【化学業界】最新動向やOB訪問でするべき質問を徹底解説!
2023/07/18
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化学業界志望者へ
さまざまなメーカーの製品を支える化学業界。旭化成や三井化学、住友化学など多くの大企業が名を連ねます。そんな化学メーカーは採用数が少なく、文系に至っては採用人数30~40名程度。そのなかで内定を獲得するには、周囲の就活生より深いレベルの企業理解、面接官を唸らせる志望動機が必要です。
そんなときに必要なのがOB・OG訪問。企業の新卒採用ページや説明会だけでは得られる情報に限界があります。誰でもアクセスができるような情報を集めているだけでは、他の就活生と差別化はできません。そのため、OB・OG訪問を通して、化学業界における生の情報を集めることが重要です。
この記事では、OB・OG訪問をする前に知っておくべき化学業界の動向や各企業の簡単な説明、そしてOB・OG訪問ですべき質問について紹介します。
OB・OG訪問はなかなかハードルが高く一歩を踏み出せない方も多いでしょう。この記事を通してOB・OG訪問の準備をしっかりと行い、ぜひ積極的にチャレンジしてみてください。
化学業界の動向
①M&Aや海外進出
現在、多くの化学メーカーがM&Aや海外展開を進めています。背景としては、国内市場の減少があります。
そのため現在、技術やノウハウの獲得、成長分野への進出、海外市場への参入などを目的としたM&Aを行っている企業が増えているようです。
中には化学素材を製造・販売する川上企業から、部品や最終製品を製造する川下企業を譲り受ける事例もあります。それによって、川上業務から川中・川下業務までを一貫して行える体制を整えているのです。
②DX化の推進
化学業界においても、DX戦略が採られています。
工場や研究データを収集・蓄積し、情報が必要な時にすぐに手に入る環境を作ることで、生産性の向上や顧客満足度の向上に取り組んでいます。
それに伴って、デジタル教育やデータ解析などができるデジタル人材の確保を進めている企業が多いです。化学メーカーに求められる人材の幅が広がったと言うことができるでしょう。
③カーボンニュートラルに向けた取り組み
現在、「カーボンニュートラル」という言葉が注目されるようになりました。
カーボンニュートラルとは、2020年に政府が発表した考え方で、二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します。
化学業界は、製造段階でCO2を多量に排出してしまう産業分野です。そのため、高度経済成長期に環境悪化を起こす要因となってしまった業界であり、各企業がカーボンニュートラルに向けて取り組みを行っています。
国としても、製造段階において再エネ電力を使用できる技術の開発を考えていたり、ルールの形成を官民が連携して進める意向を示していたりと、今後の動向が気になるところです。
④事業の見直し
化学業界は、原料価格の影響を受けやすいです。そのため、各企業は注力事業の見直しを行っています。
例えば、価格の変動が激しい石油製品への依存度を下げたり、利益率の減少している製品からの撤退、コストや経費の削減を行ったりすることで対応を進めています。
実際に、三菱ケミカルグループは2023年度中に石化と炭素の事業から撤退することを発表しています。三菱ケミカルグループはプロピレンなどの石化基礎製品を製造していますが、国内需要の減少や、脱炭素化による製造コストの上昇などが撤退の要因となっています。
このように、新たなビジネスモデルの導入や価格設定の見直しなどを行って、収益が生まれる構造改革を迫られています。
ここまで化学業界の新しい動きを紹介してきました。さらに詳しく知りたい人は、各企業のコーポレートサイトに載っている経営計画を見てみてください。
【参考】住友化学|22年₋24年度中期経営計画
【参考】旭化成|中期経営計画2024
【参考】業界地図|化学業界
【参考】住友化学|22年₋24年度中期経営計画
【参考】旭化成|中期経営計画2024
【参考】業界地図|化学業界
化学業界のビジネスモデル
化学業界のビジネスモデルは、以下のように表すことができます。
原料から基礎原料となる化学品を製造する川上、それを処理して最終製品の部品となる素材を作る川中、その素材から製品を作る川下に分類されます。
川下で作られた製品がメーカーなどに販売され、私たちの手に届く商品となっていきます。
化学業界の分類
化学業界は、総合化学メーカー、誘導品メーカー、電子材料メーカーと大きく3つに分類されます。以下で、それぞれの特徴を解説します。
