【ES例文】長所コミュニケーション能力の伝え方・アピールポイント
2023/04/05
目次
4.
企業が魅力を感じる長所を考えるために
ESや面接で必ずと言ってよいほど問われる自分の長所。みなさんはどんな強みをアピールするか決めていますでしょうか?長所はみなさんの選考の合否を大きく左右する非常に重要な質問。しっかりと準備をして、企業が魅力を感じるものを伝えたいところです。
この記事のテーマは、長所としてコミュニケーションがあることを伝えるときのポイント。ある調査では82.0%の企業がみなさんのコミュニケーション能力を重視しています。
出典:経団連「2017 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果」(2018年3月28日参照)
企業が最も求めている資質であると言っても過言ではありません。企業が重視していることもあり、多くの就活生が長所としてコミュニケーションがあることをアピールしています。しかし、伝え方を誤ると、内容が薄いという印象を持たれてしまうので注意が必要です。
「コミュニケーション能力があることの伝え方」と銘打っていますが、どんな長所でも考え方は共通です。ぜひ最後まで読んで、自分の長所を考えるときに役立ててください。
企業がESで長所を問う目的3選
企業がESで長所を問う目的は、「就活生の性格を知るため」「企業との相性を知るため」「志望度を測るため」の3つがあります。
①就活生の性格を知るため
就活生の人となりを見るために長所を問うことが多いです。面接では、1時間という短い時間で就活生のことを知り、合否を判断します。合否を判断する中で、まずは、どんな人なのかパーソナルな部分を見せることが重要です。
②企業との相性を知るため
長所から企業とのマッチ度を測っています。企業は採用活動を始める前にまず、適正な人材、求める人材、どのような人材が相性がいいのか定めています。
それらの要件に合っているのか知るために長所を問うことが多いです。要件は、採用HPや説明会などを通じて情報を発信している企業が多数です。事前にどのような要件を求めているのかイメージをし、要件に合ったアピールをすることで効果的に良い印象を企業に与えられます。
③志望度を測るため
長所から志望度を測っています。長所を話す際は、長所・それを裏付けるエピソード・企業にどのように貢献したいのかなどを交えます。企業にどのように貢献したいのか話すためには、企業分析・業界分析が必要です。企業分析や業界分析ができていないことで、的を外れたことを話してしまう可能性があります。
企業分析や業界分析が徹底的に行えていないことで、志望度が低いと見なされ、企業に悪い印象を与えてしまう可能性が非常に高いです。企業分析・業界分析を効果的に行う方法も確認してみましょう!
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コミュニケーション能力とはそもそも何か?
コミュニケーション能力とはそもそもどのような力を持つのか解説していきます。何をアピールするべきなのか、どんなところをアピールできるのか、コミュニケーション能力について知ることで明確になるため、しっかりと理解することが重要です。
①双方向の対話
コミュニケーションを一言で表すと「双方向の対話」です。コミュニケーションと聞くと「明るく振る舞える」「おしゃべりすることが得意」と想像することがありますが、就活・企業においての「コミュニケーション能力」とは異なります。
一方的に伝えるだけではなく、相手が何を伝えたいのか汲み取ることもコミュニケーションにおいて重要なポイントです。要するに「話すこと」「聞くこと」の2つの能力を合わせて「コミュニケーション能力」であることを押さえましょう。
②言語と非言語から成立する
コミュニケーションには、話す、聞くという簡単な分け方だけではなく、「言語」「非言語」でも2つのスキルに分けることができます。
【言語のコミュニケーション】言語とは、言葉を使ってコミュニケーションを取ることです。会話の内容を文字・言葉でコミュニケーションを測ることです。
【非言語のコミュニケーション】
言葉や文字だけではなく、声のトーン・姿勢・振る舞い・身振りなどで、コミュニケーションをとることを非言語のコミュニケーションです。
コミュニケーションでは言語以上に非言語が重要です。「メラビアンの法則」では、相手が言語や非言語で矛盾した情報を与えた際に、言語が影響するのは7%とされています。
一方で、93%は聴覚、視覚からの情報である非言語が占めています。言語だけでなく、非言語を上手に利用することでコミュニケーションを円滑に進めることができます。
③2つのスキルで構成される
コミュニケーションは、非言語・言語から成立します。さらに分解していくと、コミュニケーションには「傾聴力」「伝える力」の2つのスキルに分けることができます。
