【業界研究】ゲームメーカーの事業と仕事内容
2023/07/18
世界的な知名度を誇る日本のゲーム
日本が生み出したゲーム機やゲームキャラクターは世界中で親しまれています。大手ゲームメーカー任天堂が生み出したマリオはリオ五輪の閉会式にも登場するなど、日本を象徴するキャラクターとして世界で認知されていると言えるでしょう。
これらのゲームはコンシューマーゲームとして開発・販売されてきました。コンシューマーゲームを簡単に言い換えれば家庭用ゲーム機です。ハード、ソフトいずれの進化も著しくスマホゲームが大きく発展した現在においても根強い人気を誇っています。
この記事ではコンシューマーゲームに関わる企業の事業・仕事内容を紹介していきます。
ゲームメーカーの事業
コンシューマーゲーム企業には様々な種類があります。以下ではゲーム機の製造・販売を行っているゲームハードメーカー、そしてゲームソフトの制作や販売に関わるゲームソフトメーカーを紹介します。ゲームハードメーカー
専用のゲームハードを開発し、販売するのがゲームハードメーカーです。ゲームハードの代表的な例としては、任天堂のニンテンドーDSやWii、SONYのPlayStationが挙げられます。これらのゲームハードは世界中で販売され、人気を博しています。
いずれの企業も自社でゲームソフトの開発も行っており、任天堂は『スーパーマリオブラザーズ』『ゼルダの伝説』などの大人気タイトルを生み出してきました。
いずれの企業も自社でゲームソフトの開発も行っており、任天堂は『スーパーマリオブラザーズ』『ゼルダの伝説』などの大人気タイトルを生み出してきました。
しかし後述する通り、近年ではスマートフォンが高性能化し、十分にゲームを楽しめるようになっています。また、VR(仮想現実)といった新技術が登場するなど、ハードの新たな可能性も広がってきていました。
ゲームハードメーカーも対応を進めており、新技術を用いたハードの開発や自社で保持しているコンテンツを活かしてスマホゲームなどにも進出を始めています。
ゲームハードメーカーも対応を進めており、新技術を用いたハードの開発や自社で保持しているコンテンツを活かしてスマホゲームなどにも進出を始めています。
【代表的な企業】
任天堂(Nintendo Switchなど)、SONY(PlayStation)、Microsoft(Xbox)
ゲームソフトメーカー
ゲームソフトに関連する企業は大きく二つに分けることが出来ます。一つは企画・販売を担うゲームパブリッシャー。もう一つが開発のみを行うゲームデベロッパーです。以下ではそれぞれの事業について解説していきます。ゲームパブリッシャー
ゲームソフトの企画・販売を行うのが、ゲームパブリッシャーです。ゲームソフトの企画を行い、完成したパッケージの販売まで担います。大手のゲームパブリッシャーは多くの場合、開発を行うデベロッパー機能も社内に持っています。
ゲームパブリッシャーは育ててきた人気コンテンツを活かして、出版事業などにも進出を行っているほかスマホゲーム市場でも着実に地歩を固めつつあります。市場が成熟しつつあるなかで競争は激しさを増してきており、今後はさらに多様なコンテンツを展開させていくことになるでしょう。
【代表的な企業】
バンダイナムコ、スクエアエニックス、コナミ、カプコン
ゲームデベロッパー
ゲームの開発を担うのがゲームデベロッパーです。
例えば大手パブリッシャーのスクエアエニックスの旧エニックス部門(代表作:ドラゴンクエストシリーズ)は開発機能を持っておらず、大手ディベロッパーであるトーセなどに開発を受託しています。
デベロッパー機能を持ってる会社でもすべてを内製しているわけではなく、ゲームデベロッパーの外注している部分もあります。実際のゲーム開発という点では、一般には名前が出てこない企業が非常に大きな役割を果たしているのです。
ゲーム作りに関わりたいという方は注目すべき企業群と言えるでしょう。
【代表的な企業】
トーセ、ディンプス、ゲームフリーク
ゲームメーカーの仕事内容
ゲーム開発から販売に至るまで、数年というロングスパンで多くの人々が関わっています。以下ではゲーム開発に関わる多様な仕事内容を紹介していきます。
