面接でしばしば聞かれる将来のキャリアプラン。考え方と伝え方のポイントや例文を、営業や事務職などの職種や、性別に合わせてご紹介します。面接官の意図をしっかりと理解して、理想的な回答を作り上げましょう。
面接でキャリアプランを聞かれたら
「あなたは10年後どうなっていたいですか?」
「あなたのキャリアプランを教えてください。」
就活の面接でしばしば聞かれる、自身のキャリアプラン。
みなさんはどのように回答しますか?
数年前に今の自分を想像できていなかったのと同じように、将来のキャリアについて考えるのは決して容易ではありません。
回答に困ってしまう人は少なくないでしょう。
しかし、ご心配なく。企業がキャリアプランを質問する意図が分かっていれば、適切な回答ができるようになるはずです。
この記事では、企業が面接でキャリアプランを質問する意図と、それに対する回答方法を説明します。みなさんが面接に臨む際に参考になれば幸いです。
企業がキャリアプランを聞く意図
記事の冒頭で、企業がキャリアプランを聞く意図を把握できれば、適切な回答ができると述べました。
企業がキャリアプランを聞く意図には、どのようなものがあるのでしょうか?
企業の狙いは以下の2つです。
①企業との相性を確かめること
厚生労働省のデータによると、2018年の新卒就職者の3年以内の離職率は31.2%。
およそ3人に1人が早期に離職をしています。
この早期離職の大きな原因となっているのが、仕事内容のミスマッチ。
入社してやりたかったことと、企業の業務に乖離があることによって起こります。
面接官はキャリアプランを聞くことで、みなさんがやりたいことと企業でできることに相違がないかを確認しているのです。
もしみなさんが将来的にやりたいことと、会社の業務がかけ離れていれば、ミスマッチの可能性が考慮されるはず。
選考を突破するのは難しくなるでしょう。
②企業についての理解度を把握すること
面接官はみなさんのキャリアプランから、自社で働くことをどれだけ具体的に想定しているのかも見極めています。
キャリアプランが明らかに自社の配属制度や昇進制度から逸脱しているものであれば、自社について深く理解していないと判断されるでしょう。
企業理解の浅さは、志望度が低いと感じられる大きな要因になります。
企業の事業内容や制度に関する理解を深めた上で面接に臨むことが大切です。
ケースに合わせたキャリアプランの例文5選
ここでは、ケースに合わせて職種や女性ならではの例文についてご紹介します。
自分の目指すキャリアプランに近いものを見つけて、自分に合わせて文章を変えながら参考にしてみてください。
①営業
御社に入社して、営業部の全国成績トップを目指したいと考えております。
御社のサービスを学生時代に利用させていただき、その魅力を一人でも多くの人に知ってもらいたいと強く思うからです。
最初の2年間は知識をできるだけ早く身につけるために、御社のサービスを実際に全て使ってみて理解を深め、営業のスキルに関しては先輩社員にノウハウを積極的に学びに行きます。
また、数年後は既存顧客だけでなく新規顧客開拓にもぜひ携わりたいです。
幅広いクライアントのニーズを分析し、それぞれに合った提案のために全力を尽くし、提案するごとに受注率を100%まで高められるよう精進します。
②事務職
事務職として社内で最も信頼される社員になり、新人や後輩の教育担当を2年目から任されるような存在になりたいです。
私の強みである家庭教師としての経験を活かすことで、御社により貢献できる人材になれると確信しているからです。
焦らず正確な仕事をすることに自信があるため、まずはその強みを最大限に伸ばすために今取り組んでいる経理、英語、PCのスキルの講座で入社後も学び続けたいと思っています。
先輩社員の業務を積極的に引き継ぎ、1年以内にひとり立ちをして新人教育に携われるよう日々努力していきたいです。
③エンジニア(技術職)
10年後はプロジェクトマネージャーとして、プロジェクトを最適なプランで成功に導ける存在になりたいです。
御社のプロジェクトマネージャーである〇〇様とお話しさせていただき、御社のプロジェクトに関わる上での考え方に感銘を受け、私も同じ道を進みたいと考えているからです。
まずは顧客のニーズやシステム開発の知識をしっかり身に付けるために、システムエンジニアとして先輩社員から学ばせていただきながら、自走できる人材になりたいです。
数年後には実績を伸ばして、チームをまとめるマネジメント能力が伸ばせるリーダー職を目指します。
常に上を目指し、クライアントや御社のために自分ができることに全力で取り組みたいと考えております。
④接客業
御社に入社し、スーパーバイザーとして多くのお客様に満足してもらうために大きく貢献する存在になりたいです。
3年間勤めるアルバイト先で2年前からバイトリーダーを任され、新人や後輩の教育指導やマニュアル作成を任されており、人材育成に強みがあると考えるからです。
まずはバイトリーダーでは補えない社員としての知識を吸収するために、店舗勤務を通して各店舗を回って課題を分析、解決できるよう努めたいです。
