【最新】デベロッパーの売上・年収ランキング!仕事内容や企業も紹介

2024/02/14
不動産業界
業界の仕事内容
目次
1.
デベロッパーとは
2.
【デベロッパー】売上高ランキングTOP10
3.
【デベロッパー】平均年収ランキングTOP10
4.
総合デベロッパー大手10社の基本情報と選考情報
5.
デベロッパーの種類
6.
デベロッパーの5つの仕事内容
7.
‌デベロッパーの現状と課題
8.
デベロッパーの今後と成長性
9.
不動産デベロッパーが学生に人気な理由
10.
デベロッパーに求められる3つのスキル
11.
デベロッパー業界に採用されるためには何をしておくべき?
12.
‌デベロッパー就職の疑問解消!
13.
デベロッパーについてより深く知るために

デベロッパーとは

‌不動産・建築業界においてデベロッパーとは、土地や街の開発事業者のことを意味します。
例えば「東京ミッドタウン」や「六本木ヒルズ」などの複合商業施設、高層マンションの開発をするのが不動産デベロッパーです。

本記事では、不動産デベロッパーの売上や年収ランキング、有名企業の基本情報から、不動産デベロッパーの種類や仕事内容まで広く解説していきます。

デベロッパー就活を始めたばかりの人でも本記事を読めば、業界への理解が深められるのでぜひ参考にしてみてください。

ゼネコンとの違い

ゼネコンとは「ゼネラル・コントラクター」の略で、建築関係の現場を統括する人及び会社のことを指します。

‌主に行っている事業として、開発計画を立てたデベロッパーからの依頼を受けて、建築予算の見積もり、建築工事の進行があげられます。場合によっては、デザインや開発に関わることもあります。

‌ゼネコンについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

【デベロッパー】売上高ランキングTOP10

まずはデベロッパーの売上ランキングを紹介します。2022年度の有価証券報告書を参考に作成したランキングは以下の通りです。
デベロッパーの売上高ランキング
‌※各社連結ベース

大手デベロッパーとして知られている三井不動産や三菱地所、戸建て住宅やマンションを提供していることで知られている飯田グループやオープンハウスが上位を占めています。

総合デベロッパーの売上高ランキング

上のランキングから、「総合デベロッパー」に絞って作成した売上高ランキングは以下の通りです。総合デベロッパーについては、本記事の下部で解説しています。気になる方はぜひご覧ください。
総合デベロッパーの売上ランキング※各社連結ベース

不動産業界の中でも2強と言われている三井不動産、三菱地所に続いて、鉄道を主軸とする東急グループに属する東急不動産ホールディングス、ビルを多数開発している住友不動産、住宅に強みのある野村不動産ホールディングスが上位となっています。

【デベロッパー】平均年収ランキングTOP10

次にデベロッパーの平均年収ランキングを紹介します。あらゆる業界の中でも平均年収が高いことで知られているデベロッパーですが、1位の企業はどれくらいなのでしょうか。

以下のランキングも2022年度の有価証券報告書を参考に作成しています。
デベロッパーの平均年収ランキング
※各社単体ベース

1位のヒューリックは全業界の中でもトップクラスの平均年収を誇っています。そこに売上ランキングでも上位だった三井不動産、三菱地所が続きます。

国税庁が発表した令和4年分民間給与実態統計調査によると、1人当たりの平均給与は458万円(男性:563万円、女性:314万円)でした。それに比べると、デベロッパー業界全体的に平均年収が高いということができます。

