初任給とは?基本給との違いや大卒の平均額、手取り計算の方法を解説
2026/05/22
目次
1.
就職活動において、初任給は給与に関する大事な要素の一つです。最近は、初任給の引き上げを発表する企業も増えており、気になる就活生も多いでしょう。
そんな中で、
「初任給と手取り・基本給って何が違う?」
「大卒の初任給は、平均でいくらもらえる?」
と疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。
今回は、初任給と手取り。基本給との違いや、大卒の初任給の平均額を紹介します。
さらに、初任給が高い業界・企業ランキングや、初任給から手取り額を計算する方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
初任給とは
初任給とは、入社後初めて受け取る給与のことを指します。初任給の額は、会社の募集要項に掲載されている金額に、各種手当がプラスされて決定します。
初任給の支払日はいつ?
初任給の支払日は、各企業の「締め日」と「支払い日」の組み合わせで異なります。
▼締め日・支払い日と給与を受け取れるタイミング
・月末締め、当月25日払い
例)4月1日〜30日の給与が、4月25日に振り込まれます。
・15日締め、当月25日払い
例)4月1日〜15日の給与が、4月25日に振り込まれます。
※この場合、初任給の金額は約半月分になります。
・月末締め、翌月25日払い
例)4月1日〜30日の給与が、5月25日に振り込まれます。
※この場合、入社後2ヶ月近く収入がなくなるため、お金の管理に注意しましょう。
・月末締め、翌々月1日払い
例)4月1日〜30日の給与が、6月1日に振り込まれます。
締め日・支払い日によって、初任給でもらえる額やタイミングが異なるため、入社前にしっかりと把握しておくとよいでしょう。
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就活中の人や、就職後の収入について調べ始めた人の中には「初任給と手取りって何が違う?」「初任給と基本給は一緒じゃないの?」と混乱している方も多いのではないでしょうか?
ここでは、初任給と手取り・基本給の違いについて、それぞれ紹介していきます。お金周りの複雑な知識について分かりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
初任給と手取りの違い
手取りとは、一般的に「実際に口座に支給される金額」のことを指します。初任給と手取りの関係は以下の通りです。
初任給-控除=手取り額(差引支給額)
実際に使えるお金を知りたい場合は、初任給ではなく手取り額を計算する必要があります。
大まかな金額は「初任給×0.75〜0.85=手取り額」と計算できます。詳しく計算したい場合は「【4STEPで解説】初任給から手取り額を計算する方法」でご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
初任給と基本給の違い
基本給は毎月固定の給料を指し、手当を含みません。初任給と基本給の関係は以下の通りです。
▼初任給と基本給の違い
初任給=基本給+各種手当
つまり、募集要項に「基本給◯万円」と記載がある場合、初任給は記載額より多くなります。
各種手当は具体的に、通勤手当・残業手当・住宅手当などです。これらは人によって金額が異なるため、同じ条件での就職でも初任給は異なります。
【カテゴリ別】新卒における初任給の平均額
ここからは、新卒における初任給の平均額について、カテゴリ別に紹介していきます。
▼新卒における初任給の平均額
【学歴別】新卒における初任給の平均額
【企業規模別】新卒における初任給の平均額
【都道府県別】新卒における初任給の平均額
【公務員】新卒における初任給の平均額
以下で詳しく解説していきます。
【学歴別】新卒における初任給の平均額
最終学歴ごとの新卒の初任給の平均額は、以下の通りです。
なお、ここでいう「学歴」とは卒業した学校区分(高校・専門学校・大学など)を指しており、出身大学ごとのデータではありません。
▼【学歴別】新卒における初任給の平均額
大学院卒:29.9万円(男:30.12万円・女:29.29万円)
大学卒:26.23万円(男:26.49万円・女:25.97万円)
高専・短大卒:23.55万円(男:24.14万円・女:23.0万円)
専門学校卒:23.07万円(男:22.78万円・女:23.24万円)
高校卒:20.73万円(男:21.01万円・女:20.29万円)
新入社員の平均「手取り額」はいくら?
ここでは初任給の額についてご紹介していますが、実際の生活費の目安となる「手取り額」の平均を知りたい、という方も多いのではないでしょうか?