①総合化学メーカー
総合化学メーカーとは、基礎原料や中間材料の調達から製品の開発まで、すべてを一貫して自社で行う企業のことを指します。
基礎原料から生産する総合化学メーカーは、非常に高い技術力を持っており、企業規模も大きい傾向にあります。
メリット
・すべての工程を自社で担うので、価格を抑えた製品を作ることができる
・ある製品の売上が減少してしまっても、他の製品でカバーできる
企業例
・三菱ケミカル
・住友化学
・旭化成
②誘導品メーカー
誘導品メーカーは、基礎原料から製品を作る際に必要となる部品を作り出す企業を指します。
企業によって、化学繊維や合成ゴムなど得意な製品を持っています。
メリット
・他企業にはない独自の技術を持った企業がある
企業例
・信越化学工業
・セントラル硝子
③電子材料メーカー
電子材料メーカーは、基礎原料や誘導品から電子材料の生産を行う企業です。例えば、半導体やディスプレイです。
この電子材料メーカーは、生産した電子材料を各メーカーに販売します。そしてそのメーカーが製品を製造して、私たちの手元に届く、パソコンやスマホになるのです。
メリット
・他企業にはない独自の技術を持った企業がある
企業例
・富士フィルム
・住友ベークライト
さらに深く、業界や仕事内容について知りたい人は以下の記事を参考にしてみてください。
【売上順】化学業界の企業5選
ここでは、化学業界に属する企業を5つ紹介します。
①三菱ケミカルグループ
設立:1933年
本社:東京都千代田区
売上:39,769億円
従業員数:(連結)42,127名(単体)13,100人
三菱ケミカルグループは、化学を基盤とした革新的なソリューションで、人、社会、そして地球の心地よさが続いていくKAITEKIの実現をリードするとしています。そのため、機能商品、ケミカルズ、産業ガス、ヘルスケアという4つの分野で事業を展開する化学業界を牽引する存在感の大きな企業です。
【参考】三菱ケミカル|会社概要
【参考】三菱ケミカル|会社概要
【参考】業界動向サーチ
②住友化学
設立:1925年
本社:東京都中央区
売上:27,653億円
従業員数:(連結)33,572名 (単体)6,637名
住友化学は、石油化学、エネルギー・機能材料、情報電子化学、健康・農業関連事業など、多種多様な事業を展開しています。住友グループの中核企業であり、海外売上収益比率も2020年度時点で68%と、日本だけでなく海外も支える企業と言えます。
【参考】住友化学|会社概要
【参考】業界動向サーチ
【参考】住友化学|会社概要
③信越化学工業
設立:1926年
本社:東京都千代田区
売上:20,744億円
従業員数:25,717人
信越化学工業株式会社は大手化学メーカーで、国内化学メーカーとして最大の時価総額および営業利益を誇ります。主に、汎用化学品から機能性化学品、電子材料など幅広い分野で高いシェアを獲得している化学メーカーです。
【参考】信越化学工業|会社概要
【参考】業界動向サーチ
【参考】信越化学工業|会社概要
④三井化学
設立:1955年
本社:東京都中央区
売上:16,126億円
従業員数:(連結)18,933人
三井化学株式会社は、三井グループの総合化学メーカーです。自動車、電子・情報、健康・医療、包装、農業、建築・建材、環境エネルギーなど幅広い分野において、製品・サービスを提供しています。
【参考】三井化学|会社概要
⑤旭化成
設立:1931年
本社:東京都千代田区
売上:11,982億円
従業員数:(連結)48,897人
旭化成株式会社は、化学、繊維、住宅、建材、エレクトロニクス、医薬品、医療等の事業を行う日本の大手総合化学メーカーであり、総合化学業界における国内売上高第3位です。
【参考】旭化成|会社概要
【参考】業界動向サーチ
「説明会などでは聞くことができない情報を知ることができ、その情報を面接で使える」
【参考】旭化成|会社概要
【参考】業界動向サーチ
企業理解を深めるためにOB訪問をしよう
ここまで、化学業界に属する企業について簡単に解説してきました。しかし、最初にも述べた通り、競争率の高い化学業界の選考においては、誰でもアクセスができるような情報を集めているだけでは選考突破できません。
そこで、OB・OG訪問をすることになると思いますが、その際におススメなのがMatcherです。
Matcherとは、所属大学関係なく、企業で実際に働いている社会人にOB・OG訪問をすることができるアプリです。登録も簡単で、気軽に訪問依頼を送ることができるので、ぜひ活用してみてください。
OB・OG訪問をするメリットとは?
