【5分でわかる】インターネット広告業界とは?現状〜将来性も解説
2023/07/24
目次
インターネット広告業界を知ろう
Googleで何か検索したときや、Youtubeで動画を見ようとしたときなど、みなさんがインターネット上で広告に触れる機会は、決して少なくないでしょう。後で詳しく説明しますが、インターネット広告の市場は、爆発的な勢いで拡大しています。
この記事では、そもそもインターネット広告業界とは何なのか、業界構造や仕事内容に触れながら説明します。広告業界やIT業界を志望しているのであれば、知っておくべき情報ばかり。ぜひ最後まで読んで、業界に対する理解を深めてください。
そもそもインターネット広告って何?
インターネット広告業界のビジネスモデルや業界の構造を知る前に、まず、インターネット広告そのものを知っておきましょう。
インターネット広告とは、インターネット上のWebサイトやメールを媒体として表示する広告です。
下記の2枚の写真をご覧ください。
下記の2枚の写真をご覧ください。
画像で表示される「バナー広告」
「バナー広告」では、検索エンジンやサイト内などにある設定された広告枠に、広告の画像や動画が表示されます。広告のかたちは正方形、長方形など広告枠によって様々です。
「バナー広告」をクリックすると、他のWebページへ遷移されます。画像やイラストなどを用いてターゲットに訴求を行う方法です。
「バナー広告」をクリックすると、他のWebページへ遷移されます。画像やイラストなどを用いてターゲットに訴求を行う方法です。
検索結果に連動して表示される「リスティング広告」
「リスティング広告」では、ユーザーが検索したキーワードに連動して、広告としてWebサイトのページを表示します。検索結果の上位にサイトが表示されることで、多くのユーザーの目に触れやすくなるというメリットがあります。
検索結果画面では広告であることがユーザーに区別されるように「スポンサー」「広告」として表示されています。
上記のバナー広告やリスティング広告のように、インターネットを利用していたらWebページに表示されるものをインターネット広告として捉えてください。
検索結果画面では広告であることがユーザーに区別されるように「スポンサー」「広告」として表示されています。
上記のバナー広告やリスティング広告のように、インターネットを利用していたらWebページに表示されるものをインターネット広告として捉えてください。
以下の記事では、インターネット広告の種類や知識を紹介しています。もっとインターネット広告を詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
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【図で解説】インターネット広告業界の仕組み
インターネット広告について理解できたでしょうか?ここからが本題です。インターネット広告はどのような業界構造になっているのでしょうか?
まず、以下の図をご覧ください。
こちらはインターネット広告業界の構造を簡単に表した図です。1つ1つ解説していきましょう。
①広告主
「インターネット上に広告を打ち出し、自社のモノやサービスを広めたい」と考えているのが広告主です。ただ、広告主にインターネット広告に対する十分な知識が無いため、広告代理店に発注をかけます。
②広告代理店
広告主(クライアント)から、まず依頼を受けるのが広告代理店です。広告主の要望を聞き出し、目標達成のための施策を考えます。どのような広告をどのようなメディアに対して打ち出すのか、戦略を策定。方針を決めた後、メディアレップに対して依頼を行います。
代表的な広告代理店
電通(電通デジタル)、博報堂DYホールディングス(博報堂DYデジタル)、アサツーディ・ケイ、サイバーエージェント、オプト、セプテーニ
③メディアレップ
広告代理店から依頼を受けたメディアレップ。そもそもメディアレップとは何なのでしょうか?
メディアレップとはmedia representativeの略称であり、メディアの代理人という意味です。彼らは、広告主が打ち出したいインターネット広告が、最も影響力を持つようなメディアを選定することが役割。
通常のマス広告(テレビや雑誌等)にはない役割であり、インターネット広告業界固有のものとなります。それでは、なぜインターネット広告業界にのみ、メディアレップは存在するのでしょうか?