総合デベロッパー大手10社の基本情報と選考情報

大手企業のイメージ
ここではデベロッパー業界の主要企業10社をご紹介します。

デベロッパーはどの会社も採用人数が少なく、倍率が高い傾向にあります。企業ごとの基本情報に加えて社風や開発実績などを知り、各社の違いを認識しておくことが重要です。

そのため、以下に記載する情報は覚えておくようにしましょう。

※売上高や平均年収などのデータは各社の2022年度有価証券報告書を参照
※採用情報は2024年度新卒採用の情報を参考にしています。

(1)三井不動産株式会社





‌三井不動産は、東京・日本橋エリアを中心に開発する業界最大手のデベロッパーです。

賃貸・分譲・マネジメントなどバランスよく収益を上げているため、安定した事業基盤を築いているといえるでしょう。ビルや商業施設の開発・運営に強みを持っており、「東京ミッドタウン」や「MIYASHITA PARK」、「ららぽーと」などを所有しています。

住宅に関しては、専門デベロッパーとして分類されているグループ会社「三井不動産レジデンシャル」が担っています。

‌開発実績

・MIYASHITA PARK
・三井ガーデンホテル(国内外に30余りの施設を展開)

選考情報

エントリー(ES、適性検査)→面接複数回→内々定

2024年卒の採用において、冬インターンシップの優秀者は本選考の選考一部免除があったようです。

2025年卒の採用は、4月選考と6月選考の2タームで実施されます。ES、適性検査の第1回・第2回締め切りで提出した人は4月に内々定、第3回締め切りて提出した人は6月に内々定が出ると公表されています。詳しくは、新卒採用サイトをご覧ください。

‌【参考】有価証券報告書|三井不動産株式会社 
【参考】新卒採用ホームページ|三井不動産

(2)三菱地所株式会社




‌三菱地所は、丸の内、大手町を中心に開発を手がける大手デベロッパーです。

オフィスビルの賃貸・運営に強みをもっており、「丸の内ビルディング」や、「横浜ランドマークタワー」などの開発を手がけてきました。総合デベロッパーの中でも海外事業が強みであり、今後はアジア進出を進めていくとしています。

住宅に関しては、三井不動産同様、グループ会社の「三菱地所レジデンス株式会社」が担っています。

開発実績

・丸の内ビルディング、新丸の内ビルンディング
・横浜ロイヤルパークホテル(横浜ランドマークタワー)

採用情報

エントリー(ES、適性検査、動画アップロード)→GD・面接複数回→内々定

これは2024年卒の採用情報を参考にしています。2024年卒は、冬に東京だけでなく地方でもインターンシップが開催されていました。参加すると、選考途中にあるGDが免除されるとのことでした。

‌【参考】有価証券報告書
‌【参考】新卒採用情報|三菱地所

‌(3)東急不動産ホールディングス株式会社


‌東急不動産は、鉄道事業を主軸としている東急グループの一員で、幅広い事業を展開しています。住宅販売やオフィスビルの賃貸、商業施設の開発やウェルネス事業にも力を入れています

また、同じグループである東急電鉄と連携し、渋谷周辺の再開発に注力中です。このように、東急グループの他会社と協力することで多彩な事業が展開できることが強みだということができます。

開発実績

・東急プラザ原宿「ハラカド」
・東急ハーヴェストクラブ(全国28施設を展開)

採用情報 2024年度新卒採用の情報を参考にしています。 ES提出→適性検査→GD・面接複数回→内々定

‌‌【参考】 ‌【参考】
住友不動産は新宿中心に開発を行い、オフィスビルや分譲マンション事業に注力しています。

‌採用情報

ES提出→適性検査→GD・面接複数回→内々定

‌2024年度新卒採用の情報を参考にしています。

‌【参考】‌新卒採用ホームページ|東急不動産

‌④住友不動産株式会社

住友不動産のデータ
‌住友不動産は新宿中心に開発を行い、オフィスビルや分譲マンション事業に注力しています。六本木の泉ガーデンや、住友不動産グランドタワーなどの再開発を手掛けた実績があります。

三井不動産や三菱地所に比べ売上高は劣りますが、同二社よりも営業利益率が高いことも特徴的です。

総合デベロッパーとして分類されていますが、主にオフィスビルやマンションの開発・販売が行われているため、実体はマンションデベロッパーだと言われることもあります。

開発実績

・泉ガーデンタワー
・東京日本橋タワー

‌採用情報

ES、適性検査→面接複数回→内々定

24卒の採用では、インターンシップに参加すると少人数座談会への案内が来る場合がありました。その座談会に参加すると、早期で最終面接を受けることができたという人もいるようです。

