自己PRで「素直さ」をアピールして大丈夫?ES例文あり

2023/03/30
自己PRの書き方
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目次
1.
魅力的な自己PR文を書くために
2.
企業が素直さを重要視する理由
3.
‌自己PRとして「素直さ」はアピールして大丈夫?
4.
‌素直さをアピールする自己PRのES例文5選
5.
‌素直さを説得力を持って伝えるための構成とは?
6.
素直さを他の言葉に言い換える
7.
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魅力的な自己PR文を書くために

【求める人物像】
‌明るく素直であること


‌企業の求める人物像としてしばしば取り上げられる「素直さ」。実際に採用担当者の人と話していても、とにかく素直な子が欲しいという要望はしばしば聞きます。自己PRや長所で強みをアピールする際には打ってつけの強みと言えるかもしれません。

‌‌しかし、たとえ声を大にして自分が素直だとアピールしても、それを裏付けるものがなければ納得してもらうことはできないでしょう。また、なぜ企業が素直な学生を求めているのか知らなければ良い自己PRや長所をつたえることはできないはずです。

‌‌この記事では、企業が素直さを重要視しているのかを説明するとともに、その効果的な伝え方について説明します。みなさんが自己PRや長所を考える際の参考になれば幸いです。

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企業が素直さを重要視する理由

‌自分の強みをアピールするとなったときに、「素直さ」は何か特別なことができる資質ではありません。それにも関わらず、なぜ企業は素直な学生を採用したいと考えているのでしょうか?理由はシンプル。素直な学生は成長のスピードが早いからです。

‌中途採用では、新卒採用以上に素直さが求められることはありません。それは、今まで業務経験を積み、求めている仕事ができる前提で採用をするものだからです。一方、新卒採用においてはそうはいけません。全く仕事の経験がない学生のポテンシャルを見立て、活躍するか否かを判断しなければならないのです。

‌では、経験がない学生のポテンシャルはどのようにして見極めるのか。それがずばり素直さです。素直な学生は、先輩や上司から教えてもらったことや自分で経験したことから学び、それを自分の血肉とすることができます。

最初は何もできなくても、ぐんぐんと成長し、仕事を任せられるだけの技量を身につけることができるでしょう。一方で、素直さに欠ける学生は、言われたことを吸収することが難しくなります。それ故成長スピードが鈍化し、なかなか戦力として活躍できないという事態に陥るのです。

‌新卒として入社したばかりの頃は必ずしも即戦力として活躍することは求められていません。いち早く業務を理解し、一人前として仕事ができるようになることが望まれています。

‌それを測るのに最も有効なのが、素直であるか否かを見極めること。ただやみくもに素直だと言い張るのではなく、自分が他者の教えや自身の経験から学び、成長した経験を伝えるのが良いでしょう。

‌自己PRとして「素直さ」はアピールして大丈夫?

企業が「素直さ」を重要視しているということをこれまで説明してきました。ただ、ESの自己PRとして「素直さ」をアピールするのは不適切です。

‌なぜなら、「素直さ」は面接での受け答えを通して自然と伝わるものだから。自分でいくら「素直な性格です」と言い張ろうとも、判断をするのは面接官です。また、本当に素直な性格なのであれば、言わずとも伝わるので、せっかくの自己PR時間を無駄な発言に使っていると言えるでしょう。

‌本来自己PRは、みなさんが企業にとって価値のある人間だということをアピールする時間。つまり、利益を上げるための資質があることを示す必要があるのです。この点を考慮したときに「素直さ」は「仕事ができる」というイメージには繋がりにくく、不適切だと言えるでしょう。

‌「素直であること」をアピールするのではなく、「素直さを生かして何が出来るのか」に注目した自己PRにすべきです。

‌素直さをアピールする自己PRのES例文5選

今まで説明してきたことを踏まえて、素直さをアピールする自己PRの例文を紹介します。

例文では「素直」というワードを一度も使っていませんが、自分の未熟な部分を受け止め、それを成長の糧とする素直さが伝わる自己PR文章になっているのではないかと思います。

