BPO業界とは?主な業務内容や今後の市場動向について解説

2023/12/11
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著者
Matcher編集部
OB・OG訪問サービス「Matcher」の編集チーム。就職活動やキャリア選択に関する情報を、学生の視点に立ってわかりやすく発信。Matcherの運営を通じて蓄積した知見をもとに、自己分析、業界研究、企業研究、ES・面接対策など、就職活動に役立つコンテンツを企画・制作する。
監修
西川 晃平
Matcher株式会社代表取締役。OB・OG訪問サービス「Matcher」の立ち上げおよび運営を担う。就職活動における情報格差・機会格差の解消を目指し、学生が社会人に気軽に相談できる仕組みを構築。自身も学生からの就職活動相談に応じ、自己分析、ES添削、面接対策、キャリア選択など幅広い領域で支援を行う。
目次
1.
BPO業界とは
2.
BPO業界の市場動向 
3.
BPO業界が伸びている4つの要因
4.
BPO業界の今後の動向  
5.
BPOの主な5つの業務内容
6.
BPOの導入事例2選
7.
BPOはただ業務を代行するわけではない!?
8.
OB・OG訪問をしてBPOの業界研究を深めませんか?
9.
企業がBPOを導入する5つのメリット
10.
企業がBPOを導入する2つのデメリット
11.
Matcherを利用してBPO業界で働いている社員の話を聞こう
12.
まとめ
近年、企業からのニーズが増え、市場規模が拡大している「BPO業界」

就活生の中にもBPO業界への就職を考えている人も少なくないのではないでしょうか。

今回は、成長しているBPO業界について、業務内容ややりがい、将来性について解説していきます。

ぜひ本記事に目を通して、自身の就職活動に役立ててみてください。

<本記事で分かること>
・そもそもBPO業界って何?
・BPO業界の動向、将来性
・BPO業界はやめとけって言われているけど本当?
・BPO業界の具体的な業務内容

