【業界研究】最新の飲料業界の現状と課題、動向を紹介します

2023/07/18
メーカー
飲料業界
業界の仕事内容
目次
1.
就活生から人気の飲料業界
2.
飲料の種類と代表的な企業
3.
‌コロナ渦における飲料業界の動向
4.
飲料業界の現状の課題
5.
‌飲料業界の売上高・シェアランキング(2021年~2022年)
6.
Matcherに登録して飲料業界の社員に会おう!
7.
‌さいごに-飲料業界の今後

就活生から人気の飲料業界

サントリーやキリンをはじめ、多くの就活生から人気がある飲料業界

‌伊藤園の「お〜いお茶」や、キリンの「一番搾り」など、みなさんにも親しみのある商品が多く、憧れを抱いている方も多いのではないでしょうか?

しかし、飲料業界の具体的な仕事内容や、商品の幅について理解している人は決して多くありません。この記事では飲料業界の構造についてわかりやすく解説します。

‌飲料業界を志望するなら、知っておくべきことばかり。ぜひ最後まで読んで、飲料業界への理解を深めてください。

飲料の種類と代表的な企業

飲料業界に属する企業(以下飲料メーカー)は飲料を中心とした商品を製造し、消費者に販売します。飲料の種類は、主に2つ。1つは「清涼飲料水」、もう1つは「酒類」です。

以下ではまず、清涼飲料水と酒類それぞれの特徴と代表的な企業を紹介します。

①清涼飲料水とは?

まずは清涼飲料水

‌清涼飲料水には様々な定義はありますが、ここでは食品衛生法による定義を紹介します。清涼飲料水とは、乳酸菌飲料と乳及び乳製品を除く、アルコール分1%未満の飲料です。

‌一般社団法人全国清涼飲料連合会では清涼飲料水の例として、炭酸飲料、コーヒー飲料、ミネラルウォーター類、茶系飲料、果実飲料等、スポーツ飲料等、野菜飲料、豆乳類、乳性飲料を挙げています。

ちなみに「カラダにピース」でおなじみのカルピスも清涼飲料水に含まれます。食品衛生法の定義から乳酸菌飲料なのではないかと疑問に思われた方もいるかもしれません。しかし、これらの分類は乳成分の割合によって線引が異なり、清涼飲料水の分類に分けられているのです。
また、栄養ドリンクは医薬部外品になる一方、エナジードリンクは清涼飲料水に含まれます。これも配合される成分の種類含有量が異なるため、このような分類になるそうです。

清涼飲料水を生産する代表的な飲料メーカー

日本コカ・コーラ、サントリー食品インターナショナル、アサヒ飲料、伊藤園、キリンビバレッジ、ダイドードリンコ

②酒類とは?

酒類は、ビール類とそれ以外のものに大別されます。

‌ビール類の酒類

‌ビール、発泡酒、新ジャンル

‌それ以外の酒類

チューハイ・ワイン・焼酎・ウイスキーなど

‌ビール、発泡酒、新ジャンル。酒税法によると、これらは麦芽使用率使用原料によって分類されます。ビールは原料の3分の2以上が麦芽で作られており、副原料で使用可能なものが制限されているもの。

‌一方発泡酒は原料の3分2未満であり、原料の自由度が高く、発泡性を有する酒類です。新ジャンルは麦芽以外の穀類が原料ものと、発泡酒に蒸留酒などを加えたものがあります。

酒類を生産する代表的な飲料メーカー

アサヒビール、キリンビール、サントリーホールディングス、サッポロビール、オリオンビール、霧島酒造

‌コロナ渦における飲料業界の動向

新型コロナウイルスの流行は、飲食店をはじめ多くの業界に影響を与えました。

飲料業界もその例外ではありません。

ここでは主に2021年〜2022年における飲料業界の動向を紹介し、新型コロナウイルスが飲料業界にどのような影響を与えたのか見ていきます。

2021年~2022年における飲料業界の動向

2020年は新型コロナウイルスで外出が制限されたことにより、主に自動販売機やコンビニでの飲料の売上が減少しました。

自宅にいる人が増えた結果、小型の飲料は売上が減少した一方で、大型の飲料水の売上はあまり減少しませんでした。

では2021年~2022年の飲料業界の売上はどうだったのでしょうか。

2021年の飲料の販売総額は、前年比2.3%増の3兆8,909億円となり、2020年の減少に転じて増加しました。
コロナウイルスが流行する前の2019年と比較すると、約95%の水準に回復しています。