それは、インターネット広告を打ち出せるメディアの種類が非常に多いため、広告代理店だけではカバーしきれないからです。マス広告を打ち出すためのTV番組や雑誌の種類は数に限りがあります。
一方で、Webメディアの数は大量。様々な種類のブログやメディアが存在するため、選択肢が多すぎるのです。だからこそ、様々なメディアに詳しいメディアレップが仲介する方がビジネスは円滑に進むため、必要とされています。
メディアレップは、広告代理店から依頼を受けた広告に適したメディアを選定し、メディアの広告枠を購入することが役割です。
代表的なメディアレップ
サイバー・コミュニケーションズ(CCI)、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)、ADKデジタル・コミュニケーションズ(ADDC)・D2C・mediba
④アドテクノロジー企業
Googleなどのプラットフォームに掲載される広告をパーソナライズ化する役割を担います。
ユーザーに最適な広告を配信することで、広告の効用を最大化できます。
代表的なアドテクノロジー企業
株式会社フリークアウト・ホールディングス、Supership株式会社、ユナイテッド株式会社、株式会社グッドライフ、株式会社フルスピード、株式会社ジーニー、株式会社VOYAGE GROUP
⑤メディア
広告主の広告を実際に表示する媒体となるのがメディアです。Youtubeなどの動画メディアや、Instagram等のソーシャルメディア、ブログなど多くの種類があります。
ここで広告主の広告が表示され、広告主のモノやサービスの認知度拡大、購買促進が行われるわけです。
代表的なメディア
Google、Yahoo!JAPAN、LINE、Facebook、Twitter、Instagram、Youtube、SmartNews、Gunosy、NewsPicks
インターネット広告業界の売上ランキング
これまでは、インターネット広告業界の仕事内容や職種などをみてきました。
続いてインターネット広告業界に属する企業の「売上ランキング」を紹介していきます。
1つの参考として、各企業の売上高を見て頂けますと幸いです。
インターネット広告業界の現状・今後の動向
インターネット広告業界の仕事内容について解説してきました。
ここからはインターネット広告業界の現状・今後の動向を説明します。
インターネット広告業界のキーワードは
・インターネット広告の台頭
・デジタルシフトの潮流
・業界再編
の3つです。
それぞれについて解説していきます。
インターネット広告の台頭
コロナ禍の影響によりデジタルシフトが進行した結果、インターネット広告費の総計は、前年比121.4%の2兆7052億円に到達しました。
この数値は、マスコミ四媒体広告費の総計2兆4538億円を上回るものです。
インターネット広告費がマスコミ四媒体広告費を上回ったのは、1997年の推定開始以来初となります。
※マスコミ四媒体広告費とは、「新聞」「雑誌」「ラジオ」「テレビメディア(地上波テレビ+衛星メディア関連)」の媒体費と制作費の合算したものを意味しています
デジタルシフトの潮流
企業は昨今インターネットに広告をシフトさせつつあります。その要因は以下の2点です。
安価である
既存の広告に比べて安く広告を出稿できるため、中小企業でも活用できます。
ターゲティングも容易であるため、費用対効果の高い広告運用を行え、大企業のCMに劣らない広告成果を出せる場合もあるようです。
緻密な分析ができる
また、定量的な効果測定がしやすいのもネット広告の強みです。
広告の表示やクリック数、さらにサイト誘導後のユーザー行動、性別や年齢といった情報をリアルタイムで分析することができます。
効果測定のしにくいマス広告から、分析のしやすいネット広告に企業がシフトしていくのは当然の流れといえるでしょう。
業界再編
電通は2018年の「セプテーニHD」との資本提携、並びに「VOYAGE GROUP」と「サイバーコミュニケーション」との経営統合を発表しました。
加えて、2022年1月にはセプテーニ・HDを買収しました。
この買収に伴い、電通はインターネット広告分野においてもトップの位置に着ける見通しです。
同様に博報堂においても、2019年に「D.A.コンソーシアムHD」を完全子会社化し、同年11月には「アドウェイズ」との資本業務提携の締結を発表しました。
先述の通り、インターネット広告の需要は拡大しており、資金力のある大手広告代理店の買収による業界再編は急速に進むでしょう。
インターネット広告業界の仕事紹介
インターネット広告業界の構造を理解していただけましたでしょうか?ここからはインターネット広告業界における具体的な仕事内容について紹介をします。インターネット広告代理店の仕事は主に以下の3つです。
①営業
営業職は、広告主であるクライアントと社内の橋渡し役です。クライアントの課題が何かをヒアリングを元に定め、企画を提案します。
その後、その企画を実行するために必要なマーケティング担当やクリエイティブ担当をまとめ上げ、広告作成を主導する役割です。
その後、その企画を実行するために必要なマーケティング担当やクリエイティブ担当をまとめ上げ、広告作成を主導する役割です。
社内のリーダーとしてチームをまとめ、クライアントの最も近くで協働できる点が魅力的だと言えるでしょう。
②マーケティング
マーケティングは、クライアントの課題を解決するための戦略を描きます。
ソーシャルメディアや動画メディア、検索エンジンなど、メディアごとに担当が分かれていることが主です。
動画のマーケティング担当であれば、動画広告の企画から運用、分析までを担当します。
ソーシャルメディア担当であらえば、SNSアカウントの立ち上げから運用なども行っています。
ソーシャルメディアや動画メディア、検索エンジンなど、メディアごとに担当が分かれていることが主です。
動画のマーケティング担当であれば、動画広告の企画から運用、分析までを担当します。
ソーシャルメディア担当であらえば、SNSアカウントの立ち上げから運用なども行っています。
クライアントの課題を解決するための戦略を描きあげる、ブレインのポジションと言えるでしょう。
③クリエイティブ
クリエイティブは、広告のデザインやWebサイトの設計等を担当します。マーケティングが描いた戦略を、実際に形にする役割を担います。バナー広告・動画・Webサイト・リッチメディア等、多様な表現方法を駆使し、人の心を動かせる点が魅力的なポイントです。
インターネット広告業界の平均年収は高い?低い?
