「就活の軸」を見つける、決めるのはとても大変ですよね。何から手をつければいいかわからなくなる学生が多いです。そんな学生に、どのように見つけて、どのような内容を書くべきか、業界ごとの例と経験からの例文まで徹底解説します。この記事で「就活の軸」を定めて就活を乗り切ろう!
【目次 面接質問】
【総集編】
【志望動機】
【自己PR】
【長所・短所】
【ガクチカ】
【学生時代頑張ったこと】
【就活の軸】
【例文あり】ES・面接で「就活の軸」を聞かれたら←Now
【逆質問】
就活におけるあなたの軸を教えてください。
多くのES(エントリーシート)や面接で聞かれるこの質問。「就活の軸」と言われても、何と答えるべきなのかピンと来ず、悩んでしまう人は多いのではないでしょうか?
けれど、ご心配なく。考え方さえ知ってしまえば、あとは実践あるのみです。この記事では、企業がみなさんの就活の軸を聞く理由と、正しい答え方について説明します。ぜひ最後まで読んで、みなさんの就活に役立ててください。
【就活の軸づくり】
「就活の軸」とは何か
就活の軸に関して質問されることは多々ありますが、そもそも就活における「軸」とは何なのでしょうか?
就活の軸とはすなわち、自分が働くにあたって絶対に譲りたくない要素のことです。自分が誰にどんな価値を与えて仕事をしていきたいのか。これを端的に表したものが、就活における「軸」となります。軸を持って就活することで、入社後にやりがいを持って働ける可能性が高まります。
就活の軸の見つけ方
「就活の軸」の意味を知るだけでなく、どのように見つけられるのか以下2つ紹介していきます。
-「自己分析と他己分析」
-「インターンシップや企業説明会に参加して自分自身を知る」
自己分析と他己分析
そもそも、自分の「就活の軸」が見つけられない理由として、自分のことを知っていないことが原因の可能性があります。
自分の過去の経験を全て洗い出し、自分史ストーリーを作ることで自分が何を大切にしていて、どのような時に嬉しさや悲しさを感じるのかわかります。
そして、それが「就活の軸」を見つけるきっかけになります。
普段意識をしていなかったような新たな自分を発見できることができます。
【参考】
インターンシップや企業説明会に参加して自分自身を知る
自分の経験からだけでなく、インターンシップや企業説明会に行って自分がどのように立ち回るのか、どのように仕事に対して考えているのか知ることができます。
就活の軸は過去の経験から探すのがよい!?
就職活動の軸は、基本的に過去の経験から探すことをおすすめします。
過去の経験を基に軸を作ることで、説得力のある軸ができ、面接官に与える印象も良くなるでしょう。
ここでは、多くの学生が経験しているであろう
①アルバイト
②インターンシップ
③スポーツ経験
の3つの経験を基にした、就職活動の軸の例を作成しました!
