【自動車部品メーカー】大手企業10選!将来性や動向も徹底解説

2025/06/09
メーカー
業界の仕事内容
営業職
企業研究のやり方
目次
1.
‌自動車部品メーカーの大手企業10選
2.
自動車部品メーカーの分類
3.
自動車部品メーカーの業界構造
4.
‌自動車部品業界における製造プロセス
5.
Matcherで社会人とお話ししよう
6.
‌自動車部品メーカー勤務のキャリアプランの例
7.
自動車部品メーカーの仕事のやりがい
8.
自動車部品メーカーが求める人物
9.
‌自動車部品メーカーで評価される志望動機の書き方
10.
自動車部品メーカーの動向と今後の展望は?
11.
Matcherで自動車部品メーカーで働く社会人にOB訪問しよう
12.
まとめ
世界的な企業を多数抱える日本の自動車業界。自動車関係の企業と聞いて皆さんが思い浮かべるのはトヨタ自動車や日産自動車、また本田技研工業といった自動車メーカーではないでしょうか?

‌しかし、自動車業界に属する企業は自動車メーカーだけではありません。自動車メーカーに部品を供給する自動車部品メーカーが数多く存在し、その高い技術力が日本の自動車業界を支えているのです。

‌また、グローバル展開を積極的に進めており、近年学生から多くの人気を集める業界になりつつあります。

この記事ではそんな自動車部品メーカーの大手企業10選から事業内容、今後の展望について解説していきます。この記事を通じて自動車部品メーカーへの理解を深めましょう。

‌自動車部品メーカーの大手企業10選

ここでは自動車部品メーカーの代表的な大手企業10社について、下記にある3つのポイントからご紹介していきます。

・自動車部品事業の特徴
・売上高(2024年度)
・従業員数(2024年度)

少しでも皆さんの企業研究の参考になれば幸いです。

①日立製作所

日立は、創業以来「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」という理念を掲げ続け、新たな事業にも挑戦しています。1920年から100年以上続く歴史ある企業であり、ITの領域に強みを持っています。

自動車部品事業の特徴
ITに強みを持っているため、これまで培ったノウハウを活用してイノベーション事業に取り組んでいます。「乗り物は環境に負担をかける」「再生可能エネルギーは安定供給できない」という社会で当たり前とされている考えを一新することを目指しています。

売上高(2024年度)
17,569億円(単独)

従業員数(2024年度)
連結:268,655名
単独:28,111名
連結単独の違いについて
‌連結は「親会社とその支配下にある子会社すべてを合わせた数値」、単独は「親会社単体のみの数値」を示しています。

②株式会社デンソー

株式会社デンソーは、「世界と未来をみつめ 新しい価値の創造を通じて 人々の幸福に貢献する」を会社の使命としています。

自動車部品事業の特徴
デンソーは安全で燃費効率のよい自動車用補修部品や、車載エアコンやマップコードなどのアクセサリーが強みです。現在はトヨタと電子部品面での連携と事業集約を行っています。

売上高(2024年度)
71,618億円

従業員数(2024年度)
連結:167,950人
単独:45,152人

③株式会社アイシン

株式会社アイシンは、「“移動”に感動を、未来に笑顔を。」を掲げています。テクノロジーを強みにしており、世界のニーズをいち早くキャッチし、自前主義にこだわらない幅広い業種との協業による先端技術開発をしています。

自動車部品事業の特徴
アイシンは、エネルギーを駆動輪に伝えるパワートレインという部品をはじめ、「走る・曲がる・止まる」に関する幅広い自動車部品を販売しています。また、カーボンニュートラルの実現に向けて、「生産」と「製品」の両軸で新たな技術開発に力を入れています。

売上高(2024年度)
48,961億円

従業員数(2024年度)
単独 34,384人
連結 114,449人

④住友電気工業

住友電工は、「世界がつながる。世界が進む。そこに、住友電工の技術。」を掲げています。自動車だけでなく、情報通信、エレクトロニクス、環境エネルギー、産業素材の5つの事業分野を展開しています。

自動車部品事業の特徴
自動車業界向けに多岐にわたる部品やシステムを提供しています。特に電装部品、ワイヤーハーネス、センサー、電子デバイスなどの分野で強みを持ち、電動化・自動運転の技術開発も盛んです。

