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損害保険

【業界研究】損害保険業界の現状・課題と今後の動向

ありとあらゆるリスクに保険で対応する損害保険会社。代理店との関係性、売上構造など業界理解が深まるように解説しました。

2018.01.13

損害保険
損害保険業界は、テレビ業界や家電メーカーなどと違って、学生のころから商品と接点を持つことがほとんどないもの。それ故、その仕組を理解することは容易ではありません。
そこでこの記事では、一見分かりづらい損害保険業界の構造と今後の動向を分かりやすくお伝えします。ぜひご一読いただき、業界に対する理解を深めてください。

損害保険業界の業界構造

まずは以下の図をご覧ください。この図は損害保険会社の商品である保険商品が顧客に届くまでの流れを示したものです。
損害保険業界の業界構造
まずは用語の説明をします。「直接販売」と代理店の「専属」と「乗合」の違いについてです。
‌直接販売に関してですが、みなさんはCMなどで「○○ダイレクト」という名前の保険商品を目にしたことはないでしょうか?
‌‌基本的に保険は代理店を通して販売される商品です。ただ近年ダイレクト系の保険商品が増えています。文字通り、代理店を通さず顧客に直接販売できる保険商品のことです。ダイレクトではない保険は代理店を経由する分、代理店で働く方の人件費など手数料が保険料金に上乗せされています。そういったものと比較して安いというのが魅力的で、少しでも保険料金を安く抑えたいと考えている人から支持を得ています。‌次に専属代理店と乗合代理店の違いです。そもそも代理店とは、街中にある「○○保険サービス」や「保険○○窓口」といった会社のことで、リーフレットなどが店頭に並んでいることが多く、損害保険会社の代理となって保険を顧客に届ける場所です。
‌専属と乗合の違いとは、‌専属代理店とはある損害保険会社1社と契約を結び、その会社の保険しか売らない保険会社のことで、乗合とは乗合タクシーをイメージすればわかる通り、多くの損害保険会社と密接な結びつきを持ち、多数の会社の保険を売っている会社のことです。具体的には、東京海上日動の保険しか売っていない会社が専属代理店で、他の三井住友海上や損保ジャパン日本興亜の保険も販売しているのが乗合の代理店となります。
‌用語の解説が終わったところで、損害保険会社(A社)が新しい保険(B保険)を開発し、顧客(Cさん)のもとに届くまでの流れを簡単にご説明します。‌損害保険会社A社は、新しい自動車保険を企画し開発しました。この商品はダイレクト系の保険ではないので、代理店を通して販売します。A社には専属代理店がなく、乗合代理店のみとなっています。A社の社員は乗合代理店に営業をしに行き、自社の自動車h件を売ってもらえるように営業をかけます。
‌代理店に自社の保険を販売してもらうための手数料なども決まり、なんとか自動車保険が店頭に並ぶことになりました。そして代理店に足を運んだBさん。A社の自動車保険が目にとまり加入することを決めました。こういった一連の流れとなります。
このように保険会社は代理店を通して間接的に、もしくはインターネットなどを通じてダイレクトに保険を販売することがメインの仕事となっています。

損害保険会社の売上構成はどうなっている

保険会社の売上は大きく分けて2つ。顧客から支払われる保険料収入(厳密に言えば、保険引受利益といい、顧客から支払われた保険金から代理店手数料や支払う保険金を除いたもの)とその保険料を運用した資産運用利益です。資産運用利益とは、株式のやり取りなどを行って得た収益となります。個人と比べて多くのお金を保有しているため運用額も大きいです。資産運用利益に関しては本筋から離れるので、今回は保険料収入に関してみていきましょう。まずは以下の図をご覧ください。
保険料の保険種目別構成比
‌出典:日本損害保険協会「*正味収入保険料の保険種目別構成比(2016年度)」‌
‌*正味収入保険料の説明は複雑になりますので省略しますが、損害保険会社の保険料売上と同じと考えて良いでしょう。