BPO業界とは

さまざまな要因から、市場規模が拡大している「BPO業界」。

以下では「そもそもBPOってなに?」という方向けに、BPOに関する基礎知識を紹介します。

BPOとは

BPOとはBusiness Process Outsourcingの略で「業務の一部を外部委託すること」です。

自社の利益に直接関わらないデータ入力や電話対応、経理業務などの業務を外注することで、業務の効率化を図ります。

業務効率化の他にも、コア業務に社員を充てることで、人材不足の解消やコスト削減も実現できます。

また、BPOサービスを導入しているのは一般企業だけではありません。

官公庁や自治体もBPOサービスを活用し始めており、BPOのニーズは高まっているといえます。

BPOには2種類ある

BPOは「IT系」と「非IT系」の2種類に分けることができます。

IT系とは、ITに関する業務を指します。
ヘルプデスクやITシステムの運用などが主な例です。

一方非IT系とは、IT以外のすべての業務を指します。
例えば、経理や人事など事務の仕事全般が挙げられます。

BPOとアウトソーシングの違い

「BPOとアウトソーシングは何が違うの?」
読者の中には、このような疑問を抱いた方もいるのではないでしょうか。

確かにBPOはアウトソーシングの一部ですが、両者には大きな違いがあります。

アウトソーシング:業務の一部を外部に委託する
BPO:業務をプロセスごと外部に委託する

アウトソーシングは一時的な人手不足の解消が主な目的で、業務工程の一部を外注します。

一方でBPOは、アウトソーシングと比較して委託期間が長い傾向にあり、業務工程の改善や戦略立案のサポートなど幅広く行います

BPO業界の市場動向 

デジタル推進ニーズの高まりにより、BPO業界の市場規模は拡大傾向にあります

株式会社矢野経済研究所が行った調査によると、2022年度のBPOサービス全体の市場規模は、事業者売上高ベースで約4兆7000億円でした。

これは、前年度と比べて3.0%増加しています。

業務内容の拡大や官公庁における外注化の増加により、今後も拡大傾向にあると予測されています。

IT分野での動向

IT分野の市場規模は2022年度で2兆7000億円と、前年度と比べ3.5%増加しています。

労働力不足、DXを背景にこれらの業務をBPO企業に外注するケースが増えているからです。

また、クラウドシステムの普及でデータ量が増加し、サーバーの運用難易度が高まっています。

このような理由で、専門性の高いIT業務をBPOに委託するケースも多くあります。

非IT分野での動向

非IT分野の市場規模は2022年度で1兆9000億円と、前年度と比べ2.4%増加しています。

労働力不足への対応として、BPO企業へ外注するケースが多く見られるようになりました。

これによって、コア業務や新たな業態開発に人的リソースを割けるようになります。

企業はBPOサービスを利用することによって、自社内リソースの再構築を実現しているのです。

BPO業界が伸びている4つの要因

では、どうしてBPO業界は伸びているのでしょうか。

主な理由は以下の4つです。
①慢性的な人材不足
②労働契約法の改正
③働き方改革の実施
④DX(デジタルトランスフォーメーション)