売上高(2024年度)
17,722億円(単独)

従業員数(2024年度)
連結 288,145人
単独 7,124人

⑤株式会社豊田自動職機

株式会社豊田自動織機は、「世界を変える。挑戦する。〜豊かな生活と温かい社会づくりに貢献する、豊田自動織機。〜」を掲げています。世界各国に276社のグループ企業を展開しています。

自動車部品事業の特徴
フォークリフトの国内販売台数が56年間連続で1位です。また、フォークリフト、カーエアコン用コンプレッサー、エアジェット織機の3つの分野で世界シェアがNo1です。

売上高(2024年度)
38,332億円

従業員数(2024年度)
77,824名

⑥ニデック

株式会社ニデックは「モータを始めとする製品の、一層の効率化追求により地球環境保全のために不可欠なソリューションを提供するとともに、人々のより良い生活の実現に貢献」を理念に掲げている企業です。

自動車部品事業の特徴
ニデックは長年培った精密ゲージ製作技術とメカトロニクスのシステム技術を活かし、自動変速機(オートマ)に欠かせないコントロールバルブボディスプールバルブの設計・開発・製造を一貫して行っています。

売上高(2024年度)
877億円

従業員数(2024年度)
連結:101,112名

⑦ジェイテクト

ジェイテクトは、社会課題の解決を通じて「地球のため、世の中のため、お客様のため」に貢献することを理念としています。2006年に2社が合併してできたジェイテクトは、その歴史を受け継ぎ、成長を続けています。

自動車部品事業の特徴
ジェイテクトは主に、車の曲がる機能を担うステアリングや駆動力を伝達するドライブライン利便性を高めるソフトウェアの販売を行っています。

売上高(2024年度)
808,0億円(単独)

従業員数(2024年度)
連結:45,018人
単独:11,153人

⑧小糸製作所

小糸製作所は「人と地球の未来を照らす」をビジョンに掲げています。「光」を基本テーマとして社会の進歩発展に貢献している企業です。

自動車部品事業の特徴
小糸製作所はビジョンやテーマの通り、自動車用照明機器分野でトップシェアを誇っています。自動車の前方に取り付けられるヘッドランプ補助灯はもちろん、近年ではセンサー技術の開発にも力を入れています。

売上高(2024年度)
3,412億円

従業員数(2024年度)
連結:23,807名
単独: 4,230名

⑨NOK

NOKグループは「可能性を技術で「カタチ」に」を理念に掲げ、ユニークな製品と技術を持つ主要グループ会社を中心にモノづくりを行っている企業です。

自動車部品事業の特徴
NOKグループはシール技術を主力にして多岐に渡る自動車部品を展開しています。具体的には、エンジンでの油漏れを防ぐオイルシールや、外部からの異物侵入を防止するダストカバーなどがあります。

売上高(2024年度)
7,505億円

従業員数(2024年度)
38,097名

⑩ブリヂストン

ブリヂストンは「最高の品質で社会に貢献」をミッションに事業に取り組んでいる事業です。主力である自動車部品事業の他に、自転車産業のトップメーカーとしても有名です。

自動車部品事業の特徴
自動車のタイヤ・ホイールが主力事業であり、これらの市場で国内トップシェアを誇ります。また、海外の生産拠点拡張も進めており、2023年には海外のタイヤ市場シェアも世界第2位となっています。

売上高(2024年度)
44,301億円

従業員数(2024年度)
連結:121,464名
単独:14,207名

自動車部品メーカーの分類

これまで大手自動車部品メーカーについて紹介してきました。ここからは、自動車部品メーカーの系列部品メーカー・独立系部品メーカーという分類について解説していきます。

系列部品メーカー

系列部品メーカーとは、自動車メーカーと資本的・取引的に強く結びついている部品メーカーのことを指します。多くの場合、自動車メーカーのグループ企業であり、主に特定のメーカー向けに部品を供給・販売します。

