自己分析を「就活の軸」作りに活かそう

2023/07/18
就活の軸
自己分析
自己分析シリーズ
目次
1.
‌「就活の軸」を決めるために
2.
‌「就活」の軸を持つべき3つの理由
3.
「就活の軸」を形成する上で意識する2つの視点
4.
自己分析を「業界選びの軸」作りに活かそう
5.
自己分析を「企業選びの軸」作りに活かそう
6.
自己分析を通して就活の軸を見つけてみよう
7.
Matcherで自己分析をしよう

‌「就活の軸」を決めるために

‌就活を進める中で誰しもが迷う、「就活の軸」の形成。みなさんはどのような基準で企業選びをしていますか?

‌中には、軸をまったく決めずに手当たり次第選考を受ける人や、企業選びの軸に納得しきれないまま、本選考に臨んでしまう人を見受けます。自分らしく働ける企業と出会い、納得して入社するためにも、企業選びの軸は必須。

‌本記事では、ここまでみなさんが取り組んできた自己分析をもとに、「就活の軸」の作り方について、見ていきましょう。

‌「就活」の軸を持つべき3つの理由

ESや面接等でも頻繁に質問されるほど、企業選びの軸を定めることは重要です。ここでは、具体的に軸を持つべき理由についてご紹介します。

‌‌①自分にとっての理想の会社を見極めるため

‌「かっこいいイメージがあるから商社に入りたい」
‌「説明会の人事が素敵だったから、〇〇企業がいい」


‌就活初期に見られるのが、こうした漠然とした企業選び。しかし、これでは、自分の行きたい企業が自分にフィットしているかを見極めることはできません。

‌前章では、自己分析の意義とやり方に触れ、過去と未来の振り返りをしました。


‌そこで、洗い出した「将来実現したいこと」「働く上で満たしたい欲求」が企業選びの軸に繋がります。

‌就活の軸は人それぞれのため、自分軸を持つことで、周囲の人々や会社に影響されない意思決定ができるのです。働く上で理想の条件を描き、それを満たす企業がどこかを見極める判断基準を持つ必要があるでしょう。

‌②就活を効率良く進められる

内定が無い状態の不安や焦りから、興味のない企業の説明会に参加したり、選考を進めたりという人も多いのではないでしょうか?軸を決めずに就活を進めるのは、かなりの労力がかかるもの。

‌しかし、自己分析を元に企業選びの軸を決めれば、その軸に沿った企業のみをリストアップして選考に進むことができます。それぞれの企業研究や選考対策にかける時間も増えるため、選考突破の確率も上昇するでしょう。

‌‌③入社後のミスマッチの可能性が低くなる

これは入社後の話にはなりますが、自身の本音と向き合って軸を形成し、それに沿った企業選びすると、入社前後のギャップが少なく、活躍できる傾向にあります。

‌逆に、漠然としたイメージや憧れのみで意思決定をすると、想定していたのと異なる環境や業務内容のもと、働くことになりかねません。内定をゴールにするのでなく、入社以降もイキイキと働くためにも、この就活の機会に自分なりの軸を持つ必要があるのです。

「就活の軸」を形成する上で意識する2つの視点

次に、「就活の軸」を形成していく上で、意識しておくべき視点について2つご紹介します。

‌①企業選びの軸は変化していく

就活を進めると今まで知り得なかった企業、社会人との出会いが多くあるでしょう。自身と異なる価値観に多く触れることで、今までの自分の常識が覆され、新しい考え方が醸成されていくことも珍しくありません。

‌過去の自分の価値観に縛られるよりは、新しい要素を吸収し、自分なりの軸をブラッシュアップするという意識を持つことをおすすめします。「自分の過去を内省する」こと、「未来を見据える」こと、そして「新たな知見を取り入れる」こと。この3つを意識して企業選びをすることが望ましいです。

‌②軸は「掛け合わせ」で効果を発揮する

自分の理想とする企業を絞るためには、軸の掛け合わせが必要。「グローバルに働きたい」との軸だけでは、あまりにも多くの企業が当てはまってしまいます。

‌自分の大切にしたい軸を複数組み合わせることで、企業選びが容易になり、志望動機の作成にも効果を発揮します。単一の軸でなく、様々な視点から企業を選ぶ軸を捉えてみてください。

自己分析を「業界選びの軸」作りに活かそう

自己分析を自己分析で終わらせないよう、「業界選びの軸」作りに活かしましょう。ここでは、自己分析を通じて、自分の過去と未来に紐づいた要素を洗い出した上で、どのような観点で軸を形成していくのか、ご紹介します。

