【業界研究】食品業界とは?課題や動向、売上ランキングを徹底解説
2024/07/05
目次
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人々の食と健康を支える食品業界。
味の素の「Cook Do」や日清食品の「カップヌードル」、明治の「きのこの山」など、みなさんの生活に馴染みが深い商品が多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな食品業界の構造から現状、課題や今後の展望についてわかりやすく解説します。
食品業界を受けるのであれば必ず知っておくべき知識ばかりです。
ぜひご一読いただき、業界への理解を深めてください。
そもそも食品業界とは?
食品業界とは、食品原料などを製造し、小売店などを通じて消費者に商品を提供・販売している企業のことを言います。
例えば「きのこの山」や「たけのこの里」のように、コンビニで並ぶ商品をイメージする人は少なくないでしょう。
しかし、食品業界が扱う商品はそれだけではありません。
「きのこの山」や「たけのこの里」を作るためには砂糖や小麦粉、植物油など様々な原料が必要です。
そのため、食品業界にはそのような原料を生産する企業も含まれます。
ここでは、食品業界に属する主要企業をピックアップして解説しています。
どのような種類の企業が食品業界に携わっているか、代表的な企業と合わせて確認してみてください。
食品業界のビジネスモデルを分かりやすく解説!
食品業界に属する企業が、どのように収益を上げているのかを解説します。
ここでは例として、コンビニに並ぶパンのメーカーを例に考えてみましょう。
①原料の調達
パンのメーカーがパンを作るためには、当然ながら材料を調達しなければなりません。
パンのメーカーは原料メーカーから、小麦粉をはじめとする原料を購入します。
原料メーカーは、この例のように加工メーカーや一般消費者に原料を購入してもらうことで収益を上げているのです。
②原料の加工
原料メーカーから小麦粉をはじめとする原料を仕入れたパンメーカー。
次は仕入れた原料を加工し、パンを作っていきます。
③小売店へ販売
パンメーカーで作られたパンは、原料の費用に付加価値分の価格を上乗せし、小売店(スーパーやコンビニなど)に販売します。
ここでパンメーカーは収益を上げることができるのです。
④消費者の元へ
パンメーカーからパンを仕入れた小売店は、仕入れ値に上乗せをした価格で私たち消費者に販売します。
上記が、食品に関わる企業それぞれの関わりと収益の上げ方です。
食品に関わる様々な関係者が、その都度、自社の介在価値を発揮することで、収益を上げています。
食品業界の職種
前述したように、食品業界にはいろいろなフェーズで活躍している会社があります。
そのため、職種も多岐にわたっていることが多いです。
ここでは、「研究開発」「営業」「企画開発・マーケティング」「品質管理」「事務職」の5つの職種についてご紹介いたします。
①研究・開発
研究・開発職は、食品の製造効率を上げるための機器の研究や、新商品・リニューアルに向けた開発を行います。
また、工場内で大量生産ができるようにレシピを設計したり、実際に工場を稼働させた後の不具合の修正を行うのも、研究開発職の仕事です。
②営業
顧客に向けて商品の提案を行い、受注に結びつけているのが営業職です。
原料の仕入れを仲介する商社や卸売業者に向けた営業提案を行っています。
スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどでは、店舗における売り場拡大に向け、店長や現場担当者様との信頼関係を築き、棚づくりの提案を行うこともあり、大切な仕事の1つです。
③企画開発・マーケティング
消費者のニーズに合った、新商品の企画や商品のリニューアルを手がけるのが企画開発・マーケティング職の仕事です。
市場調査を行い、マーケットを分析して商品の企画を立案し、開発部門と連携しながら商品の実現をめざします。
④品質管理
品質管理は、商品の品質や安全性を管理し、お客様に安心して食を楽しんでいただくために大事な職種です。