系列部品メーカーは主に下記の3つです。大手企業に興味がある就活生は、特に親会社系列内の部品メーカーも一緒に調べてみましょう。

▼トヨタ自動車系列部品メーカー
デンソー・アイシン・豊田自動織機・ジェイテクト・トヨタ紡織・豊田合成・アドヴィックス・フタバ産業・東海理化電機製作所・愛知製鋼

▼本田技研工業系列部品メーカー
テイ・エス テック・武蔵精密工業・エフテック・エフ・シー・シー・ユタカ技研

▼日産自動車系列部品メーカー
ジヤトコ・愛知機械工業

独立系部品メーカー

独立品部品メーカーとは、取引先を固定せず、多くの自動車メーカーに自動車部品を提供している部品メーカーを指します。主要な独立系部品メーカーは以下の通りです。

▼主な独立系部品メーカー
日本精工・スタンレー電気・曙ブレーキ工業・ミツバ・エクセディ

自動車部品メーカーの業界構造

自動車メーカーの業界構造。上から自動車メーカーに自動車部品を提供する1次サプライヤーと、1次サプライヤーに部品や素材を提供する2次サプライヤー以降の企業。‌自動車部品メーカーは上の図のような業界構造になっています。自動車メーカーを頂点として、自動車メーカーに車を形成する重要な部品を提供する1次サプライヤーと、1次サプライヤーに細かな部品や素材を提供する2次サプライヤー以降の企業という構造です。

自社で車全体の設計や組み立てを行う自動車メーカーと、自動車メーカーに部品を提供する自動車部品メーカーは、立ち位置や役割が異なります。部品メーカーの存在によって、自動車メーカーは効率的に車の生産を行うことができる、と言えるでしょう。

‌自動車部品メーカーの立ち位置

自動車業界の全体図自動車部品業界の相関図は上記のようになっています。

‌自動車メーカーの立ち位置は自動車を設計開発、製造し、販売店を通じて販売することです。しかしその過程で、必要な部品を一からすべて開発し、製造しているわけではありません。

一方で自動車部品メーカーの立ち位置は、この必要になる部品を開発・製造し、自動車メーカーに供給することです。自動車メーカーは、供給された様々な部品を、自分たちが作った設計書通りに組み立てて、自動車を作っているのです。

‌自動車部品メーカーと商社の関係

自動車部品メーカーと商社は、どちらも自動車産業を支える重要な役割を担っており、それぞれ異なる形で自動車産業を支えています。

自動車部品メーカーは、自動車に欠かせないさまざまな部品の設計・開発を手がけ、それらを自動車メーカーへ供給することで、製造プロセスを直接的に支えています。一方で商社の主な役割は、部品メーカーと自動車メーカーの間をつなぐ調整役として、部品の調達や物流の最適化をサポートすることにあります。

このように、自動車部品メーカーは「モノづくり」の側面から産業を支え、商社は「流通・調整」の観点からその製造活動に貢献しています。自分がどちらにより興味があるかを考えると、企業研究をより深く進めることができるでしょう。

‌自動車部品業界における製造プロセス

ここまで紹介してきたように、自動車メーカーに部品を供給するのが部品メーカーの事業です。しかし、各社によって事業内容もさまざまです。今回は自動車業界における立ち位置で分類し、さらに製造を担当している部品や代表的な企業を解説していきます。‌

【部品別】1次サプライヤーの事業内容

まずは、‌1次サプライヤーと呼ばれる企業群を紹介します。‌1次サプライヤーは、自動車メーカーと直接やり取りをしながら部品の開発、製造を担います。また、新たな車種の開発に向けた部品の提案も行っていくことになります。

‌しかし一口に自動車部品と言っても、自動車に使われる部品点数はガソリン車で約3万点。部品点数が減るEVであっても約2万点。種類もエンジン周辺の部品からカーエアコン、またEV用の電池など事業領域は多種多様です。

ここでは自動車のさまざまな機能を支える自動車部品別に、その役割と代表的な企業を紹介していきます。

エンジン

エンジンは、自動車を動かすための中核となる装置であり、車の心臓部とも言われています。燃料を燃焼させて得られたエネルギーを動力に変換し、その力を車輪に伝えることで、車を前進させる部品です。