‌これを見れば一目瞭然の通り、自動車関係の保険(自動車保険+自動車損害賠償責任保険)が保険料収入の約60%を占めています。
‌損害保険会社には損害サポート部門があり、各会社も非常に多くの人員を割いています。自動車事故への対応の速さ、正確さなどで顧客満足度を維持しているようです。
‌また補足になりますが新種保険とは、文字通り新しい種類の保険ということで、建設工事中に事故が起こった時に支払われる建設工事保険、ガラスの破損時に支払われるガラス保険など多くの保険をまとめて新種保険と言っています。

‌損害保険の歴史-なぜ「〇〇海上」という名前が多い?

‌損害保険会社の名前には○○海上という名前がついていることが多いですが、これは損害保険の始まりが海上貿易における海難事故であるからです。今でこそ全体の保険料の2%を占めるに留まりますが日本に損害保険会社ができ始めた1800年代後半は、船が主な移動・輸送手段でした。海上での事故に備えた保険だったため、「海上」という名前がついているのです。

‌再編によって大きなシェアをとる3メガ損保とは?

‌損害保険業界を受けると必ず耳にするのが、3メガ損保という言葉。「三菱東京UFJ銀行」、「みずほ銀行」、「三井住友銀行」のことをあわせて3メガバンクというのと同じで、売上の上位3位のことを3メガ損保と言います。売上順に、「東京海上日動火災保険」、「三井住友海上火災保険」、「損保ジャパン日本興亜」のことを指します。2002年~2010年にかけて損害保険会社の再編が起こり、大きくこの3大手という形になりました。
‌これは余談ですが、世界1位損害保険会社、バークシャー・ハサウェイという会社の収入総額は約20,7兆円、国内最大手の東京海上日動火災保険が約3,2兆円ですのでその額の大きさは計り知れないほどです。‌ちなみにこの会社は再保険の世界最大手となっています。細かく業界研究を行っている方は聞いたことがあるかもしれませんかもしれませんが、‌再保険とは、主に損害保険会社が入る保険のことです。例えば、大震災などが起こり、巨額な保険金支払いになる際には、保険会社は支払え切れない場合があります。そうならなくするために再保険があり、一般的な損害保険会社は再保険に加入することでそういった支払いきれないピンチのときに代わって支払いの一部を行ってもらいます。

損害保険会社の将来性-今後の動向

損害保険会社で働いている社員の方が口を酸っぱくして言うのが、「リスクのある所に必ず保険は存在する」ということ。一言で説明すると、リスクとは、ある行動を起こした際に生じる危険のこと。自動車を運転する(行動)際に人に衝突してしまう危険、ビルの建設をする(行動)際にクレーンが倒れて従業員をケガさせてしまう危険。この世の中には様々な危険が生じます。ですから仮に自動車が自動運転になり、現在の保険料収入の大半となる、運転する人が入る保険の収入がなくなったとしても、自動運転にもリスクが存在するので保険会社がなくなるといったことは考えられません。また先ほどご説明した通り、損害保険会社は海上保険から始まり、火災保険、自動車保険と時代ごとの様々なニーズをとらえ商品を開発し販売してきました。企業体質としても、新たな時代に備える準備はできているはずです。例えば、三井住友海上火災保険の「エアロエントリーDJI保険」は、空中を飛び回るドローンの保険となっています。落下事故などが起こるリスクを考え商品化されているようです。これに限った話ではなく、各社とも人工衛星の保険、介護保険など、今後市場が大きくなる分野に積極的に進出しています。

‌さいごに

今回は損害保険会社の業界構造ということで幅広く、売上や損害保険会社と代理店との関係性などについてご説明しました。何かのチャレンジにはリスクが必ず存在し、そのリスクを背負う損害保険会社。人の背中を後押ししたいと考えている方は向いている部分があるかもしれません。

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