原料や、最終工程を追えた商品の調査・分析・評価を行っています。
また、商品ラベルに記載されている成分表示に誤りがないか、消費者からの品質に対しての問い合わせへの回答なども行っています。
⑤事務
人事、広報、経理、総務などの管理部門で、それぞれの領域の事務作業を行います。
食品業界は基本的に一般消費者向けに商品を出すため、完成した商品を売るための商標登録やお客様相談センターなどクレーム対応が必要です。
上記のような食品を販売する上で重要な役割を、管理部門が担っています。
食品業界の現状動向と課題
ここからは食品業界の現状と課題について説明を行います。
食品業界が置かれている状況を客観的に把握し、キャリア選択の参考にしてください。
(1)日本の人口減少による国内市場縮小
従来の食品業界では、家族に向けて大容量でお買い得な商品を作ることが求められていました。
しかし
・少子高齢化の影響で人口が年々減少していること
・単身家族の割合が増えてきていること
・一人当たりの食料消費支出が、2人以上で暮らしている人より、単身者のほうが高くなっていること
に着目すると、単身者、もしくは高齢者に向けた商品を開発することが、食品会社にとっても、消費者にとっても、メリットであることが分かります。
(2)中食の消費拡大、外食の減少
中食とは、家庭外で調理された、市販の弁当や惣菜などの調理食品のことを指します。
ここ10年の食市場において中食は最も売り上げが伸びている市場です。
コロナ禍においてもアクセスしやすいコンビニエンスストア、またデリバリーなどで中食が取られることが多かったと想定できます。
一方で、2020年以降は新型コロナウイルス感染症の流行により外食産業は大きな打撃を受けました。
2011年には22兆8,282億円の売り上げがありましたが、2020年には18兆2,005億円まで減少しています。
今後外食産業が回復したとしても従業員不足の課題があるため、電子決済やモバイルオーダーなど、デジタル化による対応が求められています。
(3)日本の食品メーカーの低い利益率
日本の食品メーカーは、海外の食品メーカーと比較して利益率が低いことが課題です。
味の素の2021年度は営業利益率が 8.4%、明治は9.2%となっています。
一方で「コカ・コーラ」で有名なCoca-Cola COが利益率28.6%、「キットカット」で有名なネスレが17.4%の利益率を誇っています。
またマクドナルドは42.5%です。
利益率が海外と比較して低い理由として、
①原料メーカーからの直接仕入れではなく、卸売など中間業者が入る複雑な構造となっている
②サービスコストが他国と比較し高いこと
があげられます。
多品種少量生産になるほど利益率は悪化していくため、強みとなる一つの商材や原材料に特化していくことが求められています。
(4)環境変動リスク
食品メーカーは製造コストが大きく変動することがあり、収益が不安定な傾向があります。
原因は為替や相場などに影響されるからです。
そのため、経費を低減させることや、商品の要領や価格などを状況に合わせて変更させることが求められています。
(5)人権、環境問題、健康志向などへの適応
外国人技能実習生制度をめぐる強制労働問題をはじめ、食品産業は、国外だけではなく、国内においても人権侵害のリスクを持っています。
また畜産業による温室効果ガスの排出や森林破壊は、気候変動などの環境問題に大きく加担しているといわれています。
このような人権・環境問題に取り組むことはESG投資の対象となるため、結果的に市場における企業価値を高めることが可能です。
フェアトレード商品を扱う取り組みや、環境負荷の少ない植物性由来のたんぱく質を使った代替肉商品の開発・販売などで、人権や環境問題に対する配慮が増えているのはこのことが理由です。
また健康志向の高まりによってオーガニック商品の需要が高まるなど、食品のニーズが変化しているため、消費者の求める商品を開発していくことが求められています。
ここでは、積極的にSDGsに取り組む企業を紹介します。
森永乳業株式会社
「ビヒタスヨーグルト」や「リプトン」の生みの親、森永乳業株式会社。