▼エンジン製造で代表的な企業
アイシン・ヤマハ発動機・愛三工業・フタバ産業・リケン

ドライブトレーン

ドライブトレーンとは、自動車の「駆動」を担う重要な部品で、駆動系部品とも言われます。エンジンで発生した動力を効率的に車輪へと伝える役割を果たしています。平坦な道から急な坂道までスムーズに車が動けるのは、このドライブトレーンのおかげです。

近年は電気自動車の普及に伴い、ドライブトレーンの進化と新技術の開発が求められています。

▼ドライブトレーン製造で代表的な会社
アイシン・ジェイテクト・ジヤトコ・富士機械・明石機械工業

ブレーキ・サスペンション

ブレーキやサスペンションは、私たちが安全に車を運転する上で欠かせない、非常に重要な部品です。ブレーキは車両の速度を減速させたり、完全に停止させたりする機能、サスペンションは路面からの衝撃を吸収し、車両の安定性と乗り心地を保つ役割を果たします。

▼ブレーキ・サスペンション製造で代表的な会社
カヤバ・曙ブレーキ工業・アイシン高丘・アドヴィックス

電装品

電装品とは、車に搭載されている電気で動作する各種機器や装置のことを指します。エアバッグやヘッドライト、エアコンまで多岐にわたっており、現代の車には欠かせない重要な要素です。

▼電装品製造で代表的な会社
・住友電気工業(ワイヤーハーネスなど)
・小糸製作所(車載ランプ類)
・東海理化電機製作所(スイッチ類)

内外装品

車のインテリア部分に当たる内装品と、外観のデザインに直結する外装品。それぞれ快適性やデザイン性を左右する重要な部分です。座席シートやダッシュボード、車のボディなど、さまざまな専門の部品メーカーが製造を担当しています。

▼内装品製造で代表的な会社
トヨタ紡績・TSテック・林テレンプ・住江織物

▼外装品製造で代表的な会社
アイシン・中央精機・プレス工業・三井化学

2次サプライヤー以降の事業内容

次に紹介するのは、自動車部品を作る中で必要になる部品や素材、原材料を提供する2次サプライヤー以降の企業です。事業内容や提供している製品について理解を深めていきましょう。

【部品・モジュール】2次サプライヤー

エンジン内部やブレーキの作成に使われる部品やモジュールを提供している2次サプライヤー。ベアリングと呼ばれる軸の部品や小型モーター、ゴム・配線部品などを主に供給しています。
▼2次サプライヤーで代表的な企業
日本精工(NSK)・スタンレー電気・曙ブレーキ工業

【素材加工】3次サプライヤー

2次サプライヤー企業に対し、素材部品や加工品を提供する3次サプライヤー。車のさまざまな部分で使われる鋳造・鍛造部品やバネ・電子部品、車のボディになるプレス部品などを製造・供給しています。

▼3次サプライヤーで代表的な企業
日本発条(ニッパツ)・東プレ・イビデン

【原材料】4次サプライヤー

2・3次サプライヤーに対し、原材料や素材を供給する4次サプライヤー。直接車に見えるものではありませんが、鉄鋼・アルミやゴム素材、セラミックなど車の基礎になる原材料や素材を提供しています。

▼4次サプライヤーで代表的な企業
新日鐵住金(日本製鉄)・JX金属・東レ

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自動車部品メーカー勤務のキャリアプランの例

自動車部品メーカーに入社したら、以下のようなキャリアを歩むのが一般的です。

入社後のキャリアプラン

総合職として採用された場合、数か月の導入研修を受けたのち、要望や適性に合わせて配属先が決まります。

配属後は、先輩社員や上司のもとでOJT(職場内訓練)を受けながら、仕事の基礎を学びます。
その後、ジョブローテーション制度により、2、3年ごとに各部署を渡り歩き、幅広い経験をします。
中には、ジョブローテーションをせず、1つの部署や職種に何年も携わるケースもあります。

その先のキャリアプラン

自動車部品メーカーは、年功序列を採用している企業が多く、長年勤務すれば、着実に昇進しやすい環境です。
30代〜40代になると、係長や課長といった管理職にシフトし、マネジメントするポジションにつきます。
また、系列の子会社や関連会社に出向して、その会社でマネジメント系の業務を担当するケースもあります。