平均手取り額を直接示すデータはありませんが、先にご紹介した「初任給×0.75〜0.85=手取り額」の式を利用して、だいたいの目安を計算することが可能です。
こちらは、上述の厚生労働省による初任給の平均額から概算した、手取り額の目安一覧です。
▼新卒における平均手取り額(※)の目安一覧
大学院卒:22.43万円(男:22.59万円・女:21.97万円)
大学卒:19.67万円(男:19.87万円・女:19.48万円)
高専・短大卒:17.66万円(男:18.11万円・女:17.25万円)
専門学校卒:17.30万円(男:17.09万円・女:17.43万円)
高校卒:15.55万円(男:15.76万円・女:15.22万円)
※「初任給×0.75=手取り額」として算出
ぜひ就活や就職後の参考にしてください。
【企業規模別】新卒における初任給の平均額
企業規模ごとの新卒における初任給の平均額は、以下の通りです。
なお、企業規模は厚生労働省の定義に基づき「大企業:常用労働者1,000人以上/中企業:同100~999人/小企業:同10~99人」としています。
▼【企業規模別】新卒における初任給の平均額
大企業(1,000人以上):26.17万円
中企業(100~999人):24.05万円
小企業(10~99人) :22.56万円
※()内は常用労働者数
【都道府県別】新卒における初任給の平均額
ここでは、新卒における初任給の平均額が高い都道府県TOP10をご紹介します。
▼初任給の平均額が高い都道府県TOP5
1位:大分県(28.08万円)
2位:東京都(27.55万円)
3位:秋田県(27.44万円)
4位:石川県(27.40万円)
5位:千葉県(26.83万円)
6位:佐賀県(26.65万円)
7位:静岡県(26.40万円)
8位:岐阜県(26.36万円)
9位:長崎県(26.30万円)
10位:大阪府(26.26万円)
いかがでしょうか?
大卒初任給の平均額は、特定の業種が引き上げる傾向にあるため、あくまで目安として考えましょう。
【公務員】新卒における初任給の平均額
内閣府人事院によると、国家公務員の初任給は以下のように設定されています。
▼【国家公務員】総合職試験採用者
院卒者試験:31.752万円
大卒程度試験:30.12万円
▼【国家公務員】一般職試験採用者
大卒程度試験:28.76万円
高卒者試験:24.956万円
また、地方公務員の初任給の平均額は以下の通りです。
▼【地方公務員】初任給の平均額(全国平均)
大学卒:20.198万円
短大卒:18.379万円
高校卒:17.054万円
※大学院卒のデータはなし
【2026年最新版】初任給が高い業界・企業ランキング
ここまで、さまざまなカテゴリ別に初任給の平均額をご紹介してきました。ここからは、初任給が高い業界・企業をランキング形式でご紹介していきます。
みなさんの業界・企業選びの参考になれば幸いです。
初任給が高い業界ランキング
以下は、初任給が高い業界ランキングです。業界分類は厚生労働省の調査に基づいたものです。
第1位は「鉱業、採石業、砂利採取業」、最下位は「複合サービス業(郵便局・農協など)」という結果になりました。ここで紹介しているのは、業界の平均額によるランキングです。同じ業界内でも初任給の設定は企業によって大きく異なるため、あくまで傾向として捉えるようにしましょう。
次では、初任給が高い企業ランキングをご紹介します。
初任給が高い企業ランキング
まずは、初任給が高い企業ランキングTOP10をご紹介します。ここで掲載している初任給は2024年4月段階のものです。

続いて「初任給が高く、平均年収も高い」企業ランキングTOP10をご紹介します。こちらは2025年4月の大卒総合職初任給を基準としています。
1位は株式会社ディスコで、初任給が高い企業ランキングでも6位に入っています。ここでランクインしている企業は、継続して稼ぐことができる会社と言えるでしょう。
1位は株式会社ディスコで、初任給が高い企業ランキングでも6位に入っています。ここでランクインしている企業は、継続して稼ぐことができる会社と言えるでしょう。気になる業界・企業で働く社会人に話を聞こう!
ここまで、初任給が高い業界や企業をご紹介してきました。
気になる業界や企業が見つかったら、次はOB・OG訪問で志望業界・企業に対する理解を深めていきましょう!そこでオススメなのが、国内最大級OB・OG訪問アプリのMatcherです!