生乳生産に伴う環境負荷低減と、酪農から排出される温室効果ガスをおさえる生乳生産の基盤強化を目指しています。
酪農から排出される温室効果ガスには、メタンが含まれています。
メタンは、二酸化炭素の次に温暖化の影響が大きいため、酪農業界の課題の1つです。
また、牧場の規模拡大に際して問題になっているのが、糞尿の処理です。
メタンと糞尿の課題に対して、牧場 森永乳業グループは、バイオマス発電施設と排水処理施設を兼ね備えた酪農・畜産におけるふん尿処理システム「MO-ラグーンfor Dairy」を導入しました。
環境に配慮した取り組みといわず、たい肥の散布や人手不足に悩む酪農家の課題解決にもつながり、サステナブルな酪農乳業界を目指す事例の1つです。
この取り組みは、SDGsの目標13にある「気候変動から地球を守るために、今すぐ行動を起こそう」に大きく関連しています。
株式会社不二家
株式会社不二家は、省資源や廃棄時の環境負荷低減を目的としたプラスチック削減に力を入れています。
1951年発売のロングセラー「ミルキー」の外袋は、2020年から、プラスチックではなく、紙包装に変更されました。
また、イラストの通り、代表的なお菓子「カントリーマアム」「チョコまみれ」の外装を縮小し、プラスチックの使用量の削減に成功しました。
この取り組みは、SDGsの目標12 にある「生産者も消費者も、地球の環境と人々の健康を守れるよう、責任ある行動をとろう」に大きく関連しています。
(6)ネット通販での食料消費支出額の増加
新型コロナウイルス感染症の流行がきっかけとなり、インターネット通販による食料消費支出額が大きく変化しました。
特に出前の支出額の上昇が顕著であり、2020年1月時点で一人当たり73円だったのが、2022年1月には3.9倍の216円となっています。
上記のグラフを見て分かる通り、食料品や飲料に関してもインターネットによる通信販売での食料支出額は現在もなお上昇傾向で推移しています。
今後の食品業界では、以前よりも販売経路が多様化し、インターネットでの販売にも対応していくことが必要です。
【最新版】食品業界のトレンドを抑えよう
ここでは、2024年最新の食品業界で話題になっているニュースを取り上げて、解説していきます。
①食品の値上げラッシュ
2024年、食品の値上げが大きな問題になっています。
食品の値上げ品目が1万品目を超える見通しであり、これは3年連続です。
平均値上げ率は17.0%で、主な値上げ対象は冷凍食品やペットボトル飲料、調味料などです。
主な要因は原材料の高騰で、特にカカオ豆やコーヒー豆、オリーブ、オレンジなどの輸入果汁の価格高騰が影響していると考えられています。
また、円安が値上げに大きく寄与しており、円安要因による値上げは前年比で約3倍に増加しました。
2024年後半に向けても大規模な値上げラッシュが予想されており、年間で最大1万5000品目の値上げが起こる可能性があります。
私たち消費者はもちろん、企業にも大きな影響を与えているでしょう。
②水産大手はグローバル食品総合企業へ
水産大手の株式会社極洋は、平均年収を約2割引き上げて、800万円にすると発表しました。
新入社員の初任給も、約3割引き上げて、約27万円台にします。
一気に年収を引き上げることは、大企業の中では珍しいことです。
このような株式会社極洋の施策には、「海外事業を拡大させていくために、優秀な人材を確保する」狙いがあります。
水産業界の大手は他にも、マルハニチロやニッスイが挙げられます。水産業界は、水産物を調達したり加工したりする食品関連業界のことです。
そのため、人口が減っている日本市場では、今後伸びる産業だとは言えません。なので、海外の事業に力を入れているのです。
クロマグロの完全養殖などの「つくる産業」や、冷凍食品の開発製造などにも力を入れていて、今後も水産業界は成長していくでしょう。
③ビール業界の多角化・国際化
日本のビール業界は主にアサヒ、キリン、サントリー、サッポロの4大企業によって寡占されています。
ビール業界は高い市場進入障壁があり、新規参入のリスクが大きいため、大手4社の経営は比較的安定していると言えるでしょう。