自動車部品メーカーの仕事のやりがい

‌自動車部品メーカーで働くことで、以下のようなやりがいを得ることができます。自分の企業選びの軸と照らし合わせながら、自動車部品メーカーでやりがいを感じられそうか、考えてみましょう。

ものづくりの楽しさを実感できる

自動車の部品を設計・製造することで、ものづくりの楽しさを実感することができます。
自動車部品の製造は、多くの人が関わって成り立つ仕事です。
設計・製造・品質保証・調達の過程で、「どうしたら求められる性能、品質、コストを実現できるのか」を考え抜きます。
時に、完成車メーカーからの厳しい要求が来ることもあるでしょう。
それでも、誇りと責任を持って製造を実現させることで、達成感を得ることができます。

携わった製品を街中で見ることができる

実際に自分が製造に携わった自動車を街中で見ることができることも、自動車部品メーカーで働くことの醍醐味です。
自動車は社会を支えるものの1つであり、多くの人が利用しています。
自分が携わった製品を多くの人に利用してもらうことで、仕事のやる気にも繋がるでしょう。

自動車部品メーカーが求める人物

自動車部品メーカーが求める人材はどのような人でしょうか?
ここでは、自動車部品メーカーが求める人物、どのような方が向いているのか紹介します。

向上心を持つ人

日本の自動車産業は世界でも戦えるレベルにあります。そのため、自動車部品メーカー、ディーラー、自動車メーカーが常に最先端の技術を持つことが求められます。チャレンジ精神を持ち、向上心を持った人が自動車業界には求められます。

責任感がある人

部品と言えど、できあがった製品は人の命に直結します。自動車製品に関与する仕事は「いい加減な性格」では、務まりません。

自分の仕事に責任感を持って取り組める人が必要です。真面目に責任感を持ってる人は、自動車業界に向いています。

コミュニケーション能力がある人

自動車を製造するには、業種を超えて複数人で仕事をしなければなりません。例えば、研究・開発・購買・営業・製造現場が繋がることで最終的に自動車を製造することができます。

材料調達時、納品時など社内関係なくさまざまな人と協力する場面が多いです。多種多様な人とコミュニケーションを得意とする人は自動車業界には欠かせない人です。

「モノづくり」が好きな人

自動車業界は、典型的な「モノづくり」ビジネスです。「モノづくり」が好きな人にはぴったりです。

「モノづくり」において、必要なスキルとは頭の中で想像していたものを実現させていくことです。世の中にない存在をイメージし形にできる人は部品メーカーに向いています。

自動車部品メーカーに向いている人・求められている人物像が理解できたら、自分の強みを知り、早速自己PRや志望動機を考えてみましょう!

‌自動車部品メーカーで評価される志望動機の書き方

自動車部品メーカーの志望動機を書くときは、以下のことを明確にしましょう。

・なぜ自動車部品業界なのか
・なぜその企業なのか

完成した自動車と違い、自動車部品は普段目に触れることはなく、製品をイメージすることが難しいです。
ただ自動車が好きだから、という動機では説得力のない志望動機になってしまいます。製品の特徴を十分に理解し、自動車部品メーカーならではの志望動機を考えてみましょう。

自動車部品メーカーの志望動機例

以下では、自動車部品メーカーの志望動機を掲載します。ぜひ参考にしてみてください。

【例文】
私は、社会に役立つモノづくりに携わりたいという思いから、自動車部品メーカーを志望しました。

貴社は、自動車の安全性や環境性能を向上させるための部品開発に注力している企業です。貴社で働くことで、自分の技術を活かして、人々の安全で快適な移動を支えるモノづくりに貢献したいと考え、志望しました。

入社後は、まずは〇〇という部品の開発に携わり、その部品が自動車の安全性をさらに向上させられるよう、研究開発に取り組んでいきたいと考えています。また、将来的には、世界の人々の暮らしを豊かにするようなモノづくりに貢献していきたいです。

このように、自動車部品メーカーへの志望動機では、「社会に貢献したいという思い」「自動車業界への興味」、さらには「企業ごとの特徴への理解」を盛り込むことが重要です。自分なりの視点やエピソードを交えて、あなただけの志望動機を作り上げてみましょう。

自動車部品メーカーの動向と今後の展望は?

