【携帯電話】就職する企業の選び方-志望動機はどう伝える?

2023/07/18
業界の仕事内容
通信業界
目次
1.
はじめに
2.
携帯電話業界の企業選びに欠かせない情報収集
3.
自分に合った企業を選ぶためのポイント
4.
志望動機に集めた情報を反映させよう
5.
もっと深く携帯電話業界について知るために
6.
さいごに

はじめに

電話やメールだけでなく、インターネットを介して様々な使い方が可能になった携帯電話。

‌この記事では、携帯電話業界における企業選びのポイントと、志望動機の考え方について解説します。自分のやりたいことが実現できるフィールドはどの企業にあるのか。企業選びに後悔することがないよう、参考にしてみてください。

携帯電話業界の企業選びに欠かせない情報収集

iPhoneをはじめ、型の決まった携帯電話が主流となっている昨今。各携帯電話会社は、携帯の機種で差別化することが難しくなりました。

‌利用回線に関しても、現在主流の4Gや今後実用化されていく5Gなど、日本は他国に比べて質の高い通信を各企業が提供できています。

差別化戦略が難航するなかで、各社は携帯電話に付随する新しいサービスを考えていくことができる学生を求めています。

‌これを踏まえた上で、自分はどの企業に合っているのか。これを知るため、まずは企業に関する理解を深めるために必要な情報収集のやり方を理解しましょう。ここでは、企業について知るために参照すべきものを紹介します。

新卒採用サイト

採用企業から就活生に向けた直球メッセージが詰まっているのが「新卒採用サイト」。事業紹介から今後の目標、社員の方の声などがまとめて掲載されている便利な媒体です。新卒採用サイトを比較して、まずはその企業が求める人物像や仕事、制度について把握しましょう。

IR情報

IR情報とは、上場している企業が株主向けに公開している情報のこと。IR情報には企業の経営に関する実際の数字や、今後の計画がわかりやすく書かれており、企業について知るためにはうってつけの資料です。特に、各企業が四半期に分けて行う決算説明会の資料はグラフや図を交えて企業の動向が掲載されているので、ぜひ一度確認してみてください。

‌参考:株式会社NTTドコモ「NTTドコモ2017年度第3四半期決算説明会資料

その他参考になるのがIR情報に掲載されている社長メッセージ。社長メッセージを読んでみるだけでも、各企業がどのような目標を持って突き進んでいるのか、違いがわかります。以下大手3社の社長メッセージを見ていきましょう。

‌NTTドコモ

まずは、携帯電話契約者数No.1を誇るNTTドコモの社長メッセージです。

ドコモの事業は、『安定した通信をお客さまに提供し続けること』が一つの大きな柱であることはもちろんですが、もう一つ、『お客さまや社会に対して「新しい価値」を提供し続けること』も大きな柱になります。(中略)…自治体、大学、各企業のみなさまや、農業、医療などのさまざまな分野に携わるパートナーのみなさまの強みに、ドコモの強みを加えて、「新しい価値」を社会へ提供していきます。(中略)…一人ひとりのお客さまに対しては「得・便利」「楽しさ・驚き」「満足・あんしん」を提供し、パートナーのみなさまとは「新しい価値」の協創の実現をめざしていきます。

‌出典:NTTドコモ「社長メッセージ」(2018年3月1日参照)

KDDI

浦島太郎や桃太郎などのCMでお馴染みのauで知られるKDDIの社長メッセージはこちらです。

KDDIは「お客さま体験価値を提供するビジネスへの変革」を2018年度までの中期目標の事業運営方針に掲げ、(中略)…「au WALLET Market」、新ショッピングブランド「Wowma!」をはじめとする物販事業、(中略)…2017年7月からは、ホームIoTサービス「au HOME」の提供をいち早く開始するなど、お客さまへの新しい価値提案を積極的に進めているほか、コネクティッドカー分野の推進に向けた取り組みや、IoTビジネスの本格的展開に向けたネットワーク、セキュリティ技術の開発なども、KDDIグループ全体で推進しています。(中略)…このような事業運営を通じ、私たちKDDIは、高品質で付加価値の高い商品・サービスの提供に努め、豊かなコミュニケーション社会の発展に、なお一層、貢献してまいります。

‌出典:KDDI株式会社「社長メッセージ」(2018年3月1日参照)

KDDIは今後「ライフデザイン企業」への変革を進めており、ユーザーの生活に根差したサービスの開拓を進めていく方針を語っています。これは、NTTドコモの「スマートライフ領域」に似ている取り組みです。

ソフトバンク

最後にご覧いただきたいのが、白い犬「お父さん」でお馴染みのソフトバンクの社長メッセージです。

情報革命を共に牽引する同志的結合の企業集団を拡大し、多くの人々が幸せになれるよう世界を変革する(中略)…情報革命を牽引し、人類に最も貢献する企業グループを目指して(中略)…農業革命、産業革命に次ぐ第三の革命である情報革命を牽引して、人類に最も貢献し、最も尊敬される企業グループという頂を目指して、目の前の大きな山を登っていくんだという気持ちです。
出典:ソフトバンクグループ「社長メッセージ」(2018年3月1日参照)

