【例文3選】飲料業界の志望動機の書き方とポイントを徹底解説

2023/07/18
メーカー
飲料業界
各業界の志望動機
志望動機の例文
志望動機の書き方
目次
1.
はじめに
2.
‌飲料業界大手3社の志望動機例文を紹介‌
3.
飲料メーカーの志望動機の作り方
4.
【重要】企業にマッチした志望動機を書くための2つのポイント
5.
飲料業界への理解をさらに深めたい方へ
6.
おわりに

はじめに

多くの学生から人気を集める飲料業界。サントリーであれば「プレミアム・モルツ」、キリンであれば「一番搾り」など、目玉商品の違いは認識しているものの、企業ごとの違いがいまいち理解できていない方も多いのではないでしょうか?

‌この記事では、数ある飲料メーカーの中から就職する企業を選ぶ上で参考になる情報の集め方や、集めた情報を志望動機にどのように生かしていくかについて解説します。効率良く企業の情報を集めて、就職する企業を選ぶ際に参考にしてください。

‌飲料業界大手3社の志望動機例文を紹介‌

まず始めに、サントリーホールディングス・キリンホールディングス・アサヒホールディングスの志望動機の例文を紹介します。例文を参考にしながら、収集した情報と自分の経験を上手く組み合わせ、説得力のある志望動機にしてください。

サントリーホールディングス

私が飲料事業に携わりたいと考える理由は、お酒の素晴らしさを世界に伝えたいと考えているからだ。私は、お酒には人々の生活を豊かにする力があると考えている。
大学2年生の夏にアメリカへ短期留学していた時に、お酒について改めて考えるきっかけとなった経験がある。人見知りで英語が上手く喋ることが出来なかった私は留学当初、他の学生に話しかける勇気が出ず、やるせない思いでいっぱいだった。しかし、食事会にて出されたビールによって状況を変えることができた。なぜなら美味しいお酒が入ることで自分から話しかける勇気がわき、多くの友人を作ることができたからである。
‌この経験から「コミュニケーションの潤滑油」となるお酒に非常に魅力を感じており、文化さえも超えた交流ができると考えている。そのため、私はもっと世の中にお酒の魅力を知ってもらい、新たな可能性を創出し続けたい。
‌とりわけ貴社を志望する理由は、海外への影響が大きいためである。貴社はビーム社買収など、海外に与える影響が他社よりも強い。「世界中にお酒の素晴らしさを伝えたい」という夢がある私にとって貴社の事業領域は大変魅力的であるため、貴社を志望した。

キリンホールディングス

飲料を通して人々の想いを繋ぐという夢を実現したいからだ。

このように考えるようになったきっかけは、大学2年生の頃に疎遠だった中学時代の友人との再会や旧友との仲直りなど様々な場面で、飲料には人の心と想いを繋いでくれる力があると感じたからだ。この経験から、将来は飲料を通して人々の本当の想いと感情を繋いでいきたいと考えるようになった。

私は、貴社の「よろこびがつなぐ世界へ」のグループスローガンの下、高いブランド力と幅広い事業領域をもって、多くの人々の喜びの感情を繋いできている点に魅力を感じているため、この夢を貴社で実現したいと考えている。

貴社へ入社後は、営業職としてキリンファンを増やすことはもちろんのこと、ブランドマネージャーとなり、ブランドの育成と向上を通して、多くの人々に「飲むことの楽しさ」を伝えていきたい。

アサヒグループホールディングス

私は「全ての人の身近なところから笑顔を作りたい」という想いから飲料業界を志望している。この想いは、居酒屋のアルバイトで様々な年齢層に喜んでいただくことにやりがいを感じた経験から形成された。

その中で貴社を志望する理由は2つある。一つ目は、貴社の強みである乳酸菌などの発酵素材技術を活かして、美味しさだけでなく「健康」という付加価値を提供したいからだ。これは大学の健康学の講義で健康の関係を学んだ際、人が運動を始めることの難しさから「おいしい」に健康という付加価値を加えることが最も合理的であると感じたからだ。

二つ目は、グループの成長軸として掲げている主力ブランドの海外展開に貢献したいからだ。海外留学中に知り合った友人に、貴社の商品を勧めたところ非常に喜んでくれた経験から、海外での日本のプレゼンスを高めたいと考えるようになった。貴社は競合他社に比べ海外展開に注力していることから、自身のプレゼンス力向上に大きく関われるところに魅力を感じている。

これらの理由から、私は貴社で日本で愛される商品を広め、「日本と言ったらカルピス」と言われるようなブランド確立に貢献したい。

飲料メーカーの志望動機の作り方

ここでは、飲料業界に合った志望動機を書くための方法について紹介していきます。
重要なポイントを把握し、自身の志望動機に盛り込まれているか確認してみましょう。

志望動機に盛り込むべき2つの要素

先程紹介した例文には、以下の2つの志望動機が盛り込まれています。
①飲料業界、とりわけ酒類を扱う「業界」を志望する理由
‌②酒類を扱う競合企業の中でも「〇〇ホールディングス」を志望する理由
‌自身の志望動機に説得力を出すためには、業界に対する志望動機と企業の志望動機を掛け合わせることが大切です。①②を意識して志望動機を考えてみると、志望動機が「その企業でなければならない理由」を伝えるものになるのです。飲料メーカーに限らず、どの業界の志望動機にも共通していることなので、覚えておくと良いでしょう。