みなさんが素直さをアピールする際の参考になっていれば幸いです。

▶︎『体育会』の経験から素直さをアピールした自己PR例文

私の強みは、他者からの指摘を真摯に受け止め、改善に最大限生かすことができることです。(強み)
‌学生時代、体育会のバスケットボール部に所属していました。上級生になり、後輩の指導に当たっていた時に、コーチから全く後輩の成長に貢献できていないと叱咤を受けました。そこで、私は後輩の技術を向上させるためにはどうしたら良いのかを考えました。その結果、ルーティンと化していた練習メニューを見直し、後輩の弱点を克服するためのメニューに変更しました。その結果、自分の指導した後輩が飛躍的な成長を見せ、同期の中で最も早くベンチ入りしました。(強みを発揮した経験)
‌社会に出たら分からないことばかりでしょうし、その都度ご指摘をいただくこともあるかもしれません。そのようなときは、今までの経験を生かし、自分の課題を克服するためにはどうしたら良いのかしっかりと考え行動に移したいと思っております。(強みの生かし方)

▶︎『サークル』の経験から素直さをアピールした自己PR例文

私の強みは、チームとしての最善の結果を得ることを優先し、周りの意見を吸収しながら行動できるところです。(強み)
大学時代、私は学内新聞を作るサークルで編集長をしていました。当初の全体企画会議では、中心メンバーで話し合った企画のうちから事前に数本選出し、その中からサークルメンバーが興味のある企画に割り振りを行う形で新聞を作っていました。しかしそのような従来のやり方では中心メンバーの興味に内容が偏り、様々な人に開かれた内容の新聞になっていないと危惧していました。そこで、中心メンバーである自分たちだけの興味ではなく、サークルメンバー全員で企画を立案できる環境を築きたいと思い、案を全体から募集しました。その結果、今までは出てこなかった「アカデミックハラスメントが起きた時の対応方法」「食の多様性を受け入れるための学食のあり方」といった企画を後輩たちが立案してくれるようになり、読者アンケートでも好評を得て、新聞の売上も昨年度より124%伸びました。(強みを発揮した経験)
この経験から、自分のやりたいことを押し通すのではなく、他者の意見を積極的に受け入れながら、チームとして最善となる行動を取っていくことの重要性を実感しています。入社後も、企業の成長にとって価値のある選択は何かを考えながら、傾聴力を持って業務を遂行していきたいです。(強みの生かし方)

▶︎『インターン』の経験から素直さをアピールした自己PR例文

他者の教えを即座に行動へと移せる実践力が、私の強みです。(強み)
IT企業でエンジニア職の長期インターンを行っています。そこでは毎月担当社員からのフィードバック面談があり、先月の良かったところや改善できるところを一緒に振り返ります。そこでプログラミング関連の情報を自ら収集する癖づけができていなかった私に、読むべき本やニュースサイトなどを社員の方から教えてもらいました。教えていただいた本などは必ず購入して次回の面談までに読み終わるようにし、情報のインプットを増やしていった結果、後輩となったインターン生に対して近年のトレンドを踏まえたプログラミング講座を行えるほど知識が増えました。(強みを発揮した経験)
貴社に入社してからも、他者の教えを素直に聞き入れ、実践していく力を活かしながら、学ぶことを忘れずに成長していきたいです。(強みの生かし方)

▶︎『留学』の経験から素直さをアピールした自己PR例文

自分の弱みを認め、それを改善していくために他者に助けを求めながら努力できるところが私の強みです。(強み)
少子高齢化が進む日本が経済的に発展していくためには海外との接点を増やすことが重要になると考え、世界と等しく戦える人材へと成長するための第一歩として英語を使いながら経済学の勉強をするためにアメリカへ留学しました。英語を流暢に使えることが前提となっている大学内では、ただ英語が話せるだけでは落ちこぼれ、上位の成績を取ることが困難でした。自分はここでは他の人の10倍勉強しなければいけないとマインドセットし、自主学習時間を増やし、クラスメイトや教授に積極的にサポートを求めるようになってから、学部の上位3%の成績を収められるようになりました。(強みを発揮した経験)
これから社会人になった時、今までの自分の価値観が覆されるような経験や、自分の弱さや苦手と向き合わなければならない機会も増えると思います。そのような時に、自分のできなさを恥ずかしがらず、積極的に他者に助けを求めながら、企業の成長に貢献できる人材になれるよう励みたいです。(強みの生かし方)