ここまでOB・OG訪問の重要性に少し触れてきましたが、
「OB・OG訪問って意味あるのかな?」
「勇気が出ないし、やらなくてもなんとかなるだろう」
と感じている人もいるかもしれません。
そこで、OB・OG訪問をするメリットを詳しく紹介します。
実際にマイナビが調査した”OB・OG訪問をするメリット”の回答結果は下図の通りです。
「説明会などでは聞くことができない情報を知ることができ、その情報を面接で使える」
「会社の雰囲気を知ることができて、自分自身とマッチしているか判断できる」
こういった意見はOB・OG訪問を経験した執筆者も強く感じていたことです。
Matcherを使ってOB・OG訪問をするメリット
ここからは、弊社が提供している「Matcher」を使い、OB・OG訪問を行った執筆者が思うメリットを3つ紹介します。
①社員の生の声を聞くことができる
実際に働いている社員の声を聴くことで、働いているイメージをつかみ、内定後のミスマッチを防ぐことができます。
「説明会では~と言っていたが本当だろうか?」といった不安はOB・OG訪問で解消しましょう。
②実施回数や社員からの評価によって選考が有利になる可能性がある
企業によっては学生側のOB・OG訪問の回数や内容を記録し、選考評価の資料の一つにしている場合があります。
OB・OG訪問は選考参加にあたって必須ではありません。そのため、OB・OG訪問をすることで応募先の企業に熱意や志望度をアピールできます。
OB・OG訪問の内容によっては特別選考に乗れる可能性もあるため、選考要素がないと油断せず、万全の状態で取り組みましょう。
③ほかの学生と差をつけたESを書くことができる
実際に志望先の企業に内定を取った先輩にESを添削してもらうこともでき、これは他の学生に対する大きなアドバンテージです。
また、OB・OG訪問で学んだ、インターネットだけでは知りえない深い内容をESや面接に盛り込むことができれば周りの学生と差を付けられるでしょう。詳しい事業内容だけでなく、その事業の背景や社員の方たちの思いを聞き、積極的にESや面接で触れることをおススメします。
化学業界で働く社会人にすべき5つの質問
化学業界の就活におけるOB・OG訪問の意義は理解できたでしょうか?
ここからは、化学業界のOB・OG訪問ですべき質問例を紹介します。実際に化学業界へのOB・OG訪問を行う際に参考にしていただければ幸いです。
①やりがいを聞く
質問例:「自ら提案した製品がクライアントの課題を解決できたとき、どのような感情になりましたか?」
OB・OG訪問において、仕事のやりがいを尋ねることは非常に重要です。なぜならやりがいを聞くことは、仕事面でのミスマッチを防ぐことにつながるから。
化学業界で働くことで得られると思っていたやりがいが、実際の仕事の現場では得られない可能性は大いにあります。一方で、OB・OG訪問をすることで、自分が想定していなかったやりがいに気づくことができるかもしれません。
ぜひ、OB・OG訪問でやりがいについて尋ね、自分がその仕事にやりがいを感じることができそうか確かめてみてください。
②志望理由を聞く
質問例:「なぜ数ある業界の中から化学業界、そして御社を選ばれたのでしょうか?」
日常生活でそれほどなじみがあるわけではない化学業界。その中であえて化学業界を選んだ理由を聞くことで、面接官はみなさんの志望度を確かめに来るでしょう。
みなさんがOB・OG訪問をする社会人はそんな面接を突破してきた方です。就活当時のの志望動機を尋ねることで、志望動機にはどのような要素が必要なのかを確かめることができるでしょう。
また、OB・OG訪問をする前に志望動機を作成しておき、OB・OGの方にフィードバックをいただくことも重要です。実際に企業で働かれているからこそわかる面接官に刺さる内容をアドバイスしてもらえるかもしれません。
③働き方について聞く
質問例:「新卒からマーケティングに携わりたいと考えているのですが、希望が通る割合はどれくらいなのでしょうか?」
上記は、ジョブローテーションについての質問です。ジョブローテーションとは、社員の能力開発を目的に、定期的に部署を異動する制度のこと。さまざまな職種を体感できる一方で、専門分野を突き詰めたいと感じる方には障壁にもなります。