【重要】企業にマッチした志望動機を書くための2つのポイント

‌続いて、先程紹介したポイントをもとに、企業にマッチした志望動機を書くために重要なポイントを2つ紹介していきます。

①新卒採用ページを理解しよう

早速、企業を選ぶ上で有効な情報収集について説明していきます。
‌企業を選ぶ上でまず初めに見るべきなのが新卒採用ページです。
新卒採用ページでは、就活に取り組む学生に向けて、事業や仕事紹介についてわかりやすく紹介しています。この新卒採用ページで確認すべき点は、以下の3点です。
・企業メッセージ
・事業内容
・業務内容

これら3点に注目し、大手3社をそれぞれ比較していきましょう。

サントリーホールディングス

~企業メッセージ~
【社長メッセージ】
「人間の生命の輝きをめざして」
「人と自然と響きあう」を使命に掲げ、最高品質の商品・サービスをお届けすることで人々の潤い豊かな生活文化に貢献すると同時に、多様性ある社会や美しい地球環境との共生を常に念頭に置き、持続可能な社会の実現を目指しています。
【‌人事部長メッセージ】
サントリーが求める人物像の基本は、誠実であることです。
コミュニケーション力や対応力などいろいろなものは、すべて誠実さがベースにあってこそ身についてくるものです。だからこそ面接では「誠実さ」を一番に見ようと思っています。
その上で、物事の変化がますます激しくなるこれからの時代に向けて「課題を探究する力」を備えた人が望ましいです。
~事業内容~
ここでは、新卒採用を行っている「サントリーホールディングス」と「サントリー食品インターナショナル」について解説していきます。
‌まず、「サントリーホールディングス」ですが、酒類から清涼飲料水まで全てのグループ会社をまとめる存在です。一方で「サントリー食品インターナショナル」は清涼飲料水や食品関連事業を専門としており、サントリーホールディングスのグループ企業となっています。「プレミアム・モルツなどの酒類事業に関わりたい」という方はサントリーホールディングスがおすすめです。

また、サントリーホールディングスでは事業を3つの分野に分けています。

‌①酒類関連事業
②健康食品関連事業
③外食・花・サービス関連事業
特徴的なものは外食・花・サービス関連事業です。昼はカフェ、夜はバーとして運営するPRONTOを運営するほか、世界で初めて開発に成功した青いバラ「SUNTORY blue rose APPLAUSE」を扱う花事業も運営をしています。
~仕事紹介~
サントリーホールディングスでは下記4つの部門に分かれています。
①ビジネス
②財経
③デジタル&テクノロジー
④生産研究

ビジネス部門では文理不問で営業、マーケティング、専門スタッフの業務が行われています。各々の個性や経験を活かし、サントリーの多彩なフィールドにおいてお客様一人ひとりの「生活文化の創造」に寄与したい学生向けの選考です。

財経部門では中期計画・次年度予算策定・予実管理、ファイナンスガバナンス、M&Aファイナンスの3つの業務が行われています。
重要な経営資源である「カネ」の流れを可視化してサントリーの成長に貢献したい、経営者の夢を「数字」という旗印に落として実現まで伴走していきたい方はおすすめの業種です。

デジタル&テクノロジー部門では、DX戦略企画、デジタルマーケティング・UI等サービスデザイン、ITエンジニア、データサイエンス、先端テクノロジーリサーチの5つの業務が行われています。
デジタル&テクノロジーのプロフェッショナルとして成長し、デジタルの活用で事業に携わりたい学生向けの選考です。

生産研究部門では、基礎研究、商品開発・生産、生産技術開発・生産の3業務が行われています。理系のバックグラウンドを活かし新たな価値創造をしたい学生におすすめの業種です。

キリンホールディングス

‌~企業メッセージ~
【社長メッセージ】
発酵・バイオテクノロジーを強みにして、社会課題の解決によって社会的価値と経済的価値を創出する企業です。 経済的な成長によって得られたキャッシュをグループのコア事業に再投資することで、さらに2つの価値の総和を増大させるサイクルを作り出し、社会のサステナビリティ向上に貢献しながら成長を続けていきます。
~事業内容~
ここでも、新卒採用を行っている「キリン株式会社」「キリンビバレッジ株式会社」「キリンビール株式会社」について解説していきます。

まず、3社いずれもキリンホールディングスの子会社です。その中でも「キリン株式会社」は「キリンビール」「キリンビバレッジ」「メルシャン株式会社」の国内綜合飲料事業の事業管理及び専門サービスを提供しています。