‌【参考】有価証券報告書|住友不動産株式会社
‌【参考】新卒採用ホームページ|住友不動産株式

(5)野村不動産ホールディングス株式会社

野村不動産データ
‌野村不動産は新宿を主要開発エリアとする、マンション分譲事業中心の業態のデベロッパーです。有名なマンションブランドは「プラウド」シリーズで、プラウドをはじめとした住宅事業は売上全体の半分以上を占めています。

また、都市のコンパクト化に向けた取り組みを強化し、強みの住宅を核とした大規模開発を推進しています。

他のデベロッパーと比べて新卒採用の人数が多いため、ねらい目だと言えるでしょう。さらに、積極的に女性セミナーなどの説明会を開催しているため、実際の働き方や将来の姿を想像して選考に進むことができます。

開発実績

・NOHGA HOTEL KIYOMIZU KYOTO
・亀戸クロック

‌採用情報

ES、適性検査、自己PR動画提出→面接複数回→内々定

インターンシップに参加できなかった場合でも2月頃に、より多くの就活生が参加できるイベントがあります。そこに参加すると早期選考に呼ばれる場合があります。

‌【参考】有価証券報告書|野村不動産ホールディングス株式会社
‌【参考】新卒採用サイト|野村不動産

⑥東京建物株式会社




‌東京建物は、八重洲・日本橋・京橋を中心としたオフィスビルや住宅事業に強みを持つ企業です。住宅ブランドの「Brillia」は現在テレビCMでも紹介されており、注目を集めています。

東京都大手町にある「大手町タワー」周辺には森を設け、オフィス街のど真ん中に緑を置いています。それによってオフィスワーカーの憩いの場を作ったのです。また、イノベーション拠点としてさまざまな事業を展開するなど、時代の変化とともにユニークな事業を行っています。

開発実績

・大手町タワー
・Hareza池袋

選考情報

ES、適性検査、自己PR動画提出→GD→面接複数回→内々定

2024年卒の採用においては、総合職と住宅を専門に扱う住宅総合職での採用がありました。

‌【参考】有価証券報告書|東京建物
‌【参考】新卒採用サイト|東京建物

‌⑦森ビル株式会社


森ビルは、都市再開発事業、不動産賃貸・管理事業、文化・芸術・タウンマネジメント事業など幅広い事業展開を行っています。

都心のランドマークとなっている六本木ヒルズや表参道ヒルズ、最近オープンした麻布台ヒルズなどを開発した企業です。このように都内に複数の不動産を所有しているため、賃貸管理事業にて高い収益を上げている安定性の高い企業です。

開発実績

・麻布台ヒルズ
・虎ノ門ヒルズ

採用情報

ES、Webテスト→GD・面接複数回→内々定

‌【参考】有価証券報告書|森ビル株式会社
‌【参考】新卒採用情報|森ビル

⑧森トラスト株式会社

森トラストデータ
2022年の売上高は2666億円と報告されています。総合デベロッパーの中でも、ホテル事業に強みを持っています。

国内外のホテル・リゾート開発や運営を行っており、高級ホテルブランドとして知られる「ヒルトン東京」をはじめ、「ホテルニューオータニ」や「ザ・プリンスパークタワー東京」などを展開しています。
東京だけではなく、地方都市や国外にも高級ホテルブランドを展開しており、海外事業や地方活性化事業に興味がある人にもおすすめです。