(1)傾聴力
傾聴力とは、相手が伝えたいことを正しく受け取る力です。傾聴力というスキルの中にも、言語と非言語の2つがあります。
【傾聴力|言語】
言葉の意味を正しく理解する力です。言葉・単語のもつ意味を十分に理解することで、相手の話を正しく相手が伝えたいことを理解することが可能です。
【傾聴力|非言語】
傾聴力のうち非言語から相手の伝えたいことを読み取ることができます。言語コミュニケーションでは、「ありがとう」と伝えたとしても、表情や態度が悪い印象であると本心とは異なる発信をしていると読み取ることが可能です。
感情を表現することが苦手な人と仕事することがあると考えられます。非言語から相手の伝えたいことを正しく受け止める力も傾聴力として必要なスキルです。
(2)伝える力
伝える力とは、自分の考えや思いを相手に伝えるスキルのことです。言葉だけではなく、傾聴力同様に伝える力には、非言語で相手に伝える力も含まれています。
【伝える力|言語】
伝える力のうち言語に関して求められるスキルは、自分の伝えたい内容を正確に伝えることです。言語に関して伝える力は、「正確に伝えること」がとても重要です。
自分の考えや思いを正確に伝えるためには、適切な言葉に言い換え、言語化することや受け手がわかりやすい表現で伝えることが必要です。
傾聴力を言い換えする方法
「傾聴力」とは、抽象的であり一言で正確に伝わりません。そのために、「傾聴力」を言い換える方法を紹介します。自分だけにしかできないスキルであると主張するために、より聞き手が想像しやすい言葉の言い換えを意識しましょう!
空気が読める/周りを見れる
「空気が読める/周りを見れる」とは、相手の気持ちや感情を察する力です。伝える力より傾聴力をアピールすることができます。
特に非言語情報からは、聴く姿勢、表情を見て何が伝えたいのか読み取る力が求められます。
しかし、空気を読みすぎると自分の意見を控える性格であると企業側にマイナスの印象を与えてしまうケースがあります。そのため、周りを見ながらもその場に適した発言をするなどと補足で伝えることが効果的です。
聞くことで相手のニーズを見つけることができる
適切で正確な質問を重ねることで、本音を引き出すのもコミュニケーションの重要な力の1つです。しかし、質問を言語によって重ねるだけでは、本音を引き出すことは難しいでしょう。そのため、非言語からもアプローチできるようにしておくことが重要です。
誰しもが信頼できていない人にいきなり本音を話すことは難しいです。言語で適切な質問を投げかけるだけではなく、非言語で目を見て話を聞くことや相槌を打つなどして信頼関係を構築していくことで相手の本音を引き出せます。
言語でしっかりと質問をしていきながらも、非言語で信頼を築いていけることで本音を引き出すスキルは聴く力の1つです。
要望の把握と利害調整ができる
聴く力とは、ただ単純に相手の言っていることを正確に受け止める力だけではありません。相手が何を希望しているのか、どんな要望があるのかまで聞き取ることが重要です。相手の要望を把握した上で自分から良い提案ができる力もコミュニケーション能力の一つと言えます。
お互いの要望がずれてしまったケースもあります。そこで諦めるのではなく、コミュニケーションを通して、最も優先順位が高い要素、話の着地点を見出して、互いの利害調整をしていける人は、コミュニケーション能力が高いとアピールできます。
伝える力を言い換えする方法
「傾聴力」同様に「伝える力」も、より企業側が想像しやすいように具体的に言い換えることが必要です。「伝える力」の言い換えを3つ紹介します!
自分の意見をしっかり持っている
場の空気に流されず、臆せずに自分の意見を伝えることはコミュニケーション能力の一つと言えます。積極的に主体的な発言を得意とする就活生は、「自分の意見をしっかりと持っている」と言い換えることで効果的なアピールができます。
仕事をする上で、さまざまな場面で自分の意見を伝えることが必要とされています。また、円滑に仕事を遂行するためには積極的に意見を伝え、改善活動につなげることも可能です。
「自分の意見をしっかり持っている」とアピールすることで、入社後の活躍イメージを想像しやすくなり良い印象を与えることができます。
感情をダイレクトに表現できる
「感情をダイレクトに表現できる」とは、喜怒哀楽を自分の感情に合わせて適切に表現ができることです。言語から伝える力を主張するのではなく、感受性豊かな表現力にフォーカスしたコミュニケーション能力をアピールできます。
「感情をダイレクトに表現ができる」ことで入社後に「キーパーソン」として活躍できると企業側に想像しやすく効果的です。早速、喜怒哀楽の感情で表現したことでどのような影響力を持つのか紹介します!