下記にて記載した具体例を基に、説得力のある軸を作成しましょう。

アルバイト経験を基にした軸
私の就活の軸は「若い時から自分の役割が与えられ仕事を任せられること」です。
私は学生時代、塾講師のアルバイトをしていた際に、バイトを始めたばかりなのに責任のある仕事を任せてもらったことにやりがいを感じました。
実際に、生徒の性格や目標に沿って、一人一人に合った指導や対策を自分で考えて指導を行いました。私は、生徒の苦手分野や集中力の持続性などに着眼し、それを改善できるように勤めました。
さらに、生徒のモチベーションを維持するために、「良い結果を残せた時にはしっかりと褒める」「生徒が納得できるように、言葉だけではなく図を使って指導する」といったように意識的に行いました。その結果、担当した生徒のうち約8割ほどの生徒の学力を伸ばすことができました。
私は、生徒一人一人に向き合い成長させていくことで、自分で判断して課題を解決することにもやりがいをとても感じるようになりました。
説明会やOB訪問を通して、貴社の社員の方が主体的に責任を持って言動している点に強く共感し、魅力を感じました。
インターンシップの経験を基にした軸
私の軸は、「テクノロジーをを用いることで金融業界に影響を与える」ことです。
私は、商学部に所属し、ゼミで金融論について研究しています。経済の中でお金はなくてはならない存在です。人が生きていく上でも、企業を経営する上でも、お金は絶対必須です。その中で、金融論について学ぶに連れてとても金融に強い関心を持ちました。
私は、IT企業の長期インターンで企業向けにシステムの営業を行う上で、ITやシステムが企業の歯車となり、変革していくという実感が湧きました。
デジタル社会のなかで、金融とお金の関係のように現代社会においてIT企業は不可欠であると感じ、興味を持ち始めました。その結果、インターンをやっていて、ITシステムの大切さを知り、金融とITは切っても切り離せない関係であると感じ、その二つの業界に携われる会社で働きたいと感じました。私は、生活のインフラである金融業界の変革を支えるIT企業を志望します。
スポーツの経験を基にした軸
私の軸は、「イノベーションや新規事業に重きをおく企業に就職すること」です。貴社では、業界の常識にとらわれず、新しい市場を作り出すことや参画することが重視されています。
私は、小学校から野球を初め、そのまま、大学でも体育会野球部に入部し、部長を任されました。練習では、ストレッチや準備運動が全体と比較すると少なく、走りこむことが多かったです。そのため、足や膝に常に負担がかかり怪我をしてしまう学生は多くなかったです。
そこで私は、野球に必要な筋肉を重点的にできるトレーニングやケアの重要性を発信し、練習の内容を変える提案をしたところ、コーチには走り込むことで基礎的な体づくりもできると考えていたため、反対されました。しかし、根拠あるデータや実例をあげつつ、熱意を伝えることで、最終的には練習メニューの改善案が認められるようになりました。
このような取り組みを行なった結果、国公立戦で入賞を果たすことができました。私は、この経験を踏まえて、それまで当たり前だった常識や決められていることに対して課題点を発見して、それを改善して最終的に成果に繋げるやりがいを感じることができました。貴社でも、今までの業界の常識や当たり前であることに囚われずに、新しい提案をしていきたいです。
【全6選!】就活の軸の一覧を紹介!
就活の軸の種類として、大きく2つに分けられています。
「表には出さない本音の軸」と「面接やESで使える就活の軸」があります。
本音の軸とは、「ESや面接では伝えられないストレートな願望」のことで、「面接やESで自己アピール」できることが就活の軸です。
具体的に、以下にまとめているので参考にしてみてください。
表には出さない本音の軸
「本音の軸」を書き出すことで、自分自身が何を求めてるのか知るきっかけになります。
