グループディスカッションの司会は有利?役割と評価ポイントを解説
2023/04/25
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グループディスカッション(GD)では司会をやるべき?
「司会は自分にやらせてください!」
グループディスカッション(GD)で司会に立候補する人は、評価される。このように考えている人は少なくないでしょう。しかし、実際はそうではありません。グループディスカッションに積極的になっても評価してもらえないケースは往々にしてあります。
なぜなら、グループディスカッションで評価されるのは、議論にしっかり貢献した人だからです。
司会を申し出るといった積極的な姿勢をいくら示しても、司会の役割を果たしていなかったり、議論を誤った方向に導いたりしたら評価されません。
むしろ、議論の生産性を下げたとしてマイナス評価をされてしまうこともあるでしょう。
この記事では、グループディスカッションで司会が果たすべき役割を解説します。ぜひマスターして、グループディスカッションで良い成績を残してください。
グループディスカッション(GD)内での司会の立ち回り方
ではグループディスカッションにおいて、司会はどうふるまうとよいのでしょうか?
ステップごとに説明していきます。
① 司会に立候補する
話し合いが始まったらすぐに司会に立候補してみましょう。
司会を決めたのちに、他の役割をふっていくとスムーズに分担ができます。
議論の時間ロスを防ぎ、積極性をアピールできるため、司会に立候補する人が誰もいない場合は「私がやります!」と申し出ることをおすすめします。
②議論の流れを示す
司会の最初の仕事は、議論の流れを示し、それぞれの役割を認識させることです。グループディスカッションのやり方を知らない人が司会をやると、ディスカッションが始まるや否やアイデア出しを始めようとします。
しかし、これではグループディスカッションは成功しません。なぜなら、議論の方向性を決めないまま話し合いをしても、時間内に結論を導くことができないからです。
司会者は与えられた問いに対してどのような流れで議論すべきか考え、チームのメンバーにそれを共有しましょう。
この、議論を始める前にいかにリーダーシップをとって正しい方向に導けるかが、司会の成功のカギとなります。ぜひグループディスカッションの正しい流れを理解しておきましょう。
- 【参考】
- ループディスカッションの定番テーマとその解法
③時間の使い方を決める
- 議論の流れを作ったら、時間配分を行いましょう。
- お題に対する結論を出すためにはこの時間配分が重要です。
- GDでやるべきことは大きく
- ➀共通認識の形成
- ②現状分析
- ③施策検討
- ④評価・結論提示
- の4つです。
- 例えばGDの時間が20分であれば、
- ➀共通認識の形成:5分
- ②現状分析:5分
- ③施策検討:7分
- ④打ち手評価・結論提示:3分
- とするとよいでしょう。
④発言を促す
- 議論の時間配分を決めたらさっそく話し合いに入りましょう。
- ここで必ず良く発言する人と、そうでない人が出てきます。
- 全員に平等に発言を促すことで、協調性や視野の広さを評価してもらえるでしょう。
- 単に発言を促すのではなく、どのように声がけするかが重要です。
- 例えば、発言ができていない人に突然「○○さんの意見はなんですか?」と名指しで聞いても、いわれた側は考えがまとまらず困惑してしまうでしょう。
- すると話し合いが止まってしまい、さらに発言しにくい状況に陥ってしまいます。
- そこでおすすめなのが「全体の意見は~という感じですが、○○さんは賛成ですか?」と聞くことです。
- 2択なので意見出しのハードルを下げられます。
- 「賛成/反対」の答えをもらって終わりにせず、理由まで深掘りすることができるとなおよいです。
- ⑤意見をまとめる
- 全員の意見をどのようにまとめていくかも司会の腕の見せどころです。
- 単に参加者の意見の抜粋や多数決に頼るのではなく、
- ・お題の目的と合っているか
- ・チームで作った共通認識からずれていないか
- という2軸から意見をまとめていくと、説得力のある結論を出せます。
- また、議論が活性化されると、話がわき道にそれてしまうことが良くありますよね。
- そのずれを見逃さずに指摘し、主題に引き戻すことで、議論の全体像を把握していることをアピールできます。
- わき道にそれたまま放置すると収拾がつかなくなりGDの結論を出すことができなくなってしまう可能性も出てくるでしょう。
- 司会になった際は議論の全体像をつかみ、客観的な立場から議論に参加するように意識することをおすすめします。
⑥結論を出す
全員の意見をまとめ打ち手を出し切ったら、後は結論を出すのみです。
打ち手を比較検討し、もっともよいものを選びましょう。
ここで30秒ほど時間を残せると、余裕がある印象を与えられます。
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司会が評価されているポイントをまとめましたので、参考にしてみてください。
①タイムマネジメント力
司会者が最も重要視されていることが「時間内に結論を出す」タイムマネジメント力です。
タイムキーパーと連携しながら、制限時間から逆算した話し合いの段取りを決めるようにしましょう。
②リーダーシップ
つづいて、司会にはチームの議論を前進させる推進力も求められています。
周りの意見を取り入れる傾聴力はもちろん必要ですが、進めるべき場面ではリーダーシップを発揮させましょう。
周りの意見を取り入れる傾聴力はもちろん必要ですが、進めるべき場面ではリーダーシップを発揮させましょう。
③協調性
司会は、人事から「単に目立つことが目的になっていないか?」ということを厳しくチェックされています。
そのため、自分の意見に周りを巻き込むというよりは、自分以外の意見を引き出し、1つにまとめていく方向性で進めて行くとよいでしょう。
④論理的思考力
時に司会は議論の軌道修正をする必要が出てきます。
意見出しの際にわき道にそれたことに気付かずに、一緒になって盛り上がってしまうと、間違った結論を出すことになるかもしれません。
問いの本質を見抜き、議論の流れを修正できる論理的思考力が司会には求められています。
⑤対応力
最初に立てた段取り通りに議論が進むことはほぼありません。
時間が余ったり、足りなくなってしまった時にも臨機応変に対応することができると、面接官から高く評価してもらえるでしょう。
GDで司会をするときのポイント
司会が評価されるポイントを解説してきました。
ここからは評価されるためのポイントを解説しますのでぜひ実践にお役立てください。
①全員に話を振る
GDはアウトプットの質だけでなく、そこに至るまでの過程も見られています。
特に司会者ばかりが発言している状況だと「傾聴力」や「俯瞰する力」という面から評価を得にくくなってしまいます。
そのためできるだけ平等に発言してもらうように振る舞うとよいです。
②タイムマネジメントを怠らない
2つ目はタイムマネジメントを怠らないことです。
グループディスカッションでは、しばしば答えを出すのが非常に困難なテーマが出されます。徹底した時間意識を持っていないと、結論を出せないままグループディスカッションが終了してしまいます。
司会にはグループのメンバーに時間が迫っていることを意識させ、必死で取り組むよう鼓舞する必要があります。
口で言うほど簡単なことではありませんが、グループディスカッションの司会の役割として欠かせないものです。練習を通して、ぜひ身につけてください。
③多数決を避ける
時間が迫っていたとしても、多数決で意見を絞るのは絶対にやめましょう。
GDは合意形成の方法も評価されています。
多数決はシンプルでわかりやすく意思決定できますが、社会に出てからは「多数派=正解」とは限りません。
必ずチーム内で意見をすり合わせながら、合意形成をはかりましょう。
<コラム>チーム内の司会が機能していないときの対処法
GDの司会者の進行がうまくいかず「このままだとやばい!」とGD中に焦る就活生は少なくありません。
最後にそのようなシチュエーションに陥ったときの対処法をご紹介します。
さりげなく司会を交代する
司会が機能しない場合、司会の役割を代わってしまうのも1つの手です。
「あと〇分なので次に進みましょう」「〇さんはどう思っていますか?」など全体をみた発言を重ねていくことで、議論の主導権を交代することができます。
司会のサポートに回る
しゃしゃりでていると思われるのが怖いという人は、司会者のサポートに回ることをおすすめします。
司会者に「この後はこういう風に話し合うのはどうですか?」「あと○○を確認する必要がありますよね」という風にパスを出してあげると、司会者が進行しやすくなり、状況を改善することができるでしょう。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
グループディスカッションの司会を担当する際には、様々なことに気を回さなければなりません。しかし役割をまっとうし、議論を成功に導くことができたら、高い評価を得ることができます。
役割を深く理解して、ぜひ司会にチャレンジしてみてください。