テレビ業界は赤字?ビジネスモデルや民放キー局今後の収益構造を解説
2024/02/05
目次
6.
日テレやフジテレビなど、多くの人気企業を擁するテレビ業界。毎年沢山の就活生がテレビ局の選考を受けています。
この記事のテーマは、テレビ業界の儲け方。みなさんはテレビ業界の企業がどのようにして利益を出しているかご存知でしょうか?
「CMを頻繁に見るから広告収入がメインだ!」
「受信料もあるのでは・・?」
テレビ局には様々な収益源があり、1つだけが正解という訳ではありません。
この記事では、テレビ業界がどのようにして利益を上げているのかを説明します。テレビ業界を志望するのであれば、必須の知識。ぜひ最後まで読んで、テレビ業界への理解を深めてください。
この記事のテーマは、テレビ業界の儲け方。みなさんはテレビ業界の企業がどのようにして利益を出しているかご存知でしょうか?
「CMを頻繁に見るから広告収入がメインだ!」
「受信料もあるのでは・・?」
テレビ局には様々な収益源があり、1つだけが正解という訳ではありません。
この記事では、テレビ業界がどのようにして利益を上げているのかを説明します。テレビ業界を志望するのであれば、必須の知識。ぜひ最後まで読んで、テレビ業界への理解を深めてください。
【図で解説】テレビ局のビジネスモデルとは?
テレビ局を志望していても、ビジネスモデルについて具体的に知らない方も多いのではないでしょうか。まずは下の図をご覧ください。
図の左側に書かれている電波料とは基本的に公共の電波を使用した人が総務省に支払うもので、電波の利用料金のことです。
テレビ局の放送事業は総務省からの免許制度をもとに行われており、県域免許制度になっています。この制度によって基本的に1つのテレビ局は1つの県域にしか番組を放送することができないので、全国放送の場合などはローカル局(図で言うと、A局、B局、C局)にも電波料が支払われます。
次に制作費についてです。この製作費とは番組制作を行う上でかかる費用のことで、最終的にはタレント出演料であったり、映像を撮るスタッフの人件費、技術代等になります。
民法テレビ局は視聴者から直接受信料をもらっているわけではなく、スポンサーと呼ばれる企業のCMを制作・放送しその広告料が収益となっています。
そのため民法テレビ局では、多くの人がテレビをつけて見るような番組制作が求められているのです。
NHKと民放テレビ局では大きく異なる
視聴者からの受信料が一切かからない民放テレビ局と反対に、NHKは受信料を主な財源としています。
NHKは「NHKの運営財源は、受信設備を設置された全ての視聴者のみなさまに公平に負担していただくよう放送法で定められています」としており、スポンサー料や団体の出資は受けつけていません。
テレビ局の主な収入源を解説
テレビ局の大まかなビジネスモデルについて解説しましたが、テレビ局、主に民法テレビ局の収入源は様々です。
ここでテレビ局の主な収入源について、詳しく解説します。
①広告収入
テレビ業界の1つ目の利益の上げ方は、CMなどの「広告収入」です。
ビジネスモデルで解説した通り、民法テレビ局にとって大きな収入源になります。
基本的なお金の流れは、広告を出したいスポンサー➡広告代理店➡テレビ局➡CM制作会社という流れです。
CMには2種類の契約方法があります。
タイムCM
タイムCMとは、企業が番組の枠を購入してスポンサーとなりCMを放送することです。
スポンサーに就くことで、番組中にCMを何度も放送できたり、契約によってCMの放送秒数を決めたり、番組の企画に関わることもできます。
番組途中に流れる「この番組は〜の提供でお送りしています」という番組提供で表示された企業がタイムCMを契約した企業(番組スポンサー)に該当します。
契約期間は6か月以上が多く、短期間での契約はできないことがほとんどです。
人気番組やゴールデンタイムの番組などには、タイムCMが付いていることが多いです。
スポットCM
スポットCMとは、発注金額や期間、放送時間を自由に考えて放送ができるCMのことです。
主にキャンペーン紹介や新商品のPR時など認知度拡大や集客のために利用されています。
タイムCMのように、提供表示や具体的な番組の選択はできませんが、利便性が高いことが特徴です。
テレビ業界の広告収入の未来は?
【参考】株式会社電通『2022年 日本の広告費』近年日本の広告費はインターネット広告が勢いを見せる一方で、テレビメディアを始めとするマスコミ4媒体は縮小しています。
この原因は一言で言えば、テレビをしっかりと視聴する人・時間が減ったからです。
特に若者のテレビ離れは顕著で、NHK文化放送研究所の『2020年 国民生活生活時間調査』によると「1日にテレビを見る人」という項目で16〜19歳は5割を下回り、20代も5割程度となっています。以下のような事実が明らかとなっています。
テレビ局は若者のテレビ離れに向き合い、今後どのように展開していくのかが重要になってきているのです。
テレビ局の「スマホ移行」に対する打ち手とは?