「本音の軸」は、自分の欲望や会社に対しての希望なので、面接やESで書いてしまうと悪印象を与える可能性が非常に高いです。
一方で、自分が本音でしたいことや会社に求めていることなので、自身のモチベーションなどにも繋がります。そのため企業選びの際に、意識をすることで、ミスマッチが起きません。
「本音の軸」を基に、自分と向き合い言語化することで本当に合った企業を探すこともできます。
面接やESで使える就活の軸
「本音の軸」に対して、「就活の軸」は、自己アピールの手段としてESや面接などで使うことができます。

「就活の軸」は、自分の欲望ではなく、自分がどれだけ社会に貢献したいのかをアピールすることが多いと言えます。
また、企業側としても就活生の人柄や思考などを判断しやすいため、「就活の軸」を基に質問し、適切に答えられているか面接官は見ています。
「就活の軸」をしっかりと持ち、適切な答えを出せることで選考に有利になることができます。
業界ごとの「就活の軸」例一覧
ここでは、業界ごとの「就活の軸」例についてご紹介していきます。以下の業界ごとに例をまとめています。
-IT業界
-金融業界
-食品メーカー
-コンサルティング
-不動産業界
-人材業界
-総合職(営業)
-総合職(マーケティング)
-事務職
IT業界の例
まずはIT業界の例についてみていきます。

新しい技術やサービスを開発したい
IT業界は、急速に変化し成長を遂げました。そのため、変動するなかでもスピード力は衰えません。
自分が世の中のニーズに答えて、積極的に新しい技術やサービスを提供したい熱意を伝えると良いでしょう。
独立に興味がある
IT業界は「個の力」も不可欠です。「個の力」つまり、独立心の強さも求められる要素の1つです。
一方で「数年後にベンチャーで働きたい」「独立したい」という意志は、人事からは悪印象を与えてしまう可能性が非常に高いです。
というのも人事側では、長く働いてくれる人材を求める傾向があるからです。そのため、「社内ベンチャー」と表現することで、独立心を主張しながら、企業に長く務めるという意志をアピールできます。
エキスパートと共にプロジェクトを遂行したい
IT業界では、専門的な知識やスキルを持つ人たちと共にプロジェクトを行う「プロジェクト型」が多いため、エキスパートと共にプロジェクトを遂行することができます。
そのため自分自身も周りに影響を受けながら成長したいという意志をアピールすることができます。
金融業界の例
続いて、金融業界の軸の例について紹介していきます。
人の助けになる支援・応援を行いたい
金融業界では、お金を融通して人を助けます。銀行であれば、人を助けるための事業を応援することや保険であれば安心を提供することができます。人の助けをしたいという方には、おすすめの「就活の軸」です。
責任の大きい仕事がしたい
人を助けるからには責任というものも生まれます。さらには、周りからお金を集めるため、一緒に応援する人たちに対しても責任が高まります。
責任感ある仕事をして成長したい方は、金融業界で「責任感ある仕事をしたい」という軸を起用することをおすすめします。
裁量があり、その成果を見られる風土の会社に努めたい
金融業界、金融機関によっては、業務に対してシビアに評価を与えられます。そのため、他業界とは異なり、著しく給与や昇進があります。
自分がコミットし、成果をだしたぶん報酬が変動します。自身のスキルや強みを生かして、その成績に応じて役割を与えられるような環境で成長したい方にはぜひ参考にして欲しいです。
食品メーカーの例
続いて食品メーカーの就活の軸の例を見ていきます。

周囲を巻き込んだり、多くの人と携わって仕事がしたい
食品メーカーでは、新商品企画から商品がお客様の手に届くまでの工程が山ほどあります。たくさんの人を巻き込んでいくことで商品が出来上がってきます。そのため、「多くのメンバーと連携をとりたい」と軸を定める人は多いです。
人々の健康を支え、感動を与えたい