以下で詳しい内容を解説します。

①慢性的な人材不足

現在の日本は、高齢化や生産年齢人口の減少により、慢性的な人材不足に直面しています。

また、転職へのハードルが下がり、採用後に人材が離職するケースも多いです。

新たな人材の採用には、多大なリソースとコストがかかるため、採用を積極的に行う体制が取れている企業は多くありません。

そのため、足りないリソースを、業務を外注することによって補填するケースが増加しているのです。

②労働契約法の改正

2012年に行われた労働契約法の改正により、無期労働契約への転換が定められました。

これによって、企業は有期労働契約での雇用を積極的に行えなくなってしまったのです。

つまり、やらなければいけない業務がある一方で、雇用が十分に行えていない状況に陥ってしまいました。

そこで、有期労働契約での雇用を行う代わりに、業務委託契約にもとづいたBPO需要が増加していると考えられます。

③働き方改革の実施

働き方改革によって、時間外労働時間に上限が定められました

それによって、当然社員の業務量も調整されてしまいます。

そこで、人的リソース不足に対応するために、業務をアウトソーシングする動きが活発になったのです。

④DX(デジタルトランスフォーメーション)の促進

DXの推進も、BPO市場の拡大に関係しています

政府は「日本のDXが世界に遅れを取っている」「2025年以降の5年間で、最大で年間12兆円の経済損失が生じる」という危機感からDXを推進し始めました。

しかし、企業がDX化を進めるためには、IT技術を活用できる専門的な知識を有した人材が必要になります。

そのような人材が不足した企業は、BPOサービスを利用することで、効率的にDX化を実現しているのです。

BPO業界の今後の動向  

2023年度のBPOサービス市場は、委託業務内容の拡大と官公庁の外注化の進行により、今後も拡大傾向にあることが予測されています。

矢野経済研究所の調査によると、2023年度のBPOサービスの市場規模は前年度比4.2%増の約4兆9000億円に上ります。

BPOの主な5つの業務内容

BPOは企業からどのような仕事を受注して行っているのでしょうか。

‌主な業務内容としては、以下の5つが挙げられます。

①経理業務
②営業業務
③人事労務
④総務業務
⑤コールセンター業務

それぞれ詳しくみていきましょう。

①経理業務

経理業務とは、企業の財務に関する業務のことを言います。

例えば、収支や資産・負債の管理、決算業務が主な業務です。

これらの業務は形式化しやすいため、BPOに適しています

②営業事務

営業事務とは、企業の営業活動に不可欠な事務処理を指します。

例えば、見積作成、受注管理、データ入力が主な業務です。

そもそも営業活動は、顧客と円滑なコミュニケーションを行うことで、顧客サービスの向上をもたらす重要な業務です。

しかし、業務量が非常に多いため、営業担当者の負荷が大きくなってしまう恐れがあります。

そこで、BPOが事務処理によって支えることで、営業品質向上やコスト削減に繋げることができます

③人事労務

人事労務とは、人事業務と労務管理業務の総称です。

人事業務には人材の採用・育成、労務管理業務には給与計算や社会保険手続きなどがあります。

BPOがこの業務を代行することによって、企業の業務効率化や品質向上、コスト削減を実現することができます

④総務業務

総務業務とは、会社全体を円滑に動かすためのさまざまな業務を指します。

例えば「人事・労務管理」「情報システム管理」「経理・財務」「法務・知財管理」などです。

このように、総務業務は多岐に渡るため、企業は絶えず業務改善を求められます。

実際、多くのBPO企業が対象業務としています。

最新のシステムやソフトウェアを導入している企業に委託すれば、業務の効率化やコスト削減が実現できるでしょう。

⑤コールセンター業務

コールセンター業務は、顧客からの問い合わせに対応したり、顧客にセールスの電話をしたりします。

これらの業務は、多くの人員や設備を要するのが特徴です。

最先端のコールセンターシステムを導入したBPO企業が委託することにより、コスト削減や業務効率化を実現できます。

BPOの導入事例2選

「具体的な業務が分からない」「業務を代行するだけではないのか?」と思う人もいるでしょう。

ここでは、実際の導入事例を2つ紹介します。

コア業務へのパワーシフトを実現!?

1つ目は、トランス・コスモス株式会社(以下、トランス・コスモス)が株式会社ブリヂストン(以下、ブリヂストン)を支援した事例です。

                                           ”

『当初、ブリヂストンは「高付加価値商品の開発業務」への注力を進めていました。しかし、設計者の多くは、日々のドキュメント作成やデータ転記といった作業に追われ、なかなかシフトできていない状況でした。さらに、設計のノウハウは各設計者に蓄積されており、標準化も課題になっていました。そこで、トランス・コスモスは、設計者に張り付き、設計業務を標準化しました。また、試験データを一元管理し、生産性向上と品質改善を実現しました。その結果、設計者のリソースを基幹業務である「企画開発領域」へシフトさせることに繋がりました。』

この例では、過去に蓄積したノウハウ、オペレーションシステムを活かすことで、BPOがクライアント企業の慢性的な課題を解決しました。

それだけではなく、基幹業務へのパワーシフトを実現したことで、企業の今後の発展を支えたと言えます。

問い合わせ窓口を集約し、職員の負担軽減!?

2つ目は、ベルシステム24ホールディングス(以下、ベルシステム)が藤沢市役所(以下、藤沢市)を支援した事例です。

                                           ”
『藤沢市は「自治体DX推進計画」の一環として、ベルシステムとともに「藤沢市コンタクトセンター」を設立しました。以前は、窓口が多く、市民はどこに問い合わせたらよいか分からない状況だったのです。また、市職員もその対応に追われ、本来の業務に集中できていませんでした。ベルシステムは、多くの自治体でコールセンター業務を請け負っています。その知見を活かし「コンタクトセンター」を設置したことで、問い合わせ窓口を一元化することができました。また、対応履歴データを蓄積し、FAQ(よくある質問)を更新することで、市民サービスの向上も実現しました。』

ベルシステムは過去の支援実績を活かし、藤沢市職員の負担を大きく軽減しました。
また、社会課題でもある「自治体のDX推進」にも大きく寄与したと言えます。

BPOはただ業務を代行するわけではない!?

BPOと聞くと「重要性の低い業務を代行する」という印象を持つ方も少なくないでしょう。

しかし、上記の導入例からも分かるように、BPOが業務代行に留まらないことが分かります。

業務代行のその先に、企業の慢性的な課題解決や今後の発展に大きく貢献することができます。

「企業の課題解決を手助けしたい」「今後の成長・発展を後押ししたい」という方は、BPO業界への理解を深めてみてはいかかでしょうか。

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企業がBPOを導入する5つのメリット

「なぜ企業はBPOを導入するのでしょうか。」
これを把握することによって、BPO企業で働くことのやりがいを理解することにも繋がるのではないでしょうか。

そこで、5つのメリットを取り上げていきます。
①コア業務にリソースを割ける
②効率よく業務を進められる
③業務の質が向上する
④自社以外のノウハウを活用できる
⑤人件費を削減できる