参考:職種紹介 採用情報 任天堂
技術系
技術系の仕事は大きくゲームハードに関するものとゲームソフトに関するものの2つに分けることができます。ゲームハード関連
ゲームハードメーカーにはゲームハードの電気回路の設計やハードウェア全体の構造設計を担う技術系の仕事が存在します。またハードの品質や経済性を確保するための生産技術も重要な職種の一つです。
ゲームソフト関連
ソフトの開発に関わる仕事としてまず挙げられるのがプログラマーです。ゲーム機向けのゲームソフトのプログラムの設計と実装を担います。
近年ではスマホゲーム市場の拡大に伴い、ゲーム機の中で動くプログラムのだけでなくPCツールやWebアプリといったゲーム機向けの開発を担う場合もあります。
また、ゲームソフトがハードウェア上で正しく作動するように全体のソフトウェアを開発するエンジニアの仕事もあります。
細分化すると多くの仕事がありますが、いずれもユーザーの体験に直結する重要な仕事と言えるでしょう。
アート系
シナリオや難易度、そして画面の美しさといった様々な要素がゲームの出来を左右することから総合芸術と呼ばれるゲームですが、そのなかでも重要な役割を果たすのがアートを担うスタッフです。以下ではゲームの世界観を大きく左右するアート系の仕事をいくつか紹介します。デザイン
デザインとひとくちに言っても、キャラデザイン、エフェクトデザイン、UI、UXデザインといったソフトに関連するものやハードウェアのプロダクトデザインなど多岐に渡ります。キャラデザイン、エフェクトデザイン、そしてUI、UXデザインはプレイヤーの体験に直結しているものであり、ユーザーの体験をデザインしていると言えるでしょう。ハードウェアのプロダクトデザインもデザイン性と機能性を両立させる重要な役割です。
サウンド
ゲームの世界観づくりで非常に大きな役割を果たすのがサウンド。ゲームコンテンツから秀逸なサウンドが数多生み出されてきました。各ゲームタイトルの代表的なサウンドを思い浮かべることが出来る方も多いのではないでしょうか。
サウンドデザイナーは音楽や効果音と言ったゲームサウンドを通じて、ユーザー体験に深く関与しているのです。
企画系
ゲームの企画やプロジェクト遂行の責任を負うのが企画系の仕事です。
ゲーム全体の方向性を決めていくのがプロデューサーの役割です。そのほかにもプロデューサーの定めた方向性に基づきプロジェクトをマネジメントするマネージャー、さらに各デザイナーやプログラマーを取りまとめるゲームプランナーなどがユーザー体験をイメージしながらチームとしてゲームを構築していきます。
事務系
ゲームの拡販の為に重要な販売戦略、広報戦略は事務系の社員が担います。また、ゲーム業界において重要な知的財産や特許管理においても法務などの職種で役割を果たすことになります。
それ以外にはどの企業でも必要な役割である、人事・総務・経理などのスタッフ系の仕事が存在します。
ゲームメーカーの今後の展望
この記事で主に扱ってきたコンシューマーゲームの市場自体は年々縮小中。一方でスマートフォンを用いたモバイルゲーム市場が急伸しています。この状況はコンシューマーゲームを主戦場としてきた企業も無視できなくなってます。
実際、垣根がなくなってきていると言えるでしょう。スマホ市場に進出して売り上げを急激に伸ばしている企業もあり、この記事で挙げてきた企業が不利とは一概に言えないでしょう。
次回は時流に乗って著しい成長を遂げたスマホゲームメーカーを紹介していきます。
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【社会人の所属企業一覧(一部)】
任天堂、SONY、バンダイナムコ、セガ、コナミ、DeNA、グリー、サイバーエージェント、コロプラ、アカツキ、Klab、マイネットなど
気軽に社会人が相談にのってくれるのは大学生の特権。ぜひゲーム業界の話を聞きに行き、みなさんの将来を考えるヒントにしてください。
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