ソフトバンクは多くの企業が集まる企業集団としてのあり方について言及し、他の2社とはまた違った雰囲気が読み取れると思います。
このように、社長メッセージだけでも、各企業の色がしっかりと表れているのです。

新聞やビジネス誌

企業主体で発信されている情報だけに頼らず、新聞やビジネス誌に目を通してみることもおすすめ。携帯電話業界は、頻繁に企業の買収が行われていたり、総務省との繋がりが強いため法律の改正で事業内容に影響が出たりすることがあります。こまめな情報収集を心掛けましょう。また、新聞やビジネス誌は専門家や記者の視点から述べられているため、視野を広げることができるはずです。

自分に合った企業を選ぶためのポイント

ここまで、企業についての情報の集め方について理解できたところで、集めた情報からどのように志望企業へと絞っていくのかについて考えていきましょう。

各社の事業内容や仕事内容

携帯電話会社の事業内容といえば携帯電話端末の販売のイメージが強いですが、販売自体は代理店が担うことが多いです。よって、携帯電話事業以外にその企業がどのような事業を展開しているのかを知ることで、新たな発見があるかもしれません。
参考までに、携帯電話以外の取り組みとして最近の事例をご紹介します。

KDDIによる教育事業への参入例

2017年に英会話教室を運営するイーオンを、KDDIが買収。教育事業に参入しました。目的のひとつには、ユーザー層の拡大があります。幼少期の英会話学習において教材と生徒、教師の連携をIT化。これまでのユーザー層「学生」「社会人」「シニア」に加え「幼少」に目をつけた取り組みです。

社員の方の声

何より参考にしたいのが、実際に現場で働く社員の方の声。企業には学生が想像している以上にたくさんの職種やプロジェクトが存在します。インターネット上で情報収集するだけではなくOB・OG訪問を通して生の声を聞いてみることも大切になるのです。

また、インターンシップや企業説明会、就活生向けイベントなど、社員の方と直接お会いできる機会は絶好のチャンス。新卒採用サイトを見てなにか疑問があればしっかりとメモをして、積極的に質問していきましょう。

志望動機に集めた情報を反映させよう

企業情報の集め方と、その分析方法についてお伝えしてきました。ここでは、収集した情報を元に志望動機を作る際のポイントをお伝えします。

‌以下、携帯電話会社の志望動機の例です。事業内容としては似通っている部分も多い携帯電話会社。「なぜその企業でなければならないのか」を意識し各企業の求める人物像に合わせて、自分ならどのようなエピソードを選ぶのかを考えながら読んでみてください。

また、「志望動機」とは言い換えれば「その企業に入って自分が実現したいこと」でもあります。したがって、採用担当の方はそこからさらに掘り下げて質問をしてきます。
インターネットで検索して例文を丸写しするのではなく、しっかりと自分の言葉で書いていきましょう。

志望動機の例文:KDDIを志望していると仮定

私が貴社を志望する理由は、固定通信網と移動通信両方を持つ強みを活かして地域の活性化に貢献したいと考えているからです。
私は大学時代に、幼い子供から高齢者の方まで、対幅広い世代を対象に地域の方との交流会を企画する学生団体で活動していました。その際に交流する場所として活用していたのが、空き家です。「住む人がいないだけで、ひとつの空間としてまだまだ機能するのに…」そんな思いから始めた「空き家で今日は〇〇やります」企画は、月追うごとに参加者が増え、地域の情報誌に取り上げていただくこともできました。
この経験を通じて私が考えたのは、固定通信・移動通信ともに手掛ける貴社での新しい施策として空き家を活用した「スマートフォン教室」です。現状の空き家は築数十年の木造建築であることが多く、そもそも通信環境が充分ではありません。そこで通信環境の整備から行いIoTなどの先端技術も融合することで、教室に来ていただいた方々へのプロモーションも兼ねることができます。既に広く普及したスマートフォンを介して人々の生活をさらに充実させていくために誰よりも考え、自らの足を使って行動していく自信があります。

もっと深く携帯電話業界について知るために

‌携帯電話業界の社会人に話を聞くのにおすすめなのが、OB・OG訪問のマッチングサービス、Matcher(マッチャー)

‌Matcherでは、所属大学や学年に関係なく、携帯電話業界で働く社会人に会いに行くことができます。仕事のやりがいについてや入社理由などを一対一でお聞きすることができることに加えて、ご自身の志望動機の添削なども依頼できるでしょう。
通信業界の社会人にマッチャーで会いに行く【‌社会人の所属企業一覧(一部)】
NTTドコモ、NTT東日本、NTTデータ、KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社、他多数

無料でお話を聞きに行けるのはありがたい話。社会人になってしまってはなかなか聞くことのできないお話になるので、ぜひ学生の特権を活かして積極的に就活していきましょう。
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さいごに

携帯電話会社における、就職する企業の選び方を説明してきました。
‌携帯電話会社は、携帯電話という人々の生活に欠かせない端末を介してより豊かな生活環境を実現することを目指しています。

コミュニケーションのインフラとなった携帯電話を利用して、社会全体に大きく働きかけたい、そんな方には携帯電話業界が向いているかもしれません。

‌ぜひ、携帯電話各社の情報収集に取り組み、最も自分が有意義に働くことができる会社を選んでください。‌

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