結論インターネット広告業界の平均年収は高いです。
ここからは平均年収の高い企業、年収が高くなる要因について解説します。
平均年収ランキング
インターネット広告業界の平均年収ランキングは以下の通りです。インターネット広告業界の平均年収ランキングは、サイバーエージェントが771万円で第1位、デジタルHDが708万円で第2位、ユナイテッドが658万円で第3位、ジーニーが656万円で第4位、アドウェイズが608万円で第5位でした。
働く上でどれほどの給与がもらえるのか、というのは企業を選択する重要な指標のひとつだと思います。平均年齢や福利厚生も見ながら、自分にあった働き方ができる企業を探してみてください。
【参考】業界動向サーチ『ネット広告業界の動向や現状、ランキング等を解説』
高年収のワケ
以上の図ように、インターネット広告代理店はベンチャー企業が多いにもかかわらず、他業界に比べ平均年収が高い傾向にあります。
ここからは、なぜインターネット広告代理店は高年収なのかについて解説していきます。
実力主義的な企業風土
インターネット広告業界は新しい業界のため、ベンチャー企業が多いです。そのため年功序列ではなく、実力・成果に応じた給与体制がしかれています。インターネット広告は若い世代のほうがなじみあり、若手が活躍しやすいことから、若手から実力をつけて活躍する人が多くなるようです。
一方で、実力がなければ昇給が見込めない業界であるため、人材の流動性も激しいです。活躍できない社員が企業を去ったことで、高い平均年収が上がっているという厳しい側面もあります。
拡大期にあり勢いがあるため
インターネット業界は広告に限らず、ビジネスの幅が広いです。その幅の広さが理由となり、ビジネスの拡大に対して人員充足が追いついていない現状があります。
そのため、インターネット広告で活躍される人材は重宝され、年収が高く設定されているのです。
インターネット広告業界志望者がすべき、3つのこと
ここまでの記事を読んで「インターネット広告業界で働いてみたい!」と思った人もいるかもしれません。
そんな方に向けて、今日から始められるネット広告対策をご紹介します。
➀大手にこだわらずに応募する
インターネット広告業界にはベンチャー企業も多数存在します。
自己分析を進め、自分自身にあった企業に規模を問わずに応募するとよいでしょう。
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②日常生活からアンテナを張り続ける
インターネット広告は、トレンドや技術の発展が早い業界です。
そのため、企業側もトレンドへの感度が高く、好奇心旺盛な人材を求めています。
日ごろから流行りのコンテンツやニュースには好き嫌いせず接するようにしましょう。
③OBOG訪問を徹底的に行う
OBOG訪問を徹底することで、現場の生の声や、裏事情を聞くことができます。
インターネット広告業界で働く人にOB訪問しよう!
インターネット広告業界の構造を理解し、さらに理解を深めたいと思った方におすすめしたいのが、Matcher(マッチャー)です。
OB・OG訪問のマッチングサービスである、Matcherでは、所属大学や学年に関係なく、社会人の方にお話を聞きに行くことができます。
【Matcherに登録する社会人の所属広告会社一覧】
電通、博報堂、ADK、マッキャン・エリクソン、D2C、読売広告社、サイバーエージェント、電通デジタル、アドウェイズ、セプテーニ、オプト、スパイスボックス、マイクロアド、フリークアウト
【利用者の声】
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