【業界研究】広告業界の現状・課題と今後の動向

2023/07/18
広告業界
業界の仕事内容
目次
1.
‌‌広告業界への理解を深めるために
2.
広告業界の構造-価値の流れを理解しよう
3.
広告業界の現状と動向-台頭するインターネット広告
4.
‌広告業界への理解を深めるために
5.
広告業界の社会人に話を聞こう

‌‌広告業界への理解を深めるために

‌クリエイティブでスタイリッシュなイメージが先行しがちな広告業界。

‌みなさんは広告業界に対してどのようなイメージを持っていますでしょうか?電通や博報堂といった人気企業を擁しており、目指している人も少なくはないでしょう。

‌しかし、広告業界の仕組みをしっかりと理解している人は、それほど多くありません。この記事では、広告業界の仕組みと今後注目すべき動向について説明します。広告業界を目指すのであれば、知っておかなければならないことばかり。ぜひ読んで、業界研究に役立ててください。

広告業界の構造-価値の流れを理解しよう

広告業界の仕組みを理解するためには、広告業界にどんな会社が関わっているのかを理解しなければなりません。まずは、以下の図をご覧ください。

広告業界の相関図
‌上の図は、広告主が広告出稿を検討し始めてから、メディアで私たちに発信されるところまでを示した図です。以下では、各企業でどのようなことがなされているのか、それぞれ説明していきます。

‌①広告主↔広告代理店間

広告主が一口に「広告を出稿する」と言っても、実現するためには、実にたくさんのことを検討必要があります。

‌・どのメディアに広告を出稿すべきか
‌・それぞれのメディアにどれくらいの予算を割くべきか
‌・どのようなデザイン・キャッチコピーにすれば、見る人が魅力を感じるか

‌上記の仕事はごく一部。広告を出稿して成果を出すためには、想定顧客に対する深い理解と、魅力付けをするための高度なスキルが必要になります。この役割を担うのが広告代理店です。

‌広告代理店は、広告主の目的を理解し、それに合わせたプランニングをします。媒体の選定からCMの企画まで、広告の戦略を策定します。広告代理店が広告主から受ける報酬は、以下の2つの項目があることを押さえておきましょう。

1.メディアに広告を出稿するための料金
‌2.広告の企画・制作にかかる料金

‌②広告代理店↔広告制作会社/SP会社間

広告の戦略を考え、プロジェクトを進める広告代理店。しかし、必ずしも広告の制作やキャンペーンの実施を全て自社で行うとは限りません。自社で制作する代わりに、広告制作会社SP会社に依頼することがあるのです。

‌広告制作会社は、広告代理店が企画した広告のアイデアをかたちにする会社。KDDIの「三太郎」のCMをつくっているAOI Proや、住友生命の「1 UPシリーズ」をつくっている東北新社が代表的な企業です。

‌SP(セールスプロモーション)‌会社は、商品の販売促進を手がける会社です。広告と連携したイベントを企画したり、店舗に設置するPOPを制作したりしています。

‌広告制作会社やSP会社の仕事は、広告代理店から発注されることが多いです。広告代理店の案件の広告を制作したり、イベントを企画・実行したりすることで、広告代理店から報酬を得ます。ただし、場合によっては広告主から直接依頼をされることがあることも覚えておきましょう。

‌③広告代理店↔メディア媒体間

テレビや雑誌、新聞、ラジオ。これらメディア媒体の主な収益源は、広告主が出稿する広告です。

‌テレビはCMの枠を買ってもら得なければ面白い番組を作ることはできませんし、雑誌は広告枠を買ってもらえなければ読者が読みたくなる企画を組むことはできません。

広告枠を買ってくれる企業を1社1社見つけることは非常に時間と労力がかかるもの。そこで活躍するのが、広告代理店です。広告代理店が、メディアに代わって企業に広告枠を販売します。広告代理店が「代理店」と言われる所以です。

‌メディア媒体は広告代理店に広告枠を販売してもらうことで収益を上げ、広告代理店は販売手数料としてメディア媒体から報酬を得ます。

‌以上が広告業界を取り巻く「価値の交換」です。以下に広告業界のお金の流れをまとめましたので、復習がてら御覧ください。

広告業界の現状-お金の流れを構造的に示した図です。

広告業界の現状と動向-台頭するインターネット広告

‌広告業界の構造が理解できたところで、広告業界の現状と今後注目すべき動向についてお伝えします。
広告業界の現状の市場の成長率出典:2016年 日本の広告費 - ナレッジ&データ (参照日:2018年1月14日)

‌‌上の図は、媒体別広告費の伸び率を示したもの。グラフから顕著に分かるのは、インターネット広告費の飛躍的な伸び率です。

広告は多くの人が集まるところに掲載されるもの。モバイル端末の普及やインターネット環境の整備によって、人々がインターネットと接する時間は年々増えてきています。

広告媒体となり得るメディアの接触時間の割合出典:博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所「メディア定点調査」(参照日:2018年1月14日)

‌上記の図は、メディア総接触時間の構成比。つまり、人が接触する全てのメディア媒体にそれぞれどれくらいの比率で接触しているのかを示したものです。携帯電話/スマートフォンは、一番右のオレンジの項目。年々比率が増えていることがお分かりいただけるでしょう。

‌人々がスマートフォンに接する時間が長くなれば、自然と企業がインターネット上に広告を出稿するという流れができます。近年は、インターネット広告専門に取り扱っている企業が多く設立されています。代表的な企業としては、サイバーエージェントやセプテーニ、オプトなどが挙げられます。

‌広告業界への理解を深めるために

広告業界の構造と注目すべき動向について説明してきました。しかし、これで理解した気になってはいけません。

‌広告代理店や広告制作会社、SP会社。それぞれの企業の中にどのような仕事があり、どういった役割を担っているのかを知らなければ、企業を選ぶことができないからです。‌

‌次の記事では、電通や博報堂をはじめとする、広告代理店の仕事内容について説明します。広告代理店について深く知りたい方は、ぜひ読んでみてください。

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