‌ここでは、就職先を選ぶ際に気になる業界の動向や将来性について解説していきます。
自動車部品メーカーの今後に関わる動向としては、

①経営状況の悪化
②バイオ燃料の拡大
③CASEによる環境の変化
④電子化による部品の減少
⑤新たな移動サービス「MaaS」
⑥若者の車離れ
⑦人手不足

などが挙げられます。以下で具体的に解説していきます。

①経営状況の悪化

新型コロナや原料費高騰の影響を強く受け、自動車部品メーカーは経営が苦しい状況が続いています。帝国データバンクの調査によると、2024年度の自動車部品メーカーの倒産は32件となり、3年連続で増加し直近10年間で最も多かった、とのことです。今後も、トランプ関税でさらなる倒産数の増加が懸念されています。

②バイオ燃料の拡大

次世代燃料として注目・拡大し続けているバイオ燃料。自動車業界は現在、バイオ燃料に対応する車種の生産に向けて取り組んでいます。自動車部品メーカーもバイオ燃料に対応する部品の生産や、新規技術・素材の開発が求められています。

③CASEによる環境の変化

「CASE」とは、Connected(自動車のIoT化)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(共有化)、Electric(電動化)の頭文字を取ったもの。それぞれの領域で技術革新が進み、クルマの概念が大きく変わる、と言われています。

「CASE」による環境の変化は、自動車部品メーカーにも大きな影響を与えています。将来性のある自動車部品メーカーを探すときは、この「CASE」を基準に企業が取り扱っている製品や新たな技術力を見ると参考になるでしょう。

‌④電子化による部品の減少

自動車の電動化とは、ガソリンや軽油といった化石燃料を原料として動力を得るエンジンから、モーターで動く「電気自動車」へ移行することを指します。

内燃機関などのエンジンで動いていた自動車は、EV化が本格的になると内燃機関、それに関する部品が不要になり、モーター、電池に変わります。
現在、この自動車の電子化に伴い、必要とされる部品が変わってくること、そしてそれらの対策のため、エンジン関連の事業を売りに出し、代わりにEV関連事業を買って対応しようとしている企業が増えているようです。

‌⑤新たな移動サービス「MaaS」

「MaaS(Mobility as a Service)」とは、それぞれの移動ニーズに対応して、複数の公共交通や移動サービスを最適に組み合わせ、検索・予約・決済等を一括で行うサービス。「MaaS」により、都市部での渋滞や駐車場不足、過疎地での移動手段の確保など、さまざまな問題を解決できると考えられており、注目されているサービスです。

このように「MaaS」が注目を集める中で、自動車部品メーカーも従来の枠を超えた対応が求められるようになっています。これまで培ってきた技術力をベースに、柔軟に変化へ対応し、モビリティの未来に適応した価値提供を進めていくことが、今後の競争力を左右すると考えられます。

⑥若者の車離れ

車を所有する若者が減少していることも自動車メーカーに大きな影響を与えるでしょう。
実際、自動車の保有台数の減少により、「所有」から「共有」へと移行しています。
例えば、自動車を共同して保有したり、利用したりするカーシェアリングや、所有者に同乗して移動手段として使うライドシェアリングが浸透してきました。
日本においては、法的な観点からライドシェアリングは普及には至っていませんが、カーシェアリングの需要は非常に高まってきています。

⑦人手不足

ベテランの技術者が定年を迎えた際に後継者となる若い世代の技術者が不足しています。また人材を採用しようにも、自動車の開発エンジニアは専門的な技術が必要なため、育成に時間を要します。

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まとめ

自動車部品メーカーは、日常で目にしない製品を扱っているため、イメージしづらいのではないでしょうか。しかし、自動車は約3万点もの部品からなり、自動車部品メーカーの生産する部品がないと、当然走行することは不可能です。

また近年、自動車業界はEV化や自動化に向け、市場の大きな転換期にあります。本記事を読んで、自動車部品メーカーについて理解できた方は、自身のキャリアと照らし合わせて考えてみましょう。

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