「安全でヘルシーな食品」を生産することで、日本だけでなく海外に住む人々にも届けることができます。食から健康をサポートすることは、多くの人が実践しているため、たくさんの人々を支えることが可能です。
また、食を通して感動を与えたい人もいれば、見栄えや美しさで感動を与えたい人がいます。それに対して、食品メーカーでは、食を通して言えば、商品の成分や食材、見栄えや美しさで言えば、パッケージや店舗で感動を与えることができます。
責任感を持ちながら、やりがいがある仕事をしたい
食品メーカーでは、商品が出来上がる過程が多いと同様に、安全性や生産管理など重要な審査もクリアしていかなければなりません。さらに、法律上にも関わる規定もあるため、一つ一つの過程に責任感を持たなければなりません。
そのため、多くの山場がある分、とてもやりがいを感じることができます。
コンサルティング業界の例
続いてコンサルティング業界の例について紹介していきます。

幅広く課題を解決していきたい
コンサルティングの顧客の抱える課題は、企業によって異なるため、多種多様な課題に対応しなければなりません。そのため、幅広く課題に対して解決することが強みの方は、「就活の軸」にすると効果が期待できます。
様々な事業・業界を知りたい
幅広い課題により、事業内容や業界を超えて業務を行うことが多いです。課題の解決案次第によっては、全く異なる業界に参入することもあります。
「一つの業界だけでなく超越していくこと」を軸にすることができます。
業界・業種を超えて色々な方々と携わりたい
上記同様に、他業界に参画することで異なる業種の人とも携わります。人との信頼を築くためのコミュニケーション能力などが高いことで、融通が効きやすく円滑にプロジェクトを遂行できます。コミュニケーションや多くの人と携わることを主張した「就活の軸」は、作りやすいです。
不動産業界の例
続いて不動産業界の就活の軸の例について紹介していきます。

街づくりがしたい
不動産業界で、デベロッパーという役職についた場合、主に「六本木ヒルズ」や「アクアシティお台場」など、商業施設の都市開発に携わることになります。
そのため、プロジェクトを遂行していく中で、街の変化や人が集まるような施設を創り出すことで最終的に街づくりをすることができます。
目標・目的を持って仕事に取り組みたい
不動産業界では、長期的ビジョンを目標に掲げ業務を行なっていく場合と、住居の手配に関して、数ヶ月から半年のスパンで業務を行い最終的にお客様が快適にスムーズに入居することを目標として掲げています。
そのため、どの業務に対しても高い目標を持って、最大の成果になるように業務を行うため、目標や目的があって仕事をしたい人にはアピールポイントになります。
人生の転機となる瞬間に立ち会いたい
不動産は、人生のなかでも非常に高額な買い物なため、人の重大な転機に立ち合うことができます。
そのため、不動産業界には人の転機となる瞬間に立ち会いたいと考える人が多くいます。
人材業界の例
続いて人材業界の就活の軸の例を紹介していきます。

人の役に立ちたい
人材業界では、人と会社を繋ぐ仲介者の立場です。人と会社の方々のために人材を教育、育成する業務などを行います。そのため「人と真摯に向き合える人材」を求めています。
人の成長を応援したい
人材を教育、育成するのが大きな業務です。そのため、その人が成長していく姿を見守ったり、教えたりすることが非常に多いです。
人に対して素直に応援できる人材が、人材業界で大きな役割を担います。
正解が決まっていない仕事をしたい
人との関わりが多種多様であり、その人に応じてサポートしていきます。また、企業によっても求める人材も異なっていくため、一人一人のサポートも企業に対する取り組みも正解がないため、自分自身で考えて答えを導きます。
ここ、次から今まで業界の話しをしていたのに、次に職種の話しになるので、
「これまでは、業界ごとの就活の軸について紹介してきました。続いて職種別の就活の軸を紹介していきます」
と一文入れて挙げると、切り替わりが分かりやすくなって、読者にも読んでもらいやすくなると思う!