また、新規事業として不動産テックやインバウンド事業にも取り組んでおり、今後も成長が期待できます。

開発実績

・ヒルトン沖縄瀬底リゾート
・東京ワールドゲート

選考情報

ES→適性検査→GD・面接複数回→内々定

⑨日鉄興和不動産株式会社

日鉄興和不動産データ
日鉄興和不動産は、日本製鉄株式会社と興和株式会社の不動産事業が統合され、できた会社です。日本製鉄が持っていた工場跡地を利用した開発ができるため、地方開発にも積極的だという特徴があります。

オフィスビルや商業施設、住宅、ホテルなどの開発・運営に加え、不動産コンサルティングや不動産投資信託事業なども行っています。

開発実績

・赤坂インターシティエア
‌・品川インターシティ‌

選考情報

ES→デザイン思考テスト→面接複数回→内々定

⑩NTT都市開発

NTTグループであるということから、全国各地に使われなくなったNTTの通信拠点があります。そのため、他企業よりも地方での開発に積極的で、地方活性化に興味があるという就活生におすすめの企業です。

開発実績

・WITH HARAJUKU
・新風館

‌選考情報

ES、適性検査、自己PR動画→GD→面接複数回→内々定

紹介した6社のデベロッパーの選考突破は簡単ではありません。選考中に一貫して聞かれるのが志望動機です。

以下ではウケの良い志望動機の例を紹介し、書き方のポイントまで説明していますのでぜひ参考にしてみてください。

デベロッパー業界で働く人にOB訪問しよう

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デベロッパー業界は人気で倍率が高いため、各企業の違いを理解することが大切だと述べました。そのためには、実際に働くOB・OGやデベロッパー就活を経験した内定者に話を聞くことが最も効果的です。

しかし、「周りにそういった先輩がいない」という就活生も多いのではないでしょうか?そんな人におすすめなのが、Matcherです。

Matcherとは、所属大学や住んでいる地域関係なくOB・OG訪問ができるアプリです。

多くの社会人や内定者が登録していて、ワンクリックで訪問依頼を送ることができます。アプリ内のメッセージで日程調整を行うことができるので、堅苦しく面倒な日程調整メールを送る必要がありません

また、デベロッパーをはじめとした不動産会社からスカウトが来ることもあります。就活をはじめたばかりの人でも気軽に利用することができるので、ぜひ下のボタンから登録してみてください!

デベロッパーの社会人に話を聞く(無料)

デベロッパーの種類

デベロッパーの事業を表す画像

デベロッパーは主に、総合デベロッパーと専門デベロッパーに分けられます。それぞれの違いと、どんな企業があるのか見ていきましょう。

総合デベロッパー

オフィスビルや商業施設、ホテル・リゾート、住宅マンションなど総合的に開発を行い、大規模な街づくりを行っているデベロッパーを総合デベロッパーと呼びます。
建物単体ではなく街を面的に開発できる、つまり街づくりの全てに関われるのが総合デベロッパーの魅力と言えるでしょう。

総合デベロッパー 

‌三井不動産、三菱地所、住友不動産、東急不動産、野村不動産、東京建物、日鉄興和不動産、NTT都市開発、森ビル、森トラストなど

‌専門デベロッパー

‌総合デベロッパーに対し、ある特定の事業に注力して行なっているデベロッパーのことを専門デベロッパーと呼びます。
‌例えば、マンションや一戸建てといった住宅を専門的に扱う住宅デベロッパー、鉄道沿線の土地開発を行う鉄道系不動産会社があります。特定の事業に特化しているため、一定程度の専門性を身に着けることができると言えます。

また、総合デベロッパーと比較すると選考難易度がやや低いこと、大規模開発の際には住宅のプロとして総合デベロッパーとともに開発に携われることも魅力です。

自分のやりたいことが決まっている場合は専門デベロッパーが良いかもしれません。専門デベロッパーには、住宅・商業施設に特化したデベロッパーが存在します。

住宅デベロッパー

主にマンションなど、住宅施設の開発をするデベロッパーのことです。
「マンションデベロッパー」と言われることもあります。
2022年7月時点での首都圏と23区のマンション市場動向を表す図(出典:首都圏 新築分譲マンション市場動向 2022年7月