しかし、国内市場の縮小や若者の消費行動の変化に対応するため、新たな戦略を模索しています。
それが、多角化と国際化です。
例えば、各社はビール以外の事業にも力を入れており、ノンアルコール飲料や健康食品などへの進出によって多角化を図っています。
また、海外市場での買収や製造・販売拠点の拡大も積極的に行うことで国際化を進めているのです。
このように、日本のビール業界は伝統的な市場環境に挑戦しつつも、多様な事業展開と国際化にチャレンジしています。
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食品業界全体の売上
まず食品業界の現状を確認しましょう。
2021年の食品製造業の売上高は、前年比1.2%減の41兆6,385億円、営業利益率は前年比26.1%増の2.9%でした。
売上高は減少傾向が続いているものの、利益率の改善が見られます。
これは、新型コロナウイルス蔓延に伴う外出制限が緩和され、業務用食品のニーズが拡大したためです。
一方で、乳製品、卵等の原材料価格の高騰に伴い、各社は製品の値上げに踏み出しています。
消費者は節約志向であるため、この値上げが受け入れられるかは不透明な状況です。
しかし2021年まで減少傾向にあった売上高は、2022年は45兆4120億円と増加しました。
一方で営業利益率は2.0%と前年より低い数値です。
一方で営業利益率は2.0%と前年より低い数値です。
食品業界の営業利益率が減少傾向にある理由は、食品業界の現状と課題で詳しく解説していきます。
価格競争から脱し、独自の付加価値を提供できるかが今後の食品業界の企業の生き残りのポイントの1つと考えられています。
【参考】財務省『法人企業統計調査』
売上ランキングTOP5
ここからは売上の高い5つの企業をセレクトし、特徴を解説していきます。
初任給や従業員に関するデータを掲載していますので、応募の際にぜひ参考にしてみてください。
▼売上の高い食品業界企業ランキング
1位 味の素 1兆4392億円
2位 日本ハム 1兆3034億円
3位 山崎製パン 1兆1755億円
4位 明治ホールディングス 1兆1054億円
5位 伊藤ハム米久ホールディングス 9555億8000万円
▼各社特徴の紹介形式
売上高 〇〇円
純利益 〇〇円
初任給 〇〇円(大卒)
平均年収 〇〇円
平均年齢 〇〇歳
若手から高年収がもらえる度(※1) ◯pt
※1
本記事では、政府の情報をもとに「若手から高年収がもらえる度」を独自にスコアリングしています。
このスコアが『1pt』よりも高ければ高いほど、若くして多くの年収を稼ぐことができると予想できますが、あくまで予測であるため、実際にOB・OGを行いながら情報収集することをオススメします。
1位 味の素 1兆4392億円
売上高 1兆4392億円
純利益 871億円
初任給 25万9000円
平均年収 1,047万円
平均年齢 45.1歳
若手から高年収がもらえる度 1.57pt(+0.57)
味の素グループは、食品事業、アミノサイエンス事業の2軸の事業展開を行っています。
同社は「先端バイオ・ファイン技術に立脚する素材力というハードの力」と「顧客機会を見出し、顧客価値を創造していくソフトの力」の融合から生まれる高い付加価値を強みとし、国内外問わず、高い売上を実現しています。
2位 日本ハム 1兆3034億円
売上高 1兆3034億円
純利益 280億円
初任給 23万5200円
平均年収 864万円
平均年齢 41.7歳
若手から高年収がもらえる度 1.40pt(+0.40)
日本ハムは国内の食肉販売量のシェア約20%を誇る食品メーカーです。
「シャウエッセン」やハムなど食肉業界のイメージが強いです。
しかしながら、食肉だけでなく「たんぱく質の供給力・加工技術力」といった強みを活かし、健康食品や医療用コラーゲンなど多様な事業展開を行っています。
ニッポンハムグループの連結売上高は、1兆円を超えています。
日本ハムは、食肉業界世界8位に位置しており、国際的なプレゼンスも高いです。
【参考】従業員の状況(日本ハム(株))