上の調査結果から分かるように、近年「若者のテレビ離れ」が進んでいます。
テレビ局もこの現状を把握していて、テレビからスマートフォンへの移行に様々な手で対策を打っています。
例えば、テレビ朝日。テレビ朝日は、大手IT企業のサイバーエージェントと提携し、AbemaTVというインターネットテレビ局を運営しています。
日本テレビが動画配信サービスのHuluを買収したのも、広告収入の現象に対応するための打ち手と言って良いでしょう。
日本テレビが動画配信サービスのHuluを買収したのも、広告収入の現象に対応するための打ち手と言って良いでしょう。
現状のこの広告収入モデルが数年後に破たんするといったことは考えにくいですが、収益減に対応すべく、新たな収益モデルを作り出すことになりそうです。
②受信料
冒頭でもお伝えした通り、受信料を主な収入源としているのはNHKのみです。
2020年の受信料収入は6,895億円で、事業収入全体の96.8%を占めています。
2020年の受信料収入は6,895億円で、事業収入全体の96.8%を占めています。
テレビ広告費の現象で民放のテレビ局が悩まされる中、NHKは広告費の変動の影響をほとんど受けていません。
しかし若者のテレビ離れでそもそもテレビを持たない人の増加、人口減少が大きく関係してくるでしょう。実際NHKの売上高は19年度比で220億円(3%)減りました。
③ライツ収入
ライツの収入とは、テレビ局が作った番組などのコンテンツを二次利用して得た収益のことです。
ライツとは、アニメやドラマ、バラエティのグッズや番組DVDのことを指します。
テレビ局の決算説明書を見ると、必ずと言っていいほど「ライツ」という言葉が出てきます。
海外にコンテンツを輸出したり、その番組についてのグッズを作ったりして出した収益を指します。番組人気の有無などによってライツを展開するか否かも異なりますが、特にテレビ東京はポケモン、妖怪ウォッチなどアニメ事業に強く、グッズ化、DVD化などに力を入れています。
④配信事業
配信事業とは、インターネット経由でドラマや映画などを視聴できるサービスです。
代表的なサービスはNetflix、hulu、U-NEXTなどが挙げられます。
サブスクリプション型のビジネスモデルが大半で、どれだけ多くの利用者を呼び込めるかが重要なサービスです。
テレビで放送した番組だけでなく、その媒体でしか見られないオリジナルドラマなども配信することによって集客を図っています。
⑤不動産事業
副収入という言い方は少し語弊があるかもしれませんが、特に民放キー局は、サブ事業として広告分野を離れたビジネスを保有しています。
特に不動産事業が売上の一部を占めていることが多いです。
例えばTBSは2021年度の売上高約2700億円のうち、110億円は不動産事業の売上です。
また、フジテレビの都市開発・観光事業が売上の大半を占めていたり、メディアやコンテンツ事業以外の収入源があります。
日本テレビのスポーツクラブ事業、テレビ東京のEC(インターネットショッピング)事業など多岐に渡ります。
決算資料等を確認すれば、各事業ごとの売り上げなどが確認できますので、興味のあるテレビ局に関しては調べてみると良いでしょう。
都市の一等地にある本社ビルを複合ビルにするためにテナントを入れたり、過去にスタジオなどで利用してた土地を多く保有してたりするため、不動産事業として成り立つのです。
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テレビ局の主な収入源について解説しましたが、テレビ離れに伴う広告収入の減少で今後どのような収益構造になっていくのでしょうか。
番組制作にかかる費用の削減
今後は番組制作経費削減がすすめられると見込まれます
2020年はコロナの影響でCM収入が減少したことから各民放テレビ局は番組制作費の削減を図り、日本テレビは7.2%、テレビ朝日は21.0%、フジテレビは20.1%と大幅に削減しました。
テレビ局にとっては、費用は抑えつつも、視聴率の取れる番組制作が望ましいでしょう。
サブスクリプションの利用
先ほど紹介した通り、配信事業であるサブスクリプションが今後大きな収入源になるでしょう。
コロナの終息後も配信サービスの利用者数は増加し増益が期待できる一方で、競争率が激しくなってきていることも事実です。
各サービス、差別化を図るためにオリジナルコンテンツの制作や海外ドラマの独占配信をすることによって利用者数の増加を狙います。
テレビ局大手5社の収益構造を比較
テレビ局全体の収入源や収益構造について詳しく解説してきましたが、ここでは大手テレビ局5社の収益構造を紹介します。
【参考】業界動向サーチ「テレビ業界の動向や現状、ランキングなど」①日本テレビ
日本テレビホールディングスは、子会社をいくつも保有しメイン事業であるメディア・コンテンツ事業のほかに、様々な事業を展開しています。
更に2023年9月には株式会社スタジオジブリを子会社化しました。
今後は、アニメーション映画の制作やイベント事業の規模を広げていく狙いがあります。
②TBS
TBSはこれまでメイン事業であるメディア・コンテンツ事業のほかに、不動産事業が目立っていましたが、昨今は落ち着き、ライフスタイル事業で規模の拡大を図っています。
また社会課題解決に向けた取り組みにも積極的で、「地球を笑顔にするWEEK」というプロジェクトで大型特番を組むなどしています。
③テレビ朝日
テレビ朝日は近年、報道番組やバラエティの制作に力を入れていて、好調な視聴率を維持しています。
また地上波番組とVR空間の連動をするなど、先端コンテンツの導入で視聴者への新しい体験づくりを積極的に行っています。
④フジテレビ
売上高1位のフジテレビは、メインである放送・メディア収入が約90億円減と低調気味でした。
しかし、催物や映画などコンテンツ・ビジネス事業、都市開発・観光事業が好調で、メイン事業以外での売上を伸ばしていることが特徴的です。
フジテレビは、ビルだけでなく水族館やホテルといった施設を保有しており、観光事業が盛んです。
フジテレビが持っているマーケティング技術を活かした集客で、成功させています。
例えば、鴨川シーワールドは「水族館探検プラン」や「秋のデザートフェア」など、海の生き物に興味がない人でも興味を持ち、楽しめるような企画を行っています。
⑤テレビ東京
テレビ東京は、他局と対照的に放送事業に注力した経営を行っています。
事業拡大ではなく、スタジオを使わないロケ番組を増やすなどして制作費用を抑えたり、グループ会社全体で組織再編をし新規スポンサーの獲得、配信サイトの活用などをして収益力の強化を図っています。
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