‌マンションの契約率や平均価格は前年と比較すると落ちてはいるものの、供給戸数(これまでに売り出した戸数)は増加傾向です。

また「億ション」といわれる、1億円以上の駅近高級マンションが、富裕層を中心に人気が出ています。
売り上げも好調であることから、不動産各社が競うように駅近立地の開発を進めているのです。
そのため、住宅デベロッパーの役割は年々大きくなっているといっていいでしょう。

‌●住宅デベロッパーの例
‌住友不動産のシティハウス、大京のライオンズマンション、東急不動産のブランズ、東京建物のブリリア

商業デベロッパー

主に商業施設や商業集積、ビル、ホテル開発をするのが、商業デベロッパーです。
商業施設に限らず、その周辺の環境作りなど都市開発的な部分も行っています。

就活生や社会人の間では、「商デベ」と言われることが多いです。

‌現在は都心の駅周辺を中心に、都市開発が進んでいます。
都市開発を進める意図は、以下の3つです。
①その土地の価値向上
‌②コミュニティの形成
‌③サステナビリティの観点から、安全性の高い街づくりを目指す


‌是非、街の再開発情報もチェックしてみてください!出典:野村不動産ソリューションズ「再開発情報」


●商業デベロッパーの例
‌三井不動産、三菱地所、住友不動産、野村不動産ホールディングス

デベロッパーの5つの仕事内容

‌ここまで、デベロッパーの基本的な知識をお伝えしてきました。
ここからは、デベロッパーの中にある具体的な仕事内容をお伝えします。
‌デベロッパーの仕事は、大きく分けて以下の5つです。
デベロッパーの仕事内容
それでは、この5つを詳しく見ていきましょう。

‌①事業用地取得

事業用地取得の仕事は、文字通り用地を取得することです。
まず取り組むのは、立地認識です。立地認識とは、土地の情報収集のことで、その土地の歴史調査やマーケティング調査・分析を行います。
‌ある程度プロジェクトの企画ができた後に取り組むのは、土地の所有者に対する売買の提案です。他の競合デベロッパーも交渉を行っているケースが多数であるため、地権者や情報提供者、その土地周辺の人々との信頼関係を構築して、他社に事業用地を取られないようにする必要があります。

‌あるいは、コンペ形式で他のデベロッパーと事業用地の取得を巡って競うこともあります。住民や自治体などさまざまな人の思いを汲み取りながら企画書を作成することが求められます。

②事業企画

‌晴れて土地を手に入れることができたら、事業企画に移ります。

‌事業企画とは、立地の調査をし、その土地に求められている空間のコンセプトを考え、プロジェクト内容を明確化させていく工程です。①の事業用地取得の段階で立てていた構想をさらに具体的なものに落とし込んでいくのです。
コンセプトが決まったら、それを実現するための設計図の作成や外観のデザインを考えていきます。これらは、設計士やデザイナーといった専門家と協力して作り上げるのが一般的です。
設計ができ上がれば、実際の建築業務はゼネコンに委託し、工事をお願いします。ここでのデベロッパーの役割は、ゼネコンの工事等のプロジェクトの進捗管理です。

③営業

営業では、完成する物件にどのような人を入居させるか、商業施設にどのようなお店をいれたいかを考え、テナント誘致を行います。
例えば、住宅開発(戸建、マンション)であれば、どのような人・家族に購入してもらうか、販売計画の立案、モデルルームの作成や広告業務までを担います。

‌④マーケティング

マーケティングとは「モノやサービスを売るための戦略の検討・実施」のことです。
デベロッパーにおけるマーケティング業務では、マンションの販売価格や、テナント誘致などを行います。

⑤法務・総務

不動産には、土地の契約書、住民との協議書類など大量の書類作成が必要です。また、法律的な専門知識が必須となるため、法務専門の担当者がいなければ事業を進めることができません。