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初任給が高い会社の特徴3選
ここでは、初任給が高い会社の特徴をご紹介します。ぜひ皆さんの就職活動にお役立てください。
▼初任給が高い会社の特徴3選
①業務で高い専門性を必要とする
②ハードな働き方を求められる
③大企業である
以下で詳しく解説していきます。
業務で高い専門性を必要とする
先のランキングで上位だった専門・技術サービス業やIT業界など、業務において専門知識が求められる業界は、初任給が高い傾向が見られます。また、学部卒に比べて院卒の方が初任給が高い理由も「専門知識を有しており、かつ高度な専門性を業務に活かせるから」と考えられるでしょう。
ハードな働き方を求められる
初任給が高い企業の特徴として、ハードな働き方を求められる点が挙げられます。
特に、新卒から即戦力を求めている会社は、優秀な人材を確保するために、初任給を高く設定する傾向があります。また労働負荷が高いが故に離職率が高く、人がある程度辞める想定で、高い初任給を出せる会社もあるでしょう。
なお、高い初任給に「固定残業代」が含まれるパターンには注意が必要です。しっかりと募集要項をチェックして、内訳を把握しておきましょう。
大企業である
「【企業規模別】新卒における初任給の平均額」でご紹介した通り、基本的には、大企業に分類される会社の方が中小企業より初任給が高いといえます。
しかし、一口に大企業といっても、業界や収益状況によって初任給は大きく異なります。あくまで初任給が高い企業の特徴の一つと考え、詳細は企業ごとに調べるのがオススメです。
【4STEPで解説】初任給から手取り額を計算する方法
ここまで初任給に関するさまざまな内容をご紹介していますが「実際の生活費に関係する「手取り額」を知りたい」という方も多いのではないでしょうか?そこでここでは、初任給から手取り額を計算する方法を解説します。
▼初任給から手取り額を計算するための手順
STEP1|初任給の額面を確認する
STEP2|基本給と各種手当の内訳を確認する
STEP3|差し引かれる項目・金額を確認する
STEP4|額面給与から控除額を引く
なお、簡易的に手取り額を知りたい場合は「初任給×0.75〜0.85=手取り額」でも算出できますので、目安として計算してみてください。
STEP1|初任給の額面を確認する
まずは、初任給の額面を確認します。
具体的には、採用ホームページの募集要項や求人票から確認することができます。既に就職先が決まっている場合は、労働条件通知書・雇用契約書からもチェックが可能です。
STEP2|基本給と各種手当の内訳を確認する
初任給は基本給+各種手当で構成されているため、「基本給」と「各種手当」の内訳を把握する必要があります。
基本給については、初任給と同じく募集要項や求人票、雇用契約書から確認できます。各種手当は、残業手当・通勤手当・家賃補助などが主流です。手当の具体的な金額は人によって異なるため、入社後に確認してみましょう。
STEP3|差し引かれる項目・金額を確認する
手取り額は「初任給-控除」で計算することができます。そこで次は、控除の部分(差し引かれる項目と金額)を確認していきます。
初任給で控除されるのは「所得税」「雇用保険料」の2つです。以下では、それぞれの確認方法について解説します。
所得税
所得税は課税対象支給額ごとに設定されており、国税庁から公開されている表から探すことができます。所得税を確認する手順は以下の通りです。
①「初任給の額面-通勤手当(非課税)」を計算する
所得税は初任給の額面で決定されますが、通勤手当は原則非課税のため、所得税の計算をする際は事前に引いておきます。これが課税対象支給額です。
②「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」の欄から、①の金額を探し、所得税を確認する
まずは以下のリンクから「給与所得の源泉徴収税額表(令和 8 年分)月額表」を開いてみてください。この表の左側に「その月の社会保険料等控除後の給与等の金額」という欄があるので、先ほど計算した①課税対象支給額が含まれる範囲を探します。
見つかったら「甲|扶養親族等の数|0人」の箇所を確認し、書いてある金額が「所得税」となります。
例えば①の金額「20万4,000円」だった場合、203,000以上205,000未満に該当するため、所得税は「4,480円」です。
なお、2ヶ月目以降の場合は「課税対象支給額-社会保険料」の金額で所得税を算出する点にご注意ください。初任給の場合、社会保険料が徴収されないため、課税対象支給額のみで所得税が算出されます。
雇用保険料
雇用保険料は「額面給与額×雇用保険料率」で計算できます。令和8年度の雇用保険料率は5%なので、以下の計算式で雇用保険料を求めることができます。
▼雇用保険料を求める計算式
雇用保険料=初任給の額面(※STEP1の金額)× 0.05
2ヶ月目以降の給与から差し引かれる項目
今回は「初任給から手取りを計算する方法」をご紹介していますが、2ヶ月目以降は差し引かれる項目が増えます。具体的には以下の通りです。
▼2ヶ月目以降の給与から差し引かれる項目
・健康保険料
・厚生年金保険料
・労働組合費
・(2年目以降)住民税
そのため2ヶ月目以降の手取りは、初めてもらう給与額と比較して1割〜2割減少するため、注意しましょう。
STEP4|額面給与から控除額を引く
最後に、額面給与から控除額を引き、手取りを計算します。今まで確認した項目を、以下の式に当てはめて計算してみましょう。
▼手取り額を求める計算式
手取り額=初任給の額面 ー(所得税+雇用保険料)
いかがでしたか?