数年後には数字で実績を残し、スーパーバイザーとしてエリアの売り上げを上げるために努力し続けたいです。
⑤女性
御社のマーケティング部門で、数年後にはマーケティングのスペシャリストとして良質なコンテンツを作り続ける仕組み作りに携わりたいです。
個人で運営するwebサイトで、ユーザーのニーズに応えられる良質なコンテンツ作りに楽しさを感じており、より影響力の大きいコンテンツで質を突き詰めたいと考えたからです。
まずは御社の優秀なマーケッターの先輩社員から実務に関するノウハウを学び、日々マーケティングに関する書籍や資格の勉強を通して知識を吸収したいです。
また、私は出産や育児に際しても、仕事を継続したいと考えています。
そのためには女性社員の割合が高く、産休後の復帰率の高い御社で働き、育児と両立して自分の目標を追い続けたいです。
キャリアプランを伝えるときの基本の流れ
面接官がキャリアプランを聞く意図や例文を紹介してきました。
ここからは本題。
キャリアプランを聞かれたときにどのような流れで説明するのか、基本の流れを説明します。
回答には、以下の3点を盛り込むのがおすすめです。

①最終的に達成したい目標
企業に合わせた目標にする
まずは、キャリアプランの結論部である、最終的に達成したいことを述べます。結論から説明するのはキャリアプランに限ったことではなく、物事を説明する際全般に言えること。これによって、後に続く説明が理解しやすくなります。
最終的に達成したい目標を伝えるときに意識しなければならないのが、企業の体制や状況に即した回答をすること。
「御社の社長になって、世界1の会社にします。」このような抽象的かつ現実離れした回答は、しっかり考えた上で結論付けられたものとは言えません。結果として企業に対する熱量が疑われるリスクがあるので注意しましょう。
具体的な年数を示す
面接でキャリアプランを聞かれる際に、「3年後にどんなことがやりたいですか?」といった具体的な年数で質問されることがあります。
このような質問をされた場合、10年後や5年後といった長期的なプランを立て、逆算して考えることがおすすめです。
より未来の目標が具体的だと、その過程も具体的になるからです。
そこで、目標達成のために「いつ」「どのような立場で」「どのように」キャリアプランを歩むのかを考えると、目標を立てやすくなります。
何歳で結婚などのライフイベントを迎えたいか、老後はどのように生活したいのか、独立や副業は考えているのかなど、様々な視点で考えてみましょう。
②その目標を達成したい理由
次に、自分が立てた目標をなぜ達成したいのか、将来像として話す理由を伝えましょう。
自分なりの根拠を述べることで、その目標の価値が面接官に理解されやすくなります。
例えば「10年後にマネージャーになり、組織としての売り上げを上げたい」という目標だとします。
理由として「アルバイトで大勢の一部として働くよりも、バイトリーダーに昇格してからチームを束ねる方が実績を上げることができたから」と言われた方が、納得感がありませんか?
話の納得感を高めるために、自分の過去の経験などから理由を考えてみましょう。
③目標達成のための計画
達成したい目標を述べたら、それを達成するためにどんな経験をしたいのかを説明します。
このときも企業で経験できるキャリアパスを踏まえて伝えることが重要。
「目の前の仕事を1つ1つ、一生懸命こなしていきたいです。」上記のようなことは、企業のことを知らなくても簡単に伝えることができてしまいます。
以下のような項目を意識して伝えてください。
・どの部署に入りたいか
・そこでどんな業務に携わりたいか
・それを通してどんなことを成し遂げたいか

④目標達成のために直近で取り組んでいること
可能であれば、自分が描いているキャリアプランを達成するために何をしているのか伝えられると良いでしょう。
具体的に行動している事実をアピールすることで、描いているキャリアプランに対する本気度が伝わるはずです。
就活の面接でよくある「24」の質問と面接官の意図
キャリアプランをしっかりと考えておこう
面接でキャリアプランを聞かれる意図、そしてそれに対する適切な回答法について説明してきました。
面接官が見ているのは、自社とみなさんの相性と企業に対する理解度。
この2つを満たした回答ができるよう、しっかりと準備をしてください。
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どんなに自分がやりたいことだとしても、キャリアプランは「実現可能性」があることがとても重要です。
例えば、「2年目から新人教育に携われるチームリーダーになりたい」という目標だとしても、2年目でチームリーダーを経験した人がいなければ、面接官は「入社後にギャップを感じるのではないか」と心配になるかもしれません。
実現可能性を知るためには、その企業のロールモデルを知ること。
ロールモデルを知るためには、企業や社員の生の声が聞けるOB訪問がおすすめです。
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