3位 山崎製パン 1兆1755億円
売上高 1兆1755億円
純利益 316億円
初任給 23万500円 ~ 25万4100円
平均年収 578万円
平均年齢 39歳
若手から高年収がもらえる度 1.00pt(±0)
山崎製パンは日本最大手のパンメーカーです。
国内シェア95%を独占し、他の追随を許さない圧倒的な売上を出しています。
山崎製パンでは各工場で商品開発を行っており、年間3,000アイテムの新製品を開発しています。
この開発力も山崎製パンの強みの1つです。
パンのイメージが強い同社ですが、実は菓子類やおにぎりの販売も手がけており、多角的な事業展開を行っています。
4位 明治ホールディングス 1兆1054億円
売上高 1兆1054億円
純利益 537億円
初任給 22万5500円
平均年収 1013万円
平均年齢 44.9歳
若手から高年収がもらえる度 1.53pt(+0.53)
明治ホールディングスは創業100年を超える老舗企業です。
meijiというブランド力や、強い顧客基盤を活かし、幅広い事業展開を行っています。
また研究にも力を入れており、医薬品やワクチン開発も担っている企業です。
5位 伊藤ハム米久ホールディングス 9555億8000万円
売上高 9555億円純利益 156億円
初任給 22万3810円~24万7710円
平均年収 701万円
平均年齢 42.1歳
若手から高年収がもらえる度 1.13pt(+0.13)
伊藤ハム米久ホールディングスは、2016年4月、伊藤ハムと米久の経営統合により誕生しました。
ハム・ソーセージ部門で国内売上高1位を獲得するなど、食肉加工のリーディングカンパニーです。
食品業界 純利益ランキングTOP5
つづいて、食品業界における、純利益ランキングTOP5を紹介していきます。
▼純利益の高い食品業界企業ランキング
1位 味の素株式会社 871億2100万円
2位 森永乳業株式会社 613億4700万円
3位 株式会社ヤクルト本社 578億3800万円
4位 キッコーマン株式会社 564億4100万円
5位 東洋水産株式会社 550億9900万円
▼各社特徴の紹介形式
売上高 〇〇円
純利益 〇〇円
初任給 〇〇円(大卒)
平均年収 〇〇円
平均年齢 〇〇歳
若手から高年収がもらえる度 ◯pt(売上ランキングTOP5の※1と同様)
1位 味の素株式会社 871億2100万円
売上ランキングで2位となっていた味の素株式会社が純利益ランキングではTOPとなりました。
詳細情報は、上記売上ランキングの、味の素株式会社の欄をご参照ください。
2位 森永乳業株式会社 613億4700万円
売上高 5470億5900万円
純利益 613億4700万円
初任給 23万円
平均年収 781万円
平均年齢 40.1歳
若手から高年収がもらえる度 1.31pt (+0.31)
森永乳業株式会社は、乳製品の製造販売を中心に事業を行ってきました。
「乳」の優れた力を最大限に活用することに取り組み、独自の商品開発力と高品質で安全・安心な食品の提供により、高いブランド力を確立してきました。
3位 株式会社ヤクルト本社 578億3800万円
売上高 5030億7900万円
純利益 578億3800万円
初任給 23万2500円
平均年収 906万円
平均年齢 42.4歳
若手から高年収がもらえる度 1.45pt(+0.45)
株式会社ヤクルト本社は、人々の健康に貢献する企業として、食品事業・国際事業・医薬品事業・化粧品事業を展開しています。
乳酸菌飲料メーカーとしては国内最大手であり、生きて腸に働く『乳酸菌シロタ株』で有名です。
4位 キッコーマン株式会社 564億4100万円
売上高 6608億3500万円
純利益 564億4100万円
初任給 23万円
平均年収 820万円
平均年齢 43.6歳
若手から高年収がもらえる度 1.27pt(+0.27)
調味料・加工食品の製造・小売を行う大手企業です。
醤油製造でトップクラス、醤油系のタレ・つゆ・ポン酢・出汁など北米でも高いシェアを誇り、健康食品やバイオ事業にも進出しています。