事業を手続き面で支える仕事が法務・総務の役割といえるでしょう。
その他のデベロッパーの業務については以下の記事に詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
‌デベロッパーの現状と課題について解説します。
現状や課題について知ることで、業界の未来を予測してみましょう。

不動産売買額はコロナ以前水準まで回復している

新型コロナウイルスの流行直後は財務改善のための不動産売却の動きが目立ちました。しかし、以降は不動産の適切な運用による収益化を目指す企業が増え、再開発の動きが進んでいます。

2021年度には法人による不動産売買額は前年度比で約2割増加し、コロナ以前の水準に回復しています。計約500兆円とされる日本企業の保有不動産の流動化が進めば、デベロッパーのビジネスチャンスになるかもしれません。

空室率の悪化が深刻なものの、ホテル事業は復調の兆し

リモートワークの普及によって、オフィス賃貸需要に影響が出ています。2023年3月の東京都心5区の空室率は、供給過剰の目安である、5%を上回る6.41%でした。

一方で、ホテル事業は改善の兆しを見せています。新型コロナウイルスの5類移行に伴い、人々の旅行需要も回復し、インバウンド客も急増しているため、ホテル事業は今後も順調に伸びていくでしょう。

デベロッパーの今後と成長性

‌次に、デベロッパーの今後と成長性について解説します。

‌シェアオフィスの増加

‌新しいオフィスの形が創出されているのはご存じでしょうか?
シェアオフィス」といって、複数の会社で同じオフィスを共有するオフィスのことです。

シェアオフィスはリモートワークが可能な会社にとっては、定期代やオフィスの維持費などを抑えることができ、多様な働き方に対応がしやすいといったメリットがあります。

近年都心部を中心に展開しており、スタートアップ企業を始め本社をシェアオフィスとする会社が増えるのです。
株式会社グノシーは、赤坂にあるアーク森ビルに本社を構えていたものの、2021年にWeWork 渋谷スクランブルスクエアのシェアオフィスに本社を移転しました。
‌(出典:Gunosy「WeWork渋谷スクランブルスクエアへのオフィス移転 2021年5月6日業務開始決定」
リモートワークの拡大に伴い、今後もシェアオフィスの需要は高まるでしょう。

高齢者向けの街づくり

高齢化が進んでいる現在、高齢者が住みやすい街づくりが必要です。
都心部だけの開発に留まらず、地方や住宅街の開発を進めていくことで、人の移動が盛んになることに繋がります。
高齢化が進む中で、地域の活性化を重要視した街づくりは、今後必要になってくるでしょう。

海外事業展開

‌現在大手をはじめとし、不動産デベロッパーの多くは、海外事業に力を入れています
アメリカや中国、台湾では都市開発が進んでいるため、不動産デベロッパーにとっては事業領域を増加させる機会なのです。

また、日本の不動産デベロッパーが開発したビルは、海外から高い評価を得ています。
森ビルは、「上海環球金融中心」のプロジェクトとして高層ビルを建設しました。
‌現在では、上海の観光スポットとなっています。
(出典:森ビル「上海環球金融中心」
今後も海外事業を積極的に進めていくでしょう。

DX化の推進

‌不動産デベロッパーでも、DX化は進んでいます。
その地域でDX化を推進させることで、より豊かで便利なユーザー体験を提供することが可能になるのです。

例えば、1つのIDで対象エリア周辺の商業施設の予約や支払いを済ませることができ、ポイントを貯めたり使ったりすることができます。
その体験データを利用して、よりよい体験の提供に繋げていけるのもDX化のメリットです。

三菱地所では、オフィスや商業施設の集まる丸の内周辺でのDX化を進めており、丸の内周辺で働く人向けのサービス開発などに取り組んでいます。
今後DX化は進み重要視されていくため、どの会社がどのような取り組みをしているのかなどは知っておくようにしましょう。