自分が将来どのような姿になっていたいのか、そのためにはどのような仕事をする必要があるか、キャリアを逆算して考えてみましょう。そうすることで希望する部署が見えてくるはずです。また、自分の希望が通るような環境なのかを確かめることで、ミスマッチ防止にもなります。
④企業文化について聞く
質問例:「御社は他社と比べて◯◯な雰囲気があると思うのですが、この認識は正しいでしょうか?」
企業の風土を理解することは非常に重要。自分にとって働きやすい環境が整っているか確かめられるほか、化学メーカーの面接においてアピールする材料です。
実際にOB・OGの方との面談を通じて、自分なりの企業理解ができていることを伝えられれば、よく企業研究をしていることが面接官に伝わるでしょう。ここでインターネットや説明会のみで情報収集をしている就活生と差別化ができます。
⑤裁量について聞く
質問例:「若手に求めれられている仕事は何でしょうか?」
企業ごとに大きく異なるのが若手の役割です。積極的に若手に責任感のあるポストを与え挑戦をさせる風土を持つ企業がある一方、若手は下積み期間と定められている企業もあります。
どのようなスキルを若手のうちに身に着けたいのか、若手のうちにどのような成長をしたいかなどを明確にした上で、自分の希望が通る環境なのかを確認しましょう。
化学業界で働く社会人にすべきでない質問
化学業界で働く社会人へのOB・OG訪問でした方が良い質問をお伝えしてきました。ここからは、OB・OG訪問ですべきではない質問を紹介。以下の2つの質問は、OB・OG訪問当日にしないようにしましょう。
①調べれば分かる質問
インターネット上で調べればわかるような質問は避けましょう。「化学業界はどんな仕事をしますか?」「文系はどのような仕事に就きますか?」などの初歩的な質問は、OB・OGの気分を害す可能性が高いです。
インターネット上で公開されている情報は事前に調べ、OB・OG訪問からしか得られない情報を聞くようにしましょう。
インターネット上で公開されている情報は事前に調べ、OB・OG訪問からしか得られない情報を聞くようにしましょう。
②マナー違反な質問
OB・OGの方のプライバシーに関わる質問は控えましょう。例えば、給与に関する質問。転職サイトなどで調べればわかる情報であることに加え、プライバシーを公開することを快く思わない方も多いはずです。OB・OGの方に失礼の無いよう、普段気をつける以上にマナーには注意しましょう。
また、以下の記事ではOB・OG訪問をする際のマナーについてまとめています。OB・OG訪問に行く前に必ず確認しておいてください。
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まとめ
本記事では、化学業界に属する企業の簡単な紹介や、OB・OG訪問をする際にするべき質問について解説してきました。
この記事を通して、業界や企業についての理解だけではなく、OB・OG訪問に対するハードルが少しでも低くなっていれば幸いです。
OB・OG訪問は必ず役に立つので、ぜひ積極的に取り組んで、納得内定を目指しましょう!
化学業界で働く社会人にOB・OG訪問しよう
相談できるような化学業界の社会人が周囲にいないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方にぜひ使っていただきたいのが、就活相談プラットフォームのMatcher(マッチャー)。
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【社会人の所属企業一覧(一部)】
三菱ケミカルホールディングス、旭化成など
【利用者の声】
【利用者の声】
・化学業界の今後やご自身のキャリアプランなども聞けば答えてくださいました。中にいる方の正直な意見を伺えたことは選考でも役立ちますし、入社後のギャップをなくすためにもとても有益でした。
・化学業界や会社、営業のお話のみならず、就職活動についても沢山のアドバイスをいただけました。
・化学業界や会社、営業のお話のみならず、就職活動についても沢山のアドバイスをいただけました。
今回お会いでき、非常に働き方のイメージを膨らませることができたため、今後の就職活動に活かしたいと思います。
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