5位 東洋水産株式会社 550億9900万円
売上高 4890億1300万円
純利益 550億9900万円
初任給 23万2000円
平均年収 637万円
平均年齢 41.1歳
若手から高年収がもらえる度 1.04pt(+0.04)
東洋水産株式会社は水産加工をはじめ、 「マルちゃん」ブランドで知られる総合食品メーカーです。
即席麺の販売に注力し、国内・海外問わずシェアNO.1を目指しています。
原料を生産する食品メーカー
原料とはその名の通り、加工食品を作る材料になるものです。ここでは3つのタイプに分けて紹介します。
①農業系の食品メーカー
農業系とは農家によって生産される野菜や果物のことをいいます。
ここでポイントとなるのはJAグループ(農業者の協同組合)です。
JAグループは、生産物の出荷や生産資材の提供を通して、農家の生産を支援している組合です。
この他にも農薬や肥料、種苗、農機など、様々な商品を生産する企業が関わっています。
最近では「オイシックス」など、野菜などの食材を定期宅配をするネット通販も話題になりました。
気になる方はぜひ調べてみてください。
農業系の代表的な食品メーカー
JA、ホクト、フィード・ワン(肥料・飼料)、住友化学(農薬)、クボタ、オイシックス(宅配)
②水産系の食品メーカー
漁業・水産系は魚介類をはじめとする水産物を扱う企業です。
天然の水産物のほか、養殖でも生産が行われています。
水産物を扱う代表的な食品メーカー
マルハニチロ、OUGホールディングス、日本水産
③製糖、製粉、製油系の食品メーカー
砂糖・小麦粉・油などを生産する企業です。
砂糖はサトウキビ等、油は大豆や菜種、小麦粉は小麦を原料として生産されます。
製糖、製粉、製油を扱う代表的な食品メーカー
三井製糖、日清製粉、日本製粉、日清オイリオ、不二製油
加工食品を生産する食品メーカー
加工食品とは原料を加工し、生産された商品のことです。
ここでは加工食品の企業を7つのタイプに分けて解説します。
①調味料を扱う食品メーカー
調味料とは、料理の調味に使う材料のことを言います。
例として上げられる食品メーカーの商品は、キユーピーの「マヨネーズ」や、味の素の「うま味調味料」、キッコーマンの「しょうゆ」です。
調味料を扱う代表的な食品メーカー
味の素、キユーピー、キッコーマン、ミツカン、ハウス食品、カゴメ、エスビー食品
②食肉製品を扱う食品メーカー
食肉製品とは、肉を原料に加工した食品のことを言います。
例としてあげられる食品メーカーの商品は、日本ハムの「ロースハム」や「シャウエッセン」などです。
食肉製品を扱う代表的な食品メーカー
伊藤ハム米久HD、日本ハム、丸大食品、プリマハム
③水産加工品を扱う食品メーカー
水産加工食品とは魚介類などの水産物を加工した製品。
例として挙げられるのは、ニッスイの「おさかなのソーセージ」や「海からサラダフレーク」などがあります。
水産加工品を扱う代表的な食品メーカー
マルハニチロ、日本水産、極洋
④冷凍食品を扱う食品メーカー
冷凍食品とは、調理した食品を冷凍させ長期保存できる形にしたものをいいます。
その例として挙げられる食品メーカーの商品は、ニッスイの「大きな大きな焼きおにぎり」です。
食卓用おかずからお弁当用おかずまで幅広く展開がされています。
冷凍食品を扱う代表的な食品メーカー
日本水産、ニチレイ
⑤即席麺を扱う食品メーカー
即席麺とは、いわゆる「カップ麺」や「袋麺」のことです。
即席麺の例として挙げられる食品メーカーの商品は、日清食品の「カップヌードル」、東洋水産の「マルちゃん」などがあります。
即席麺を扱う代表的な食品メーカー
日清食品、東洋水産、サンヨー食品
⑥菓子を扱う食品メーカー
菓子の例として挙げられる食品メーカーの商品は、ロッテの「トッポ」などのチョコレート菓子や、カルビーの「じゃがりこ」などのスナック菓子です。
他にも、亀田製菓の「柿の種」などの米菓やUHA味覚糖の「シゲキックス」などのあめ菓子が例として挙げられます。
菓子を扱う代表的な食品メーカー
明治、ロッテ、江崎グリコ、森永製菓、不二家、ブルボン、カルビー、おやつカンパニー、亀田製菓、UHA味覚糖、カンロ