▶︎『ゼミ』の経験から素直さをアピールした自己PR例文

私には、相手の立場にかかわらず他者の意見を聞くことに対して貪欲であり、それらの意見を自分の成長に役立てる力があります。(強み)
私が所属しているゼミでは、大学1年生から院生までが集まって各自のプロジェクトを発表する場があります。担当教員は、様々な意見を聞き、多角的な視点から自分のプロジェクトを省察することを目的にこの発表会を実施していましたが、参加の有無は個人の意思で決めることができ、大学院生内では学部生の意見を聞いても参考にならないという意見が目立っていたため欠席する人が多かったです。しかし私は、必要以上に難しく研究内容を語らず、なるべく開かれた言葉で自分の専門を語ることを重要視していたため、毎週参加していました。実際、専門的な言葉を分かりやすく置き換えることによって新たな発見が得られることや、学部生からの意見によってプロジェクトが改善される経験もあり、相手の立場にかかわらず素直に他者の意見を聞き入れることの大事さを学びました。(強みを発揮した経験)
貴社のようなtoCの企業では特に、消費者の意見を尊重し、ニーズに答えるサービスを提供していくことが重要であると考えています。入社後はこのような私の傾聴力を活かしながら、貴社の売上に貢献していきたいです。(強みの生かし方)

‌素直さを説得力を持って伝えるための構成とは?

自己PRの構成を考えている画像ですここからは「素直さ」を伝えるESの書き方をご紹介します。以下の3点を意識して自己PRを作るよう、意識してください。

‌①私の強み(長所)は〇〇です。

‌自分の強みを伝えるときは、「私の強み(長所)は〇〇です。」というかたちで、結論を最初に持ってくるようにしましょう。

‌強みの根拠となるエピソードから話し始めてしまう就活生が多いのですが、話を分かりづらくする要因となります。結論から先に伝えることで、エピソードが何を伝えるためのものなのか理解した状態で話を聞けるので、頭を整理しやすくなります。

‌結論を先頭に持ってくることを忘れぬよう、注意してください。

‌②素直さを裏付けるエピソード

自身の強みを冒頭で伝えたら、次はそれを裏付けるエピソードを伝えます。ざっくばらんに話しても伝えたいことがぼやけてしまうので、以下の4点に整理すると良いでしょう。

・素直さが発揮された場面
‌・指摘や経験から得た学び
‌・実際に学びを生かした経験
‌・学びを生かした結果


‌面接では、自身が伝えたエピソードについて事細かく質問されるので、どんな事を聞かれても対応できるように、経験を振り返っておきましょう。

‌入社後に素直さをどう生かすのか

締めには、入社後に素直さをどう生かすのか言及しましょう。これによって、入社した後についても具体的に考えている学生なのだという印象を与えることができます。

‌素直さをアピールする際に限らず、自己PRや長所の流れは基本的に上記のような流れで伝えていくことになります。みなさんが自己PRや長所を伝える際の参考にしてください。

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素直さを他の言葉に言い換える

素直さを他の言葉に置き換えると、「素直さを生かして何ができるのか」に注目した自己PRが書きやすくなります。

・他者の指摘を受け止め、改善に生かせる
・自分の失敗を認め、柔軟に対応できる
・自分のできなさを認識し、他者に助けを求められる
・他者の良いところを吸収し、自分の成長に役立てていける
・ルールや規律を自分なりに解釈し、チームとしての活動に貢献できる

抽象的な『素直さ』という言葉をこのような具体的な行動をもとに言い換えることによって、説得力をもった自己PRを面接官に伝えることができます。

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