「キリンビール」は「一番搾り」で有名なビール等の酒類、「キリンビバレッジ」は「午後の紅茶」等で有名な清涼飲料水を扱っていることを押さえておいてください。

キリンホールディングスでは事業分野を以下の3分野に分けています。
①日本綜合飲料事業
②海外綜合飲料事業
③医療・バイオケミカル事業
協和発酵キリン株式会社をグループ会社に持っていることから、医療・バイオケミカル事業があります。

~仕事紹介~
社員のインタビュー形式で解説がされている仕事内容の紹介。

職種や担当ごとに飲料メーカーの仕事が記載されているため、これを読むと仕事のイメージが湧くはずです。

飲料メーカーには幅広い業務があります。
単に「ビールの営業を行う」という認識だけでなく、様々な業務にも関心があることを示すためにも、ぜひ仕事紹介や社員のインタビューを読んでおいてください。
‌飲料メーカーの仕事内容について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

アサヒグループホールディングス

~企業メッセージ~
【社長メッセージ】
「すべてのお客さまに、最高の明日を。」 このビジョンには、我々が持つ強みや技術で、“うまい! プラスアルファの価値”を生み出し、すべてのお客さまの幸せな人生に貢献したい、日本だけでなく世界をより良いものにしていきたいという想いを込めています。
出典:アサヒビール「トップメッセージ」
(参照日:2023年4月18日)
【‌人事部採用チームからのコメント】
どんなに事業領域が広がったとしても、私たちが大切にしたい『仲間や後輩を信頼し、大切にすること』、『新たな領域に挑戦し続けること』といった思いやDNAはこれからも変わらず引き継いでいってほしいと願っています。
~事業内容~
新卒採用を行う「アサヒ飲料株式会社」と「アサヒビール株式会社」の2つを紹介します。まず、2社ともアサヒグループホールディングスのグループ会社です。「アサヒ飲料」では「三ツ矢サイダー」「カルピス」等の清涼飲料水。一方で「アサヒビール」では「アサヒスーパードライ」を始めとした酒類を扱っていることを押さえておいてください。

また、アサヒホールディングスでは事業を5分野に分けています。
①酒類事業
②飲料事業
③食品事業
④国際事業
⑤その他事業
特徴的なのは「その他事業」であり、物流企画から運営までを担う「アサヒロジ」等のグループ会社などがあります。
~仕事紹介~
アサヒビール株式会社では大きく下記の2つの分野で募集が行われています。
①事務系
②技術系

事務系では、営業、営業企画、国際部、マーケティングの4つの業務が展開されており、学部・学科問わず活躍できる環境です。
技術系では、開発、醸造、パッケージング、基盤研究、エンジニアリングの5つの業務が展開されており、化学・生物学・農学・機械・電気など主に理系の方が活躍しているそうです。

‌②IRから企業の目指す方向性を理解しよう

IRとは上場企業が株主向けに公開している情報を指します。
‌ここでは企業が株主に対して、事業の状況や目標の達成状況を報告する義務があるため、企業はIRを作成しています。
‌上場している企業のIRは企業のホームページから閲覧をすることが可能です。

ただ、意外かもしれませんがサントリーホールディングスは未上場であり、上場をしているサントリー食品インターナショナル株式会社以外のIR情報は公開されていません。

キリンホールディングス、アサヒホールディングスは公開しているので、企業理解に役立ててください。

‌以下ではIRのなかでも就活に有益となるであろう情報を紹介します。

長期経営計画

長期経営計画では、企業が掲げる事業方針の展開が示されています。今後目指していく姿や理念など、抽象的なビジョンが提示されています。

中期経営計画

中期経営計画では、企業が行う3〜5年間の取り組みが示されています。ここには長期経営計画を達成するための中期的な目標が示されているため、より具体的に企業の方針が理解できるはずです。

飲料業界への理解をさらに深めたい方へ

ここまで飲料業界の企業に関する志望動機の作り方と書き方について説明してきました。
飲料業界の志望動機が考えられたら、Matcherを活用して実際に飲料業界で活躍されている社会人に見てもらい、アドバイスをもらいましょう。
Matcher(マッチャー)とは、OB訪問機能とスカウト機能を備えた就活プラットフォームで、気になる業界の気になる社会人に就活相談ができるサービスです。
【社会人の所属企業一覧(一部)】
キリンビール株式会社、ヤクルト本社、日本コカ・コーラ株式会社、サントリーホールディングスなど

‌飲料業界や企業についての理解が深いため、みなさんの志望動機の妥当性に適切なアドバイスをくださることでしょう。ぜひ話を聞きに行き、みなさんの就活の糧としてください。
社会人に会いに行く(無料)

おわりに

本記事では、飲料業界の志望動機の書き方について大手3社の例文をもとに紹介してきました。

同じ飲料メーカーでも、事業内容や求める人材が大きく異なっているため、どの企業が自分に向いているのかの見極めが必要です。

今一度自身で業界や企業についての分析や大学の先輩やMatcherを通して実際に社会人の話を聞いておくと良いでしょう。



記事一覧