【業界研究】損害保険業界の職種と仕事内容を学ぼう

2023/07/31
保険業界
業界の仕事内容
目次
1.
‌損害保険会社の仕事内容
2.
‌損害保険会社のコーポレート部門(管理部門)‌の仕事内容とは?
3.
‌もっと深く損害保険業界について知りたい方へ
4.
さいごに

‌損害保険会社の仕事内容

いきなりですが、皆さんはお客様として損害保険という商品に触れたことがありますか?

‌ご家族の車を頻繁に運転する方や、サークルの合宿などで遠出した経験がある方は、一般的な自動車保険や、1日型の自動車保険に加入したことがあるかもしれません。とはいえあまり詳しく理解している方は少ないでしょう。

‌それではまず簡単に損害保険会社の説明をします。損害保険会社は、保険という形のない商品(無形商品)を作り、それを代理店などを通して販売し、その保険を利用する方に対して保険金支払いなどのサポートを行うという一連の流れで収益をあげている会社です。詳しい損害保険会社の仕事内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
では本題に入ります。以下の図をご覧いただければお分かりの通り、損害保険会社の仕事は大きく、3つ。‌営業部門、損害サポート部門(損害サービス部門)、コーポレート部門(管理部門)です。それでは各部門ごとの仕事内容について詳しくご説明していきます。

‌損害保険会社のコーポレート部門(管理部門)‌の仕事内容とは?

コーポレート部門とは業界問わずどの会社でも存在する部門です。語弊があるかもしれませんが、会社の運営・企画等を担う中枢部門のこと。

‌例えば、経営企画部、国際部、財務部門、IT部門、営業支援部門などです。もちろん年間数百人を採用する損害保険会社で、学生さんを採用する新卒採用部門などもここに含まれます。今回はとりわけ損害保険会社に特有の部門や仕事内容についてお伝えします。

‌損害保険会社には欠かせないアクチュアリーの仕事内容とは?

‌そもそも損害保険とは、偶然の事故・災害や人の傷害など、家庭や企業を取り巻くさまざまなリスクによる経済的損失を補償するサービス。

‌ただ損害保険会社も慈善的にお金を払う集団というわけではなく、お客さんから日々支払ってもらう保険料をもとにして、お金(保険金)を支払います。そのためどれくらいの頻度で災害や事故が発生して、支払い額がいくらになるのかを考えてから、お客さんに支払っていただく保険料を決めます。

‌つまり、統計的に災害の頻度や支払う額を計算して保険料の算出を行うことが主な仕事になります。

例えば、最近トピックとなっている「天候デリバティブ」という保険商品。

‌この商品を一言で説明すると、気温の変化、降水量の多さなど天候の変化によって売上に影響が出たり、費用が増大することに対応する保険。例えば、ストーブに使用する灯油を販売している業者さんは、暖冬になってしまうと売上に影響が出ますし、建設業者さんは、雪が降ると工期が遅れ、余計な費用がかかってしまいます。

‌一般的にどの会社でも一定の従業員を雇っていたり、オフィスの家賃がかかったりなど毎月、毎年、継続的に費用が発生しますよね。ですからどんな天候トラブルが起こっても毎月、毎年一定の収入を得たいと考えるわけです。こういったことに対応するのがこの保険です。

‌もちろん地域によっても時期によっても天候のトラブルが起こる確率は異なりますので保険料を算出する必要があります。天候のトラブルや震災という発生頻度や規模が不確定なものを、過去のデータなどをもとに類推していくことが仕事になってきます。

‌保険は時代に応じて商品そのものや保険内容が変わることもしばしば。新しいリスクが存在するたびに、リスクがもたらす損害額、そのリスクが起こる確率をもとに保険料の算出する必要があります。

‌外からその活躍を目にすることは難しいですが、損害保険会社を支える大事な職種の一つと言えるでしょう。

‌国際部門

‌これはどの業界にも言えることですが、日本の市場が縮小して行く中、海外への進出に積極的。特にアジア諸国においては人口とともにリスクが増えており、加えて損害保険の普及率自体が日本や欧米諸国の約10%に比べて、約2〜4%と低いため進出に拍車がかかります。ですからアジアに関連した仕事をしたい、アジアを支えたいと考えている方は一度検討してみても良いでしょう。

‌商品企画部門

今まで見てきたように損害保険会社には多くの種類の保険が存在します。自動車保険から、火災保険、海外出張用の保険まで多岐に渡ります。

‌自動車保険一つとって見ても、ダイレクト保険、一般的な自動車保険、1日型の自動車保険などありとあらゆるニーズ、リスクに対応するのが損害保険会社の使命。新たなリスクやニーズを見つけ出し、新たな保険を作り出すのがこの部門の役目となっています。

‌ただそれ以外にも重要な仕事はあります。以下の写真を見てください。
損害保険会社商品企画部が作るパンフレット出典元:あいおいニッセイ同和損保「TOUGH Concept」パンフレット

‌これはあいおいニッセイ同和損保が販売しているある自動車保険のパンフレットになります。例えば自動車ディーラーさんで車を購入する際にこういったパンフレットも一緒に提示され保険加入を勧められます。

‌そもそも保険は内容が硬くわかりづらく、その上に一生で一度か二度しかパンフレットを見る機会がないので、あまり前提となる知識もないことが多いです。ですからこのように見やすいパンフレット作りも商品企画の方がメインとなって提案していきます。

‌もっと深く損害保険業界について知りたい方へ

ここまで読み終えた方は、損害保険業界の仕事内容について理解できたと思います。ただ仕事のやりがいや、苦労していることなどは直接社会人にお会いしてお話を聞きに行った方が良いでしょう。

そんな時におすすめしたいのが、OB・OG訪問のマッチングサービス、Matcher(マッチャー)です。

‌Matcherでは、所属大学や学年に関係なく、社会人に会いに行くことができます。カジュアルな形でOB・OG訪問できるため、細かい仕事内容や、やりがいについて質問することもできます。
損害保険会社の社会人に話を聞きに行く【‌社会人の所属企業一覧(一部)】
三井住友海上火災保険、損保ジャパン日本興亜、ソニー損害保険株式会社、あいおいニッセイ同和損害保険、他多数

内定者の方にもお話を聞くことができ、そういった方には面接対策や、志望動機の書き方を教わることもできます。
‌ぜひ、お話を聞きにいき有意義な時間を過ごしてください。
損保業界の社会人に会いに行く‌

さいごに

説明をわかりやすくするために、営業、損害サポート、コーポレートという3つの部門に分類してご説明しました。

‌ただ企業の説明会などでは、コーポレート部門の中に、IT部門や金融サービス部を含めず、営業、損害サポート、コーポレート、IT、財務、管理など複数に分けて説明されることもありますので注意して聞くようにしてください。‌

今回は幅広く損害保険会社の職種、仕事内容について学んでいただけたと思います。学生時代にお客さんとして保険に触れたことがないから、あまり接点がないから、という理由で避けてしまうのは非常にもったいない話。

‌アジャスター、アクチュアリー、損害サポートなど業務内容は分かっても、専門的で仕事のやりがいがわからないという方もいらっしゃると思いますので、ぜひOB・OG訪問を積極的に行って現場で働く方に直接やりがいなどを聞くことをオススメします。

記事一覧