総合職(営業)の例
続いて職種別にみていきます。
まずは総合職の場合の就活の軸の例です。

事業に対して最前線で取り組みたい
総合職は、幹部候補となる可能性があります。さらに営業職は、売り上げにおいて、牽引していくポジションです。
事業に対して、貢献していきたいことは一つの就活の軸になります。
結果が数字に表れる仕事をしたい
営業職は、数字が命というように数字で動きます。目標や実績、達成率、自分の行動に対して、全てを計算して把握します。
そのため、数字が目標とそれを達成する力が必要です。
目標達成することを主軸に考えると、自分の就活の軸を見つけるきっかけになるでしょう。
コミュニケーションをとって行う仕事をしたい
営業職は、コミュニケーションが必要不可欠です。
コミュニケーションをとって、お客様に商品の良さをお伝えします。
この場合は、就活の軸として、コミュニケーション能力ベースで書くことがおすすめです。
総合職(マーケティング)の例
続いて総合職(マーケティング職)の場合の軸の例について見ていきます。

新しい考えやアプローチをしたい
ブランドや製品を世の中に広めていくお仕事がマーケティング職の醍醐味です。今までとは違う拡散方法やアプローチをしていきます。
新しいことを考えたり、試行錯誤を地道にできる人材が求められています。そのため、考えることが好きな方はぜひそのまま軸として組み立てて欲しいです。
論理的に考える仕事に就きたい
マーケティング職では、過去のデータから仮説をとり、実際に実行してみるというのが手順になっていきます。
そのため、分析力などが重視されるため論理的に考えることがとても重要になります。
最先端なもの、最新技術やサービスを作り出したい
ブランド、製品価値を高めるためには、周りとの差別化も必要になります。また、変動する市場についていく必要があります。
最先端なもの、最新技術やサービスに敏感であり、作り出していくことが重要です。
事務職の例
最後に事務職の就活の軸の例について見ていきます。
長く働きたい
「長く働きたい」というと待遇がいいからそのように聞こえてしまう一方で、事務職という、社内の手続きや調整が必要な業務では、長く勤めてもらうことがとても重要なため、企業に悪印象を与えることはないです。
実際に落ち着いていて、常に調節し、長く働いてくれる人が多く活躍されています。
組織をバックサポートしていきたい
組織に直接入って、牽引するのではなく、その組織にいる方々にとって働きやすい環境を整えてくれるのが事務職です。
組織に率先して所属している人たちが最大のパフォーマンスができるようにサポートしていきます。
ワークライフバランスを重視したい
事務職は、残業することが多くないため自分の生活とのバランスも取れます。
長く勤めて欲しいという人材を求めている中で、自分の生活をも重視することで長く勤められる一つの要素になります。
企業に就活の軸を伝えるときのポイント
就活の軸を伝えるときは、やりがいを感じられる仕事を、その企業で叶えられることを伝えることが大切だと述べました。では、どのようなことを意識すれば、就活の軸に説得力が出るのでしょうか?
ここでは3つのステップに分けて、就活の軸を考える上でのポイントを説明します。
①選考を受ける企業と業界について調べる
自分の志向性と企業で働くことがマッチしていることを伝えるためには、そもそも企業がどのような仕事をしているのかを知らなければなりません。
業界研究・企業研究を通して、その企業でどのような仕事がしているのか理解するようにしてください。
仕事のことについて知るには、OB訪問もおすすめです。業界研究や企業研究とは異なり、仕事のやりがいや苦労など、現場に根ざした話を聞くことができるからです。
OB訪問をするのにおすすめなのが、OB訪問のマッチングサービス、Matcher(マッチャー)。
所属大学や学年に関係なく、気になる企業の社会人に話を聞きに行くことができます。
【社会人の所属企業例(一部)】
三井物産、伊藤忠商事、三菱商事、みずほ銀行、三井住友銀行、マッキンゼー、リクルート、電通、博報堂、日産自動車、日本テレビなど5000社

社会人に掛け値なしにお願いできるのは、大学生であるこの時期だけ。ぜひ社会人に会いに行って、就活の糧にしてください。
Matcherに登録する
②なぜその企業なのか、自分の経験を踏まえて話せるようにする
業界研究や企業研究、OB訪問を通して仕事のことを知りました。
次は、なぜその仕事をしたいのかを説明できる状態にします。このときに大切なのが、過去の自分の経験を踏まえて説明できるようにすることです。
ただ「この仕事したい!」と声高に主張しても、説得力がありません。その仕事がしたいと思うに至るまでにどのような経験をしてきたのかを伝えられて初めて納得してもらうことができます。
①自分の就活の軸は〇〇ができることです。
②私は今までに☓☓の経験をし、その経験から〇〇にやりがいを感じるようになりました。
③就活では、〇〇ができる△△業界や■■業界を見ています。
実際にESや面接で就活の軸を聞かれた場合は上記のような流れにするのがおすすめ。これによって説得力を持った就活の軸を伝えることができるとともに、選考を受けている企業の業界を志望する理由も説明することができます。
就活の軸を作るとどんなメリットがあるの?