不動産デベロッパーが学生に人気な理由

不動産デベロッパーは毎年多くの学生が応募している業界ではあるものの、採用人数は少なく狭き門です。
デベロッパーは少ない人数で大きな事業を行うため、以下3点のような魅力があります。
・若手の裁量権が大きい
・給料が高い
・様々な業務を経験できる
‌「デベロッパーは難しいかな」と諦めかけている学生も多いのではないでしょうか?
しかし「デベロッパー業界が就活生に何を求めているのか」を把握した上で準備をすれば、選考突破も夢ではありません。ここからはデベロッパーに必要なスキルや、具体的な選考対策について説明します。

デベロッパーに求められる3つのスキル

スキルのあるビジネスマンのイメージ‌デベロッパーは重要な業務を行うため、様々なスキルが必要です。その中でも特に求められるスキル3つを解説していきます。
自分が持っているスキルがあれば、是非選考でアピールしてみてください。

①マネジメントスキル

デベロッパーは仕事の中で、大きな金額と多くの人が動き、大規模建築が行われます。関係者が一体となって計画通りに進めていくために、マネジメントスキルを持つ人は必要不可欠です。
コスト管理から計画管理、工程管理など多くの業務を管理しながら、加えて仕事を進められる人はより求められています。

②決断力

大規模な開発や建設を行い、大きなお金を動かすデベロッパーには、大胆かつ瞬時の決断力が求められます。
大規模な仕事なため、慎重性も必要にはなってきますが、競合との用地取得、早い経済変動など、迅速な決断が求められる場面が多いです。

‌③チームワークスキル

最後にチームワークスキルです。
常にチームで大きな案件を進めていくため、どんな状況でもチームを引っ張りまとめていくようなリーダーシップや、周りとのコミュニケーションを積極的にとれる人材は求められます。

学生時代にチームで何かを成し遂げた経験のある人や、リーダーシップを発揮した経験のある人は好印象を持たれやすいです。チームワークを活かして何かに取り組んだ経験がある人は、選考では積極的にアピールしていきましょう。

デベロッパー業界に採用されるためには何をしておくべき?

デベロッパー業界は、人気業界で多くの学生が応募をするため、他の学生との差別化を意識しなければなりません。
そのために、準備は念入りに行う必要があるのです。
不動産デベロッパーに採用されるためにしておくべきこと一覧の図
‌それでは、デベロッパー業界に採用されるためにしておくべきことについて具体的に解説していきましょう。

‌IR情報などから経営計画について知る

IR情報とは、投資家に向けて財務状況など投資に必要な情報のことです。
最近はそれだけでなく、企業の経営方針や具体的な計画などが記載されており、企業が今後目指していくことを詳細に知ることができます。

IR情報に記載されている内容を志望動機や自己PRなどに盛り込むことで、会社について理解をした上で、志望度が高いことが証明できるのです。

IR情報の内容は、聞きなれない単語が多く、内容も複雑なため、読まない人や理解が曖昧な状態で終わらせる人が多くいます。
それではもったいないので、理解まで落とし込めるようにわからないことは、実際にその企業や業界で働いている社員に聞いてみてください。

‌自身の展望について考える

不動産デベロッパーは少人数で事業を行っているため、一人あたりの役割や責任が大きいです。
そのため、将来確実に活躍をしてくれる人材を求めています
この会社に入って何をしたいのか、どのように活躍したいのか、会社にどのようにして利益を与えるのかをより具体的に伝えましょう。

ここで②で伝えたような、IR情報や経営計画に触れることで、聞き手側はイメージしやすいです。

人を巻き込んだ経験をガクチカや自己PRに盛り込む

不動産デベロッパーの仕事は、スケールが大きいため、社内のチームだけでは完結せず、全く業界の異なる社外の人とも関わります。

例えば商業デベロッパーの場合、土地周辺の調査をするために役所や、建設のために必要なゼネコン、建設のために必要な資金を提供する投資家、テナント誘致のためにテナント管理会社など、仕事を進める中で様々な業界の人と協力してもらう必要があるのです。