【感情を表現する力と影響力の例】
喜 喜びを伝えることで、相手のモチベーション向上
怒 怒りを伝えることで、緩んだ雰囲気が引き締める
哀 哀しさを伝えることで、相手に危機感を持ってもらえる
楽 楽しさを伝えることで、ポジティブな気持ちにさせられる
楽 楽しさを伝えることで、ポジティブな気持ちにさせられる
感情を適切に表現できることで、相手の気持ちを後押ししたり、注意喚起したりできる「キーパーソン」として活躍を期待できます。
論理的に伝えることができる
説得力を持って伝えられる人は、「論理的に伝えることができる」と言い換えをしましょう!仕事をする上で、社内外の関係者に自分の考えや思いを説明し、交渉する機会がたくさんあります。
人を納得させる、動かすためには、感情面で訴えるだけではなく、論理的に相手に伝えることで承諾しやすくなります。ロジカルシンキングは、社会に出て大いに役立つ力です。
論理的思考力に自信のある人はアピールしてみましょう。
ESで長所をアピールする時のポイント
ここではコミュニケーション能力をアピールするときに押さえておきたいポイントを解説します。以下の4点です。(1)結論を先に述べる
ESの冒頭は「私の強みは〇〇です」と結論から始めるようにしましょう。(2)コミュニケーション能力という表現を変更する
コミュニケーション能力という言葉をより具体的な表現にしましょう。「会話の中から相手の求めていることを引き出し、それに対して適切な対応を取ることができる」などがその例。(3)長所を発揮した経験を具体的に語る
どのような経験で長所を発揮してきたのかを語り、長所の正当性を証明しましょう。(4)仕事における長所の生かし方を書く
長所に関して書き終えたら、仕事でもみなさんの長所が生かされることを書いておきましょう。
コミュニケーション能力を伝える長所のES例文
これまでコミュニケーション能力を伝える際のポイントをご紹介してきました。ここからはESの具体例を書いていきます。
私の長所は、コミュニケーションの中で相手の求めていることを理解し、それに対して適切な対応を取ることができるところです。(強み)
学生時代、家具のアウトレットショップでアルバイトをしていました。始めたばかりの頃はお客様に尋ねられた家具を案内していただけで、なかなか思うようにお買い上げいただくことができませんでした。これに問題意識を持ち、どうすれば商品に魅力を感じてお買い求めいただけるか考えることに。その結果、お客様がお求めになっている家具について詳細に伺い、その条件に最も合致している商品を提案することにしました。その結果、以前よりたくさんのお客様にお買い求めいただけるようになり、1ヶ月で100万円相当の家具を販売することができました。(強みを発揮した経験)
社会に出てからはより一層クライアントの方が求めていることを理解し、適切な提案をすることが求められる場面が増えてくるかと思います。今までの経験を活かして、クライアントの方の要望を引き出すコミュニケーションを意識したいと考えています。(生かし方)
コミュニケーション能力で悪い印象を与えるかもしれない言動
- コミュニケーション能力で悪い印象を与えてしまう可能性がある言動について紹介します!自分は当てはまっていないのか確認してみましょう!
①自己主張が強すぎる
- 「自己主張が強い」と思われてしまう可能性があるので言い換えの仕方や伝え方を工夫することが重要です。伝える力を主張しすぎ、行き過ぎると自己主張が強すぎると思われる場合があります。
- 入社後に自分がしたいこと、したくないことなど自分本位な主張ばかりしてくると捉えられてしまうリスクがあるので気をつけましょう。
②話が長すぎる
- コミュニケーション能力の中でも、ダラダラと伝えてしまう伝えてしまうことで、単純におしゃべりな人と悪い印象を企業に与えてしまう可能性があります。
- 誰とでも積極的に会話ができることはコミュニケーション能力と言えますが、おしゃべりしている印象だけが一人歩きしてしまうと、効果的なコミュニケーション能力のアピールには繋がらないです。
- おしゃべりや騒々しいというイメージを与えすぎないためにも、「論理的に話すことができる」「傾聴力の強さもある」などとアピールすることを意識しましょう。
③空気を読みすぎて自分らしさがない
- コミュニケーション能力の聴く力に焦点をあてすぎると、「自分の意見を持っていないのか」「空気を読みすぎるタイプなのか」と印象を与える可能性があります。
- 周囲の表情、言葉を正しく読み解き、聞き入れるコミュニケーション能力の高さは評価されるものの、伝える力が足りないと捉えられてしまいます。空気を読み過ぎて空回りするタイプだとマイナスな印象を与えないように「傾聴力」「伝える力」をバランスよく主張しましょう!
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