これまでは就活の軸の作り方と、その具体例を紹介してきました。
ではそもそもなぜ就活の軸は作らなければならないのでしょうか。
ここでは就活の軸を作るメリットについて、紹介していきます。
大きく分けて以下の3つのメリットがあるとされています。
①受ける企業・業界を絞るのに役立つ
②面接の内容に一貫性がでる
③将来ビジョンが明確になる
1つずつ具体的に見ていきましょう。
メリット1:受ける企業・業界を絞るのに役立つ
まず1つ目のメリットとして挙げられるのが「企業選びの判断基準が確定できる」ことです。
大学生である皆さんは、
「業界・会社が多すぎて、どこに自分がマッチするのかわからない・・・」
と悩んでいる方も少なくないはずです。
そんな悩みを解決できるのが「就活の軸」を決めることです。
・WEBに関わる仕事がしたい
・法人営業がしたい
・人と頻繁に関わる仕事がしたい
など、就活の軸を複数個定めておくことで、企業・業界をより絞りやすくなるでしょう。
メリット2:面接の内容に一貫性がでる
また面接の内容に一貫性がでる、というメリットもあります。
就活生に多い悩みの1つが「ガクチカ・自己PR・志望動機の一貫性がない」という点です。
この悩みを、就活の軸を決めることで解決できる可能性があります。
例えば、
・人とコミュニケーションが取れる
・裁量権が大きい
という2つの軸を決めたとします。
面接官は「なぜその2つを軸としたのか」と聞いてくるでしょう。
その問いに対し、
「学生時代に長期インターンシップで、インターンリーダーを務めた経験から、裁量権が大きい環境であるほど、自身のモチベーションが上がることが分かったからです」
などと答えれば、志望動機(就活の軸)とガクチカ・自己PRの一貫性が生まれるはずです。
細かい志望動機を決める前に、
「この条件だけは、必ず満たしている企業を受ける」
「法人営業ができる会社に行きたい」
などと、大まかな就活の軸を決めましょう。
就活の軸を決めた後に、ガクチカ・自己PRでアピールすべき内容を考えることで、一貫性のある面接になるはずです。
メリット3:将来ビジョンが明確になる
将来ビジョンを明確にするためにも、就活の軸の作成は重要です。
多くの就活生は「過去の経験」と「将来ビジョン」の2つの側面から、就活の軸を決めるでしょう。
例えば「日本が抱える社会問題を解決したい」「ITスキルが活かせる仕事に就きたい」といった軸は、過去の経験と将来やりたいことの両側面から決められた軸といえます。
「何となく就活をやっていた」という人でも、就活の軸を決めることによって、今よりも将来ビジョンが明確になるはずです。
就職活動で人生は終わりません。
むしろ就職してからが本番です。
「内定を取るためにどうしたらよいか」だけを考えるのではなく「自分が本当にやりたいことは何か」を真剣に考えることによって、就活の軸にとどまらない「本当の将来ビジョン」が明確になるでしょう。
企業が就活の軸を質問する意図とは?
「就活の軸」はやりがいを持って働ける企業を選ぶために必要なものと説明しました。ところで、企業が「就活の軸」を聞くのにはどういった意図があるのでしょうか?
企業が就活の軸を聞く意図。
それはずばり、企業と学生との間にミスマッチが起こらないかを判断することです。
厚生労働省の「
新規学卒者別の離職状況」によると、およそ3人に1人が3年以内に入社した企業を辞めています。
これは、学生にとって不幸であることはもちろん、企業にとっても喜ばしいことではありません。
ESや面接の段階で就活の軸を聞くのは、
入社してからのミスマッチを防ぐため。学生のみなさんが仕事に求めることを聞いて、それが会社で実現することができるのかを確かめています。
もし、実現できそうであれば選考は通過しやすいでしょうし、そうでなければ受からないでしょう。
つまり、就活の軸を聞かれたときは、いかに自分のやりたいことが選考を受けている企業で実現できるかを説得力を持って伝えなければならないということです。
あなたは大丈夫?就活の軸を答える時の注意点とは!?