詳しくみていきましょう。

①コア業務にリソースを割ける

企業が非効率な業務や日々のルーティン業務を減らすことにより、コア業務へ注力することができます。

経理や人事などのバックオフィス業務は、直接的に利益を生み出すことはなく、業務も形式化している場合がほとんどです。

これらの業務のBPOを導入することによって、企業は戦略的な業務や基幹業務にリソースを割くことができるようになります。

②効率よく業務を進められる

定型化された業務を見直すことで業務の効率化を図ることができます。

企業には、形式化された、固定されたプロセスで行われる業務が一定あるでしょう。

しかし、そのような日常的な業務が見直されることは少なく、必ずしも効率的であるとは言えません。

BPO企業は、専門的な知識や技術を用いて最適な業務プロセスを構築しています。

また、委託後も継続的に改善を行っているため、業務の効率化だけでなく、コスト削減も期待できます。

③業務の質が向上する

多くのBPO企業は、業務品質向上に向けた継続的な改善を行っています。

定期的な監査やレポートの提出に取り組み、顧客の要望に応えることを目指しているのです。

よって、企業はBPO企業に委託することで、業務の質を高めることができます。

それだけでなく、リスクの軽減や信頼性、さらには顧客満足度の向上にも繋がります。

④自社以外のノウハウを活用できる

BPO企業は、多数のクライアント企業と取り引きをしています。

そのため、業務の最適化に関する幅広い知識や経験を有しています。

それぞれの企業にとって最適な業務プロセスの構築や改善について、的確なアドバイスをしてくれるのです。

委託した企業は、外部の専門的な知識や技術を用いて、自社の業務に関する知識の獲得、スキルの向上が望めます

⑤人件費を削減できる

定型的な業務は、時間が取られるうえに自社で行う必要性が低いものが多数あります。

定型的な業務をBPO企業に委託することで、コア業務に人員を配置することができます。

業務を効率化でき、人件費削減が期待できるでしょう。

また、これらの業務を引き継ぐ際、従業員への教育コストがかかります。

そこで、BPOを導入することにより、そのような教育コストも削減できます。

企業がBPOを導入する2つのデメリット

上記から、BPOを導入することによって、多くのメリットが得られることが分かりました。

しかし、その一方でデメリットがあることも事実です。

以下では
①ナレッジの蓄積が困難である
②情報漏洩などのセキュリティリスク
という2点について解説します。

①ナレッジの蓄積が困難である

BPOを導入すれば、効率よく業務を推進することができ、コア業務にリソースを割くことができます。

しかしその一方で、社内での情報共有や問題解決の機会が減り、社内にナレッジが蓄積されにくいということが言えます。

社内に十分な知見を残すことや、委託先と密なコミュニケーションをとることが重要です。

②情報漏洩などのセキュリティリスク

BPO企業に業務を委託するということは、外部の企業が機密情報にアクセスすることになります。

そのため、情報漏洩を始めセキュリティリスクが生じる可能性があります

防止するためには、BPO企業による情報管理体制やセキュリティ対策が必要です。

また、契約時に情報漏洩に関する契約条項を明確にすることで、顧客企業側もセキュリティリスクを軽減することができます。

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‌業界研究をする上で、HPや説明会だけでは得られない情報は非常に重要です。
特に「BPO業界」に馴染みのある就活生は多くないのではないでしょうか。

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まとめ

本記事を読んで「BPO業界」について理解することはできましたか。
多くの就活生にとって「BPO業界」は聞き馴染みのない業界なのではないでしょうか。
また、知ってはいても「業務を代行するだけ」というネガティブな印象を持っている方は少なくないと思います。
本記事を読んで、「BPO業界」へ少しでも興味を持った方は、ぜひ説明会、OB訪問、インターンシップなどを通じて、業界理解を深めてみてください。

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