SPIとは、Webテストの一種です。WebテストにはC−GABやTG-WEBなど様々な種類がありますが、SPIはその中でもリクルートマネジメントソリューションズ社が作成したWebテストサービス。2013年度より最新バージョンが導入され、みなさんが受けるWebテストは「SPI3」と呼ばれる形式になっています。

SPIには会場受験型と自宅受験型、ペーパーテストの3種類が存在。SPIの会場受験型では、専用の会場であるテストセンターにてパソコンで受験をします。一方、SPIの自宅受験型では自宅などのパソコンで受験。SPIのペーパーテストでは選考を受けている企業などでペーパーテストを受けることなります。

この受験形式はみなさんが受ける企業毎に異なるため、好きなものを選べるという訳ではなく、指定された受験方式でSPIを受けることになるでしょう。

‌SPIテストでは何を見られているか？

ここまでSPIテストの中身について解説をしてきました。この記事を読んでいるみなさんの多くはもう十分情報を得られたと思っているかもしれません。しかし、SPIテストでどのような点を企業は見ようとしているのか、目的を知ることは意外にも重要。

ここでは、SPIテストを作成している、リクルートマネジメントソリューションズ社の企業向けページを例に、SPIテストの目的をご紹介します。

‌コミュニケーションや思考力、新しい知識・技術の習得などのベースとなる能力を測定します。環境や状況によって変わりにくい様々な行動のベースとなる性格特性を測定します。

性格と能力のセットで、

・どのような仕事に向いているか

・どのような組織になじみやすいか

・面接でどのような質問をすればよいか

・基礎的な能力はどの程度か

がわかります。

出典：リクルートの適性検査 SPI3「SPI3の種類・料金」

このように、Webテストは単なる面接へのステップなのではなく、適性が無い人をスクリーニングすることはもちろん、Webテスト通過後も学生をを見極めるための指標でもあるのです。Webテストの結果は最終面接まで影響力を持つ可能性が十分にあるという事実をしっかりと覚えておいてください。

SPIテストの問題形式

ここからはSPIの問題形式について解説します。受験方法は3つに分かれていますが、基本的に受験する科目は以下の3つです。

非言語

SPIの非言語は「算数」に近い問題形式です。車の速さを求める速度算や、商品の仕入れ値を求める問題、当たりくじを引く確立を求める問題など、計算を求められうような問題が非言語の試験では出題されます。また、与えられた情報を元に正しい選択肢を推測する、クイズのような推論の問題も。回答は直接数値を打ち込むのではなく、いくつかある選択肢の中から正しいものを選ぶこととなります。

‌非言語の問題例

6000円で仕入れたものに、25％の利益を見込み値段をつけたのち、1割引で売った。値引き後の定価はいくらか（損益算）

碁石が7個あり、白い碁石が4個、黒が4個ある。黒を2個選ぶ確率はいくらか？また、3個選ぶとき、白を2個以上選ぶ確率はいくらか？（確率）

言語

SPIの言語は「国語」が内容です。長文読解の問題、単語の意味を問う問題や、助詞の用法と問う問題などが出題されます。言語の回答も基本的に選択肢の中から選ぶ形式ですが、長文読解の問題では抜き出し問題が出す場合もあり、そこでは直接キーボードで打ち込むことがあります。

言語の問題例

安全：危険　この二語の関係と最も近い語句は何か　圧倒的：？

選択肢　①一時的②相対的③断片的④比較的⑤部分的

性格検査

SPIの性格検査では、与えられた2つ選択肢の中で、自分自身の日常の行動や考え方と近いものを選択する形式です。この回答によって受験者の性格特徴や適応性を評価、判断します。

性格検査問題例

常に活動的なほうだor常に落ち着いているほうだ。

他人の意見に従うほうだor他人の意見には従わないほうだ。

基本的に上記の3つの問題形式はSPIを導入するどの企業でも必要な科目となるでしょう。一方で企業がオプションで選択できる科目もあります。それが以下の2つです。

英語

SPIの英語では英単語の意味の判別から、文の並び替え、長文問題などが出題されます。英単語のレベルは難しいですが、文の並び替え、長文問題は大学受験レベルのものが出題されるようです。リスニングやライティングの設問はなく、あくまでもリーディングの問題が出題されます。

構造的把握力

SPIの構造的把握力検査では、同じ文章構造の選択肢を選ぶ問題、もしくは同じような解法をする構造の選択肢を選ぶ問題が出題されます。
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SPIテストの時間と注意点

ここまでSPIの概要や問題形式を説明してきました。ここからはSPIの試験時間について解説。テストセンター、自宅受験型、ペーパーテストで試験時間が異なります。ペーパーテストを導入している企業はほとんど無いため、ここではテストセンターと自宅受験型の例をご紹介。

テストセンターの試験時間

SPIをテストセンターで受験する場合の所要時間は以下の通りです。

基礎能力検査（言語と非言語）：約35分

性格検査：約30分

英語検査：約20分

構造的把握検査：約20分

基礎能力検査では言語と非言語が連続で実施。性格検査はテストセンターで受験するのではなく、事前に自分のスマートフォンまたはパソコンでの受験が求められるます。そのため、基礎能力検査と性格検査の受験を求めている企業の場合、実際にテストセンターで受ける時間は30分のみです。

また、テストセンターでは前回受験した試験結果を他の企業にも使い回せることがポイント。仮に基礎能力検査と英語検査が求められる企業であっても、前回受験した基礎能力検査の結果に手応えがあるならば、「基礎能力検査→前回結果送信。英語検査のみ受験」といった選択肢も可能です。

そのほかに注意する点は、問題一つ一つには制限時間が設定されており、オーバーすると強制的に次の問題に遷移してしまうこと。一度次の問題に移ってしまうと、同じ問題には戻れないので、一つ一つ迅速に正確な回答をすることが求められます。

前回結果送信の方法は以下の記事で記載されています。参考にしてください。

テストセンターとは？-準備・予約・当日の受け方を解説

‌自宅受験型の試験時間

SPIを自宅で受験する場合の所要時間は以下のとおりです。

基礎能力検査（言語と非言語）：約35分

性格検査：約30分

SPIを自宅受験型で受験する場合でも、基礎能力検査は連続。また、基礎能力検査を終えた後すぐに性格検査の受験を求められるため、所要時間は1時間程度でしょう。なお、自宅受験型の場合でも、テストセンターと同様に問題一つ一つに制限時間が設定されています。一つ一つしっかりと回答をしていきましょう。
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SPIテストの概要を理解できたら

この記事ではSPIテストの概要から問題構成、注意点について解説してきました。この記事を読んでみなさんのSPIへの不安が少しでも減っていれば幸いです。ぜひ今回説明したポイントを踏まえた上で、しっかりとSPIテストの対策を行い、企業の選考を突破してください。
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