2021年の飲料業界における「品目別の生産割合」は、茶系飲料が最も多く全体の24.5%を占めます。
経済活動の再開以降、飲料業界の売上が伸びていることから、経済活動と飲料業界の売上は密接な関係にあるといえるでしょう。

飲料業界の現状の課題

飲料の種類・代表的な企業・業界の構造について理解できたところで、飲料業界の現状と課題について解説します。飲料業界が置かれている状況を客観的に把握して、キャリア選択の参考にしてください。

①国内飲料市場の停滞

飲料業界は、清涼飲料水・酒類ともに市場の停滞の危機にさらされています。以下のグラフをご覧ください。

‌清涼飲料水市場の停滞

伊藤園の資料からわかる、飲料業界の停滞
出典:株式会社伊藤園「2017年決算説明資料」(参照日:2018年3月3日)

伊藤園の決算資料によると、国内飲料市場は金額ベースでは伸び率が1%未満。頭打ちの状況が続いていることがわかります。

日本人の飲酒量の減少

飲料市場の伸び悩みがわかる図
出典:国税庁課税部酒税課「酒のしおり」(参照日:2018年3月3日)

国税庁「酒のしおり」によると「酒類消費量と成人人口の推移」では、日本人の飲酒量は減少していることが読み取れます。成人人口は穏やかに増加しているにも関わらず、酒類消費量は1996年度にピークに減少に転じ、横ばいになっていることがわかるでしょう。

‌また、20~29歳の酒離れが顕著であり、世代交代に伴う更なる酒消費量の減少にいかに対応するかが課題と言えます。

②飲料製造以外の事業展開

飲料の製造事業を生業にする飲料メーカーですが、実は意外な事業で売上を確保しています。

‌「お〜いお茶」で有名な伊藤園は実はタリーズコーヒージャパンを子会社として運営。サントリーやアサヒなどは食品事業に、キリンは協和発酵キリンという子会社で医療・バイオケミカル分野も進出しています。

‌飲料というイメージが強いですが、「食品」や「バイオケミカル」など、別の領域で事業を展開しているのです。自分が気になっている飲料メーカーがあるのであれば、どんな事業を手がけているのか調べてみると良いでしょう。

‌③他社との協業でさらなる事業拡大を模索

近年の飲料業界は、海外のメーカーが参入するなど、競争が厳しくなっています。

そのため多くのメーカーが、他社の事業の買収や協業などを通じて、自社製品の販売拡大を模索しています。

2015年にはサントリー食品インターナショナルが、日本たばこ産業(JT)の自動販売機事業を買収。2017年には、コカ・コーライーストジャパンとコカ・コーラウエストの2社が統合し、コカ・コーラボトラーズジャパンが発足するなど、様々な動きがありました。

日本国内の人口減少により、将来的な消費の落ち込みが予測されていることから、中国や東南アジアへの事業拡大を模索している企業も増加しています。

近年では、2021年にヤクルトとポッカサッポロが業務提携を行っています。

‌飲料業界の売上高・シェアランキング(2021年~2022年)

2021年~2022年における飲料業界の売上を、ランキング形式でまとめました。

業界研究をする時の参考にしてみてください。

飲料業界の売上高・シェアランキング(2021年~2022年)を表した画像

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さいごに-飲料業界の今後

ここまで飲料業界の酒類や代表的な企業。そして、飲料メーカーの現状や課題をお伝えしました。みなさんが飲料業界についての理解を深められていれば幸いです。

‌今後更に少子高齢化が進み、人口が減少し飲料の消費量も減少すると予想されます。そのため、国内市場に軸を置く飲料メーカーは海外市場の開拓が求められるでしょう。また、若者の酒離れも深刻であり、若年層のアプローチが一層求められると考えられています。‌

‌次の記事では、飲料メーカーの中の具体的な仕事内容についてお伝えします。世界を舞台に事業を展開している飲料メーカーについて正しく把握し、業界への理解を更に深めてください。

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