上述した通り、就活の軸とは働くにあたって譲れない要素のことです。とはいえ、ESや面接で伝えるときは、伝え方に気をつけなければなりません。
なぜなら、企業は就活の軸を通して、みなさんの志向性と自社の事業が合っているかを確認しているから。この目的に反したり、適切でないことを伝えるべきではありません。以下に、就活の軸として不適切なものを4つ取り上げます。
(1)待遇面の条件は軸にしない
(2)どの企業でも言えるようなことを言わない
(3)「顧客」ではなく「従業員」であることを意識する
(4)根拠のない軸を話さない
1つずつ具体的に見ていきましょう。
(1)待遇面の条件は軸にしない
「給料が良いこと」や「福利厚生が良いこと」といった待遇面に関する事柄は、多くの就活生が気になるところでしょう。しかし、給料や福利厚生が入社したい理由であるというのは、企業が持つ印象は良くありません。
また、給料・福利厚生の両方が整っていたとしても、仕事が合わなければ企業に馴染むことができないでしょう。これだと企業がみなさんを採用した方が良い理由がなくなってしまいます。
(2)どの企業でも言えるようなことを言わない
「私の就活の軸は、成長できる企業であることです」
就活の軸として、上のようなものを話す就活生は少なくありません。しかし、これはNG。なぜなら、成長は、当事者の意識次第でどこでもできるものだからです。
また、「成長」という言葉の定義を自分のなかで確立していなければ、みなさんが仕事をするうえで何を大切にしているかがうまく伝わらない恐れもあります。
上に挙げた2点を心のなかで思っている分には問題ありません。ただし、企業が質問する意図を考えると話すべきでないこともあるので、注意するようにしましょう。
(3)「顧客」ではなく「従業員」であることを意識する
3つ目の注意点として「顧客目線ではなく、従業員目線の軸を伝える」ことです。
有名メーカーを志望する就活生にありがちな軸が
「御社の製品が素晴らしいから」
といった、商品の性能を根拠とした軸です。
このような軸は面接官に「製品が好きなら、お客様のままでいいよ」と思わせてしまいかねません。
就職活動は、その会社に入社して「売上を上げる従業員として働く」ことを目的として行われるものです。
顧客目線の軸ではなく、売上を作る従業員目線で軸を作りましょう。
(4)根拠のない軸を話さない
先ほども触れましたが、就活の軸は、軸それ自体よりも「なぜその軸に決めたのか」が重要です。
例えば理由もなく
「御社に入社して、環境問題に取り組みたい」
という軸を話したとしても、企業側からすると価値観や根本的な想いは十分に伝わってきません。
また就活の軸は、多くの学生で被ることが多いので、説得力のある根拠を話すことで、他の就活生との差別化にも繋げることができます。
「価値観を伝え、他の就活生と差別化する」ためにも、
根拠のない軸は話さないようにしましょう。
MatcherでOB訪問して、説得力のある「軸」を作ろう!

Matcherに登録してくれた方全員に自己分析シートに加えて、ガクチカ&自己PR、長所&短所、志望動機の作成マニュアル3点セットをプレゼントします。
大手難関企業内定者のESをもとに、選考突破のノウハウを分かりやすく解説。ES・面接対策を力強くアシストします。
※Matcherご登録後、登録確認メールの添付ファイルにてお送りいたします。
Matcherとは..
OB訪問機能とスカウト機能を兼ね備えた就活プラットフォーム。
所属大学に関係なくOB訪問を行えるほか、プロフィールを充実させるだけでスカウトをもらうことができます。就活対策にご利用ください。
Matcherに登録する(無料)