「事業内容」から軸を作ろう

事業内容とは「誰に(Who)対して、どんな価値を(What)届けるか‌」という形で考えることができます。これに当てはまる形で、自身の事業軸について言語化してみましょう。

‌影響を与えたい「対象」を探そう

自己分析の結果から、‌「対象」=Who(誰に)について考えてみましょう。「どんな社会課題を解決したいか」「どんな人に影響を与えたいか」によって、事業内容は全く異なります。

‌これまでの人生と今後の生き方を見据え、社会に対してどんなインパクトを与えたいのか、どんな世の中にしたいのかを考えることで、影響を与えたい対象が見えてくるでしょう。

‌また、「誰の笑顔を見たいのか」「誰からありがとうを言われたら幸せか」を想像してみてください。「どんな人に向けて影響を与えたいか」を明確にすることで、事業内容を絞ることができます。

‌提供したい「価値」を考えよう

‌‌提供したい「価値」は過去の経験をもとに、振り返ることで少しずつ見えてくるものです。

‌どんな分野に強い関心を抱き、熱中し、やりがいを感じてたのか、内省してみましょう。ビジネスとはお客様があってこそ成り立つもの。「価値」を提供し、お客様の「ありがとう」を引き出して、初めて利益が得られます。

‌自身の惹きつけられる「価値」とは何か、どんなビジネスに共感できるかで、事業内容の選択も変わってくるでしょう。

「市場性」を見極めよう

自身の働く業界が今後成長していくのか、将来性があるかは重要な観点。成長市場では、売上、企業としての規模も拡大していくため、仕事の幅が増え、昇進する可能性も高まります。伸びていく市場に身を置くことで、自分自身の成長に繋がる機会は多く掴めるでしょう。

‌逆に、衰退していく産業でも、国内の売り上げをどう立て直すのか、海外展開をどう進めるか、といったフェーズに携われるかもしれません。市場予測とそれに伴う、事業の将来性を見極めて、携わりたい領域について考えてみましょう。

「対象」×「価値」×「市場性」で軸を決めた例

上記3つの要素をもとに、事業軸を決める流れについてご紹介します。

‌【例】大学時代のアルバイトで、受験生の進路選択を講師として、時にはカウンセラーとしてサポートした経験から、「人の人生の意思決定を支える仕事」に強い関心を抱くようになりました。今想定している事業内容として、「人生の大きな節目をかざる結婚を支えるブライダル事業」、「人生で最も大きい買い物を支える不動産事業」、「人生の多くの時間を費やす仕事選びを支える人材事業」の3つがあります。その中でも、新卒の3割が3年以内にやめることの課題意識と、終身雇用が崩れ、自分の意志でキャリアを構築していくことが求められるという市場背景から、「人材」「教育」を軸として就活を進めていきたいです。

自己分析を「企業選びの軸」作りに活かそう

事業内容を軸に「業界選び」がある程度進んだら、今後企業研究を進めていく上で、大切な企業選びの基準を明確にしていきましょう。仮に、1つの業界に絞っても、その業界に属する企業の数は無数にあります。

‌では、どのように企業を選定していけば良いのでしょうか?ここでは、みなさんの自己分析をもとに、企業選びの軸を作っていきましょう。

‌職種から軸を作ろう

学生のポテンシャルを加味し、様々な仕事を任せる「総合職型採用」を取る企業では、入社時の職種を会社の意思決定に委ねるケースが多分にあります。

‌一方、職種別の採用を行なっている企業もあります。総合職採用の場合、具体的な職種の軸を明確に定める必要はありませんが、「誰に(Who)対して、どんな価値を(What)、どのように(How)届けるか‌」 の手段(How)について考えてみましょう。

‌例えば、「商品を新しく作る」のか、「商品を広める戦略を立てる」のか、「商品を活用して、お客様の課題を解決する」のか。どの仕事に魅力を感じるのかで、携わるべき職種も全く異なります。どの仕事に魅力を感じ、どの企業であれば、その仕事に携われるのか。「職種」を軸に判断してみてください。

共感できる「理念」から軸を作ろう

企業の掲げる「理念」に共感できるかは、企業を選ぶ上での大切な軸。

‌なぜなら、企業経営や事業の方向性の重要な意思決定は理念を軸に行われることが多いからです。端的に言うと、その企業の考え方、価値観を示します。

‌価値観の全く異なる友人と信頼関係を築くのに苦労するのと同様に、理念に共感できない企業に入社しても、違和感を感じるでしょう。多種多様な企業の理念を意識すると、「理念」から軸の形成ができるかもしれません。