デベロッパーは商業施設を作るにあたって先頭に立つ存在なので、協調性や自発的な行動を促せる力などが求められます。

そのため、学生時代に部活やサークル、ゼミ活動などで人を巻き込んだ経験があると、この業界で活躍してくれそうという印象が残りやすいです。
リーダーでなくても、信頼関係を築くためにコミュニケーションをとっていたり、働きかけていたりしていれば、人を巻き込んだ経験といえます。
そのことが伝わるように、人を巻き込んだ結果のみならず、プロセスに関しても具体的に書いてみましょう。

OB・OG訪問をする

OB・OG訪問で知られること一覧を載せた図デベロッパーは大変人気な業界なので、選考通過のためにはより差別化された内容が重要です。

差別化された内容とは、ガクチカや、宅建など資格を保持しているだけではありません。
志望動機や自己PRをより具体的に書いて、聞き手側に入社後のイメージを持たせ、デベロッパーに向いていることを伝えることです

そのためには、デベロッパーにはどんな人が活躍しているのか、この先どんなことが人に求められるのかを具体的に知る必要があります。

OB・OG訪問を通して、デベロッパーで働く社員に話を聞くことで、これらの情報を知ることができます。
是非活用をして、就活を進めてみてください。

Matcherを使ってOB・OG訪問をしよう

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OB訪問ができるほか、プロフィールを設定すると企業からスカウト情報が届きます。
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‌デベロッパー就職の疑問解消!

最後に、ネット上で見受けられたデベロッパー業界の疑問に答えていきます。

Q、デベロッパーの1日のスケジュールは?

インターネットで「デベロッパー」と検索すると、やめとけ・しんどい・激務などと表示されますよね。

デベロッパーは福利厚生や収入が充実している反面、プロジェクトによっては残業時間が長くなってしまう場合もあるようです。

以下でデベロッパーのスケジュールの一例を紹介しますので、自身のライフプランや、キャリア観が合っているかを把握しておきましょう。

【スケジュール】
9:00 出社
メールチェック・打ち合わせを行います
10:00 現場視察
建設現場に訪れ、進捗を確認します
12:00 昼食休憩
13:00 都市開発にあたっての住民説明会
騒音や工事期間について近隣の住民に説明し、工事への協力をお願いします。
16:00 内勤
会社に戻り、役所に提出する書類を作成します。
18:00 部門会議
建物完成後の広告宣伝方法について、部内で協議します。
20:00 退社

Q,インターンに参加できなければ内定は諦めるべき?

デベロッパー各社の夏インターンは特に倍率が高いことで有名です。選考が早い外資系の企業やコンサルティング業界でもまだ内々定が出ていないため、倍率がどうしても上がってしまいます。そのため、ESや一次面接で落ちたからといって落ち込みすぎる必要はありません。

また、内定者にはインターン経由ではない人も多くいます。最後まで諦めずに挑戦することをおすすめします

Q,志望動機で差を付けるためには?

多くの就活生が選考を受けるデベロッパー業界なので、他の就活生と差を付けたいですよね。

その際、志望動機は「○○な街を創りたい」ではなく「○○な空間を創りたい」と、デベロッパーの仕事を「空間づくり」と捉えた表現にすることをおすすめします。例えば、人と人を繋ぐ空間・足を運びたくなるような空間・居心地のよい空間などです。

そうすることで、デベロッパーとしての考え方ができるということ、しっかりと深く考えたうえで志望していることをアピールできます。

そして、そのように表現するだけではなく、「そのような空間はどういった手を加えれば叶うのか」「そのような空間にするためにデベロッパーとして何ができるのか」をしっかりと言語化してください。

デベロッパーについてより深く知るために

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不動産デベロッパーについて解説してきました。
繰り返しになりますが、不動産デベロッパーは毎年採用人数が少なく、エントリー数が多い狭き門です。厳しい選考を突破するには、徹底した選考対策が必要です。

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