⑦パンを扱う食品メーカー
パンを扱う食品メーカーとしては、「ロイヤルブレッド」や「超芳醇」を販売する、山崎製パンがあげられます。
ほかにも「ポケモンパン」で有名な第一屋製パンなどは知っている人が多いでしょう。
パンを扱う代表的な食品メーカー
山崎製パン、フジパングループ、第一屋製パン、敷島製パン
【食品業界向け】志望動機や面接のポイント
ここまで、食品業界の構造や課題、売上ランキングなどを紹介してきました。
読んでいただいた皆さんの中には、実際に選考を受けてみようと考えている人もいると思います。
ここでは、食品業界を受けるときの志望動機の書き方や、面接時に聞かれる質問を簡単にご紹介します。
志望動機を書く時のポイント
食品業界の志望動機を書く時は、以下の4つの要素を入れることがポイントです。
①食品業界に興味を持った理由
②学生時代の経験
③食品業界の中でもなぜその企業を明らかにする
④入社後どう企業に貢献するのか
この4つの要素を志望動機に盛り込むことで、納得感のある志望動機を作ることができます。
食品業界の志望動機では、特に④の「入社後にどう企業に貢献するのか」をアピールできるようにしましょう。
近年の物価高騰や海外ブランドの参入などで、新商品の開発だけでなくどれだけ商品を維持し続けられるかも課題になってきています。
そのため、どの企業も即戦力となる人材を探しているため「なぜその企業なのか」を明らかにできると魅力的です。
面接時に想定される質問
食品業界の企業の面接では、一般的なガクチカや自己PRに加え、独自の質問もあります。
質問例を紹介しますので、質問が来た時に答えられるよう、準備しておきましょう。
①あなたの「食」へのこだわりについて教えてください。
「食」へのこだわりを問われれば、食文化や健康づくり、安全性への興味を話すとよいでしょう。
「このこだわりを御社でも大切にしながら〇〇という夢を叶えていきたいです。」などと締めると、しっかりと食について考えているということをアピールすることができます。
②「食」に携わる仕事をしたいと思ったきっかけはなんですか?
食べることが好きだから食品業界に興味を持っているという人は少なくないと思います。
それももちろん、食品業界にエントリーする上で良い動機です。
ただ、選考の場においては、そこからもう一歩踏み出した回答ができるようにしておくことが必要になります。
③(メーカーの場合)弊社の商品で好きなものはありますか?
この質問の意図としては、企業理解を図るためです。
商品についてどの程度調べて理解調べているか、店頭に並んでいる商品を実際に見て何を考えたかなど、詳しいところまで確認される場合があります。
そのため、企業がどのような商品を開発して販売しているのかだけでなく、実際にどのような店舗で販売され、どのような人に購入されているのかを観察してみたり、他企業の商品と併せて使用し、比較したりすることも重要です。
④弊社でどのようなことに挑戦したいですか?
開発系のポジションであれば「つくってみたい商品」、営業やマーケティング職であれば「その仕事を通して世にどのような影響を与えたいか」などまで話せるとよいでしょう。
⑤食品関連のニュースで気になったものがあれば教えてください。
食品関連のニュースは非常に多いです。
その中から、面接を受ける企業が押し出している食品関連のニュースを選び、自分の中で意見を持ちましょう。
例えば、希望している企業が「食品ロス」に取り組んでいるとします。
その問題に関連したニュースとして、ケンコーマヨネーズが賞味期間を90日間と設定した、ポテトサラダ・マカロニサラダ・スパゲティサラダを発売したというニュースがあります。
このように、ご自身が受けたいと思っている企業の取り組みにつながるようなニュースを取り出し、面接の回答を作成してください。
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まとめ
ここまで、食品業界の現状と課題をお伝えしてきました。
みなさんの食品業界についての理解が深まっていれば幸いです。
ぜひ自分の気になる企業については、より深く調べてみてください。