‌ただし、企業の理念と事業内容が全く異なっていたり、現場の社員に浸透していなかったりする場合もあります。「理念の意味や背景」、「理念とサービスの一致度」、「理念と現場の社員の相関性」を意識的に見極めると良いでしょう。

【共感できる「理念」から軸をつくる例】
株式会社サイバーエージェント
‌=「21世紀を代表する会社を創る」
‌→「会社を成長させる」という意志を強く感じる。

‌株式会社カカクコム
=「ユーザー本位の価値あるサービスを創出しつづける」生活者視点の新しい価値を提供して、日々の生活を豊かに
‌→「利他的」な表現が多く、お客様志向の強い印象。

働く「環境」から軸を作ろう‌

自身の臨む働き方が実現できるかを確かめるため、働く環境から企業を選ぶ基準を持ちましょう。

・実力主義か/年功序列か
‌・勤務地がどこか/転勤の可能性はあるか
‌・給与/残業時間が自身の想定と比べてどうか
‌・ジョブローテがあるか/異動を自分の意志でできるか
‌・産休・育休の制度があり、利用されているか

上記のような、観点を例に企業を比較してみます。やりたい仕事ができても、働く環境がフィットしなければ、つらいと感じてしまうかもしれません。企業研究をする中で、自分自身の働き方と、それを満たす企業はどんな環境か、軸として作っていきましょう。

‌一緒に働く人から軸を作ろう

自身の過去を振り返り、「〇〇な人と一緒の時にモチベーションが高かった、熱中できた」という場面を振り返ってみてください。チームで仕事を行うことが多いゆえ、一緒に働く人から受ける刺激や学びは重要な要素となります。

‌これまでの経験から、どんな人といるときに、自身ががんばれるのか、要素を洗い出し、言語化することで、それがそのまま「人」軸になるのです。

‌【例】
塾講師のアルバイト時代の同期は、ただ勉強を教えるのでなく、「なんのために勉強するのか」を教えようと主体的に動く仲間ばかりでした。個別のカウンセリングを始めたのは、受験生の将来を真剣に考え、彼らが自主的に動いた結果。彼らの行動に触発され、私も負けじと受験生に向き合うようになりました。こうした経験から、「圧倒的な当事者意識を持ち、お客様目線を持ち続けられる人」と一緒に働きたいと考えています。

会社の「規模」から軸を作ろう

会社の規模感によって実現できること、求められる働き方が異なります。業界の構造やシェアによってもビジネスとして携われる領域が限定されてしまうかもしれません。

‌会社の規模感も「企業選びの軸」の要素として重要です。一般的に大手企業では、すでにあるリソースを活用してインパクトの大きい仕事ができる一方、そうしたポジションで活躍するためには、出世争いを勝ち抜くなど、社内で認められるまでに時間を要する可能性が高いです。

‌逆に、ベンチャー企業では、ビジネスの成長スピードが速く、裁量権を持って仕事に臨める一方、社内体制が整っていないという点を考慮に入れなければなりません。まずは、自己分析から理想の働き方を定義し、どの規模感であれば、それが実現できるのか、企業研究で確かめていきましょう。

自己分析を通して就活の軸を見つけてみよう

自己分析で洗い出した、過去と未来の要素を「就活の軸」に活用するための視点についてご紹介しました。企業選びの基準は人それぞれ。

‌今回ご紹介した観点をもとに、一度自分なりの「軸」を持って就職活動を進めていきましょう。様々な業界を知り、企業を知り、社会人と出会う中で、「軸」は変化していくはず。最後の最後で納得して、入社先を選択できるよう、「就活の軸」をブラッシュアップしていってください。

Matcherで自己分析をしよう

Matcher(マッチャー)は日本最大級のOB訪問支援サービス。従来の大学を介したOB訪問とは異なり、所属大学・学年に関係なく、興味のある企業の社会人にOB訪問をすることができます。
‌社会人がプランとして作成するお願いを叶えることでOB訪問が出来るので、距離がグッと近づきます。自己分析やES添削、面接対策まで何でも相談することが可能です。

【社会人の所属企業例(一部)】

ゴールドマン・サックス証券、マッキンゼー、Google、三菱商事、電通、日本テレビ、P&G、味の素、サントリー、トヨタ自動車、オリエンタルランド、任天堂、リクルート、集英社、AGC、SONY、全日本空輸、外務省、DeNA、メルカリなど約5000社

Matcherに登録する(無料)


記事一覧