ぜひ正確な手取り額を計算して、入社後の計画を立ててみましょう!
就活で初任給を見るときのチェックポイント
就活で志望企業を決める際、初任給を見ているという就活生も多いのではないでしょうか?
初任給は大事な指標の一つである一方で、初任給だけで企業選びを進めるのは得策ではありません。
2026年4月入社の新卒社員に支給する初任給についての調査では、初任給を「引き上げる」企業の割合は67.5%と、7割近くに達しました。また、初任給の主な目的は「人材確保」であるという企業がほとんどでした。
このように初任給を引き上げる対応をする企業が多い中で、「初任給だけを上げ、給与全体も高いように見せかける」会社も増えてきています。ここでは、就活で初任給を見るときに注意してみるべきポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてください。
▼就活で初任給を見るときのチェックポイント
・ボーナスの扱いがどうなっているか
・固定残業代が含まれているか
・職能給・職務給のどちらか
初任給の高さだけにまどわされないよう、しっかり確認していきましょう。
ボーナスの扱いがどうなっているか
初任給を引き上げている会社の中には、「ボーナス・賞与の額を下げて、基本給に上乗せしている」企業があります。この場合は、初任給は上がっていても年収は増加しない、という状態です。
企業ごとに調べる際は、初任給引き上げに関するニュースで「賞与比率」というワードがあるか確認してみてください。「賞与比率を減らす=ボーナス・賞与の額が下がる」ということです。
固定残業代が含まれているか
初任給が平均よりかなり高い企業の場合、基本給とは別に固定残業代が含まれている可能性があります。
固定残業代とは、あらかじめ一定時間分の残業代を給与に組み込んで支給する制度のことです。実際にその時間分の残業をしているかどうかにかかわらず、毎月一定額が支払われます。
そのため、「初任給が高い」と見えていても、その金額の中に固定残業代が大きく含まれている場合があります。基本給自体はそれほど高くなく、実際の労働時間や残業時間によっては、見かけの給与水準と実質的な待遇に差が生じる可能性も少なくありません。
また、固定残業時間を超えて働いた場合には追加で残業代が支払われるのが一般的です。残業の何時間分が固定分に含まれているのかは企業ごとに異なるため、条件はしっかり確認しておきましょう。
職能給・職務給のどちらか
自身の給与テーブルが職能給・職務給のどちらで設定されているかもチェックしましょう。この項目では初任給の水準に加え、「入社後の給与がどのように伸びていくか」を推測することができます。
職能給は、年齢や勤続年数に応じて給与が上がる仕組みです。職能給の場合、初任給は低く設定されがちですが、給与の伸びも保証される形式と言えるでしょう。
一方で職務給の場合は、担当する仕事内容や役割に応じて給与が決まる仕組みです。職務内容が変わらない限り給与も大きく変動しにくい、という特徴があります。そのため、「初任給が高くても、その後給与がなかなか上がらない」といった事態になることも考えられます。
初任給以外の項目もチェックしよう!
会社の給与水準を知るためには、初任給以外の項目もしっかり把握する必要があります。具体的には以下の項目をチェックしておくと良いでしょう。
▼初任給以外でチェックするべき給与に関する項目
・年収の中央値
・平均勤続年数(平均年齢)
・昇給率・昇給額
・給料の上限
上記の項目を確認することで、実際のキャリアの歩み方に即した「リアルな給料事情」を把握することが可能です。
これらの項目を、インターネット上にある情報だけで知るのは難しいでしょう。そこでオススメなのがOB・OG訪問です。実際に働く社会人と話すことで、給与に関する話だけでなく、企業の雰囲気などリアルな情報を得ることができます。
給与のリアルな話は社会人に聞いてみよう!
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いかがでしたか?
本記事では、初任給と手取り・基本給の違いや大卒の平均初任給額、初任給が高い企業・業界ランキングなど、初任給に関するさまざまな情報をご紹介してきました。
初任給について正しく理解し